『まんがタイムきららフォワード』2020年10月号、昨日の続きです。
『桃ノ木家の四姉妹』
本屋のちびっ子店長、留美に誘われてミツが漫画を描くことになりました。同人誌のゲスト原稿。けれどなにをどう描いたらいいかわからない。手持ちの漫画を参考にしてみてもぱっとしない。すっかりいきづまっていたのだけれど、瑞穂からのアドバイス? 興味のあるもの描いたらいいんだっていわれて、方向性が定まったみたいですね。
ここからのミツのイベント体験が面白かったんですね。ゲストとはいえ、同人誌とはいえ、自分の描いた漫画が本になった。それを見てくれる人がいる、評価を直に耳にすることができる。その高揚感? 気持ちの高ぶり? すごく伝わってくるわけですよ。
本屋のお姉さん、漫画家なんじゃないかと思ってた、以前そんなこといってましたが、ああ、やっぱりそうだったんですね。サイン頼まれてるお姉さん、ミツの好きで買っている漫画の単行本にサインしているっていうんですよ。この時のミツの驚く様子もまたよかった。その反応に、なにか思うところのある留美もよかった。ええ、なにかふたりの関係、ちょっと特別感出ていて、じんわりといい。すごく惹かれるのです。
『限界ゲーム飯』
全然限界じゃないよ! 今回は、パズルゲームがテーマです。落ちてくるクッキーの種類をあわせて、連鎖なんか組みながらどんどん消していく。まよがとにかく強いというんですね。そんなまよがいうんです。パズルゲームしてるとおかしたべたくなる。モチーフのクッキーに食欲刺激されてるんですね。
そんなまよの夢を叶えようという今回。皆でクッキー焼くんですよ! ほら、全然限界なんかじゃないじゃん。材料揃えて、アメを砕いて、バター練って生地をこさえて、そして焼く。すごくちゃんとしてる! しかもプレーン一色じゃなくて、プレーンとココア生地を市松にしてみたり、さらにはクッキーの真ん中に砕いたアメ入れてみたりと、凝ってるんですよ。過去最高にしっかりしたゲーム飯じゃない? ほんと、全然限界なんかじゃないですよ。
できあがったクッキーがくっついちゃってるの見て、連鎖できてるって喜ぶまよ、これがほんと面白かった。そして気になるカロリー。クッキー消すと増える数字、あれはカロリーなのか!? って、その発想も面白い。ええ、ゲームとクッキーが相互に作用しあって、ナイス連鎖でしたよ。
『あいらいく俳句』
体育祭にやる気を見せるわびさび部。目立つんだ、人気になるぞってたいした意気込みなんですが、準備体操だけでもう限界とか、活躍できそうな気がまるでしない……。実際競技がはじまってみても、あらぬところ見て競技を忘れるうさことか、頑張るものの結果がついてこないどころかホラー寄りになっちゃうあいとか、なんだろうこの空回り感。というか、空回りは予想できたけど、こんな情景、まるで思いもしなかった。軽く想像を上回ってきますなあ。ほんと、尋常でない発想です。
とか思ってたら、いつぞやのお金持ちですよ! 肉山歩豪。なんでも金で解決しようとするカオスな人物。しかし、しかってくれるあいにママ味を見出して……。この強烈なキャラクター、きっとまた出てくるぞ、そう思っていたら、きました! きましたよ! 地域代表、来賓としてやってきた歩豪。あいママを見て、赤組勝たせようと大金を振り回す! またもあいにしかられることになるんですけど、大金ふいにした校長がえらい表情してみせるっていうんですね。この俗物感。けど、あれだけの大金前にすれば、人は誰しも俗物になるのかも知れません。
ラストがよかったんですよ。演劇部、一条羅夢とわびさび部の一騎討ち! そこでね、羅夢とあい達わびさび部の友情確認イベント発生ですよ! これ、素晴しいな。代価なく遊ぶからこそお友達。実に感動的。ええいああ、羅夢からもらい泣きでした。
- 『まんがタイムきららフォワード』第14巻第10号(2020年10月号)
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