『まんがタイムきらら』2020年7月号、先日の続き。といいますか、200号記念付録の小冊子感想です。
冒頭に特別コラボが2本くるのですが、『ゆゆ式』コラボ、これなんかすごいですね。ネームが原作者、三上小又によるもので、そして作画が『スロウスタート』篤見唯子。つまり、絵以外はオリジナルそのものの『ゆゆ式』だというのに、絵が違えばここまで雰囲気もニュアンスもがらりと変わってしまうんだ! いやいや、ちょっとした驚きでしたよ。『ゆゆ式』であって『ゆゆ式』でなく、でもやっぱり『ゆゆ式』という、私が『ゆゆ式』のどこに『ゆゆ式』を感じているのか、その根本を問うてくるような体験。なるほど、これが異化作用! がつんときましたよ。すごく新鮮でした。
続くコラボの『三者三葉』 with 『下を向いて歩こう』。原作が湖西晶、作画が荒井チェリー。久々の『三者三葉』、嬉しいなあ! とか思ってたら、のっけから竜涎香がポイ捨てされていて、本編のネタをこちらで回収してくるんだ! すげーっ! いやもう見事にしてやられました。
今回のお祝い漫画。パーティや200という数字にまつわる小エピソードが展開されていて、本編とはちょっと違った雰囲気があったり、本編らしさ保ってるもの、ちょっと暴走気味に本編じゃあなさそうな展開してみせてくれたりするもの、そのいろいろが楽しかった。
おめでとうイラストも嬉しかった。パーティ、お祝い、祝祭感あるイラストが続くのですが、その中に現行作と前作と、自作のコラボになってるのがあったりして、ああー、懐かしい。ええ、好きだった漫画と久々に再会して、それを嬉しく思う。この、過去が今に繋がっているということ、200号にいたるまでの積み重ね、そのひとひらを懐かしむ機会ともなっているのがよかったと思ったのでした。
小冊子に参加している作家は、主に現在掲載されている方たちなのですが、そこにはもちろんベテランあり、今まさにきらら誌に活躍の場を得たニューフェイスあり。このバラエティに富む陣容こそが雑誌の醍醐味であり、新陳代謝しながら、常に今のきららであり続ける、そんなライブ感をここにも見ることができたと思います。
次は250号? その前に20周年? 時に変化しながらも、その時々の面白さ、魅力を持ったきららとしてあり続けてくれること、そして次のお祝い号に読者として立会えること、望んでやみません。
- 『まんがタイムきらら』第18巻第7号(2020年7月号)
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