『まんがタイムきららMAX』2020年8月号、昨日の続きです。
『六条さんのアトリビュート』
いや、最初、なにごとかと思いました。隣室の住人を訪ねる六条さん。アパートに響きわたる悲鳴。あわてて隣室を訪ねれば、そこには奇怪な仮面が待ち構えていて、このみも思わず絶叫ですよ。もしかしたら、面に驚いた六条さんが悲鳴をあげたのか? と思ったら、全然そんなことなく、ああー、六条さん慣れっこなのね。それどころか、もっとたちが悪い。隣人が霊に、具体的にいえば六条さんに怯えてることわかってるくせに、あえて驚かすような言動するっていうの、ほんと、この人はあかん。アンズェリカとはまた違う方向性持ったあかん人だ。
お隣さん、とりあえず不運な人ではあるみたい。それを全部、霊の仕業だって思い込んでいたみたいだけど、それがことごとく無関係とわかっていくくだりね。ああ、六条さんとも和解だね! とか思ったのに、驚かすようなことするからまたもとの黙阿弥でっていうのがね、ほんと、このみさん、もっと叱ってやって!
わりといい感じに落ち着いていきそうではあるんですけどね、六条さんの人間性、いや、霊性? 霊性はちょっと意味違うな。ともあれ、六条さんの言動がなかなかそれを許さない。いつかお隣さん、落ち着いてくれますかね。はやいこと六条さんのこと足蹴にできるくらいになってほしいですね。
『みわくの魔かぞく』
このところ思い悩んでいる様子のミラ。まいが心配しましてね、最近立て続けに起こったいろいろ、そのどれかがミラの気持ちに影を落としている? 悩んで迷った末のまいの行動、こういうやり方できるっていうの面白いよなあ。ミラに急接近して吸血鬼ミラを呼び出すんですよ。なにを悩んでいるのか聞いてみて、正直、ここでミラの考えてるの、まいのことだよってなるのかと思ってたらですよ、まいの心配していたとおり、いろいろ気にかけていたっていうんです。そうか、ミラ、大変なんだな。ミラの力になれないことを、まいもちょっと気にしてる。いや、まいがそばにいるだけで、きっとミラの助けになると思うんですよね。
そして、ミラの悩みの本命、判明ですよ。吸血鬼さん、粋ですね! 自分の口で語るのではなく、その瞬間をちゃんとミラに譲ってあげる。そうか、ミラ、まいの誕生日を祝ってあげたかったんだ。日付が変わった瞬間に誰よりもはやくというの、そのために早寝するまいを寝かさないようコーヒー飲ませたりしてたんだ! いやもう一途? まいのこと大好きっていうの、ひしひし感じられるエピソード。あの、気の抜けたというミラとまいの距離。今夜はベッドで寝るというミラの、まいと同じ世界を見たいという言葉。ええ、ふたりの関係、いい感じに醸成されていきますね。もっとまいからもミラに接近していいんじゃないかしら、なんて思うほどに好意に溢れたミラでした。
『初恋*れ〜るとりっぷ』
今回は姉妹水入らずですか。姉の提案で出かけることになった宮沢姉妹。まひろの発案だから当然鉄道小旅行なんですが、新幹線に乗って北上線に乗り換えて、さて行き先はというと、お姉ちゃん、はっきり教えてくれない。しかも悪いことに、北上線といえば有名なアレだからっていわれて、みかげったら知ったかぶりしちゃったせいで着くまで教えてもらえない。
スマートフォンで部のみんなに質問してみた時の反応が面白いですよね。ちぐはぐなそらに、食べ物ばっかりのとわ、そしてやたら返信が長い琥珀ですよ。でもさすがといいますか、琥珀、正解を出しましたね。ほっとゆだ駅。駅に温泉がある。というんですが、ほっとゆだって名前なの!? 調べてみれば湯田温泉峡の最寄り駅? しかし思いきった名前ですよね。それこそ駅から出ないでも温泉楽しんで帰れるみたいなそんなスポットなんでしょうか。ちょっと他にない感じの楽しみ方できそうです。
姉が大好きなのについつい素直になれないみかげ。自分のそうした振る舞い、省みた一日でもありましたね。でも最後には素直になりすぎてっていうの、ほんと、愛情が極端に出ちゃう子でありますね。
『私を球場に連れてって!』
西武球場、いやさ、キャッツドーム、暑いんですか! でもその暑さがキャッツ有利を呼び込むというレオナ理論。これが微妙に酷くて、というか、猫子の認識もレオナと同じなのか。ということは、これこそが正しい評価といっていいのでしょうか……。いや、そんなことないよな……。
暑さでやけくそになってる面々が面白かったです。観戦してるだけで暑い。なら働いてる人はもっと暑い。ファル子が倒れそうになってますよ。と思ったら、なるほど、マスコットの着ぐるみの人はもっと暑いと。そうだよなあ。あれ、きっと中に保冷剤とかいっぱいいれてるんだろうなあ。
しかし今回、わりと酷い展開いっぱいで、いや、いつもどおりか。涼を求めて怖い話というの、今まさに投手陣が打ち込まれてますとかね、さらにビールこぼされて大変なことになってる猫子。これ、お母ちゃんか!? お母ちゃんの仕業か!?
今回はいつにない熱気感じさせてくれる盛り上がりを見せました。キャッツ勝利に沸く若者たちの歓喜する様。それがもう青春? 熱さを感じさせてくれて、自分の匂いを気にしてる猫子の様子があって、そこにそんなの気にすんなっていうレオナがね、この子たちの情熱のほとばしり感じさせてくれて、ちょっと感動的だったって思ったんです。
と、感動があればちゃんとそれを落としてくるのがこの漫画です。あああ、大人組がえらいことに……。文句いいつつ世話するんでしょうなあ。えらいですよね。でもレオナ、この後ちゃんと宿題やるんでしょうか。きっとやらない気がします。
- 『まんがタイムきららMAX』第17巻第8号(2020年8月号)
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