『まんがタイムきららキャラット』2020年7月号、先日の続きです。
『あやしびと』
核心に踏み込んできた感ありますよ。アヤの夢に現れたもうひとりのアヤ。これって夢の妖人? 夢魔とかあるいはドッペルゲンガーみたいななにかなのかな? そんなこと思ってたらまるで違いました。そうか、アヤ、悲しいことを知ってしまった。校長、サトリに相談しにいくアヤ。アヤを心配してこっそりついてきたカバネにサカサ。真摯な友人ふたりの言葉に、これまでずっと秘密にしてきたこと、自分の正体について明かすアヤの決意、それが重くて、また同時につらさにじませました。
アヤが人間の世界からきたということ。つまり人間、といいたいけれどそうではないことにもうアヤ自身が気づいている。そうと知りながら無意識にその事実を避けてきた。もうすでに人としての自分は死んでしまっていること。ずっと妖人の世界にまぎれこんでしまった人間と思っていた自分が、実は正真正銘の妖人、死霊の妖人だったんだという事実に直面して、ああまさかこんな展開があろうとは思いもしていませんでした。
この事実の発覚は、アヤが妖人の世界に根をおろして、いずれ去る人間アヤではなく、友人たちとともに過ごし、ここに生きていく、そんな妖人アヤとしての物語にシフトしていくということなのでしょうか。少なくとも今は、傷ついているアヤ、この子のことが心配ですよ。
『精霊さまの難儀な日常』
寒さで、いろいろダメになってる灯里! まともに言葉も出ない、というのにちゃんとサラとは意思疎通できていて、これはふたりの夫婦にも似た絆!? と思ったら、ああー、サラが慣れただけなのか。
寒い季節にはサラの炎の能力、大活躍ですね。部屋を暖め、そして灯里が作る食事、鍋! 最初、土鍋をかじるなんて! と間違った理解してたサラだけど、この時点ではまさかサラが本当に鍋を焼くことになるとは思いもしてませんでした。
大食のすみの。ルカがめちゃくちゃ警戒してるのが本当におかしい。しかも、すみのが全部食べちゃうの防ぐために、ノムとサラふたりで巨大鍋製作ですよ。でも、これ、芋煮会でもやるん!? ってレベルのサイズなんですけど、まさかこの巨大鍋いっぱいの寄せ鍋をあらかたたいらげてしまうとか、すみの、この人もちょっとした超人なのでは!? ほんとおかしかった。冷めるの待ちでほとんど食べられなかったルカがちょっとかわいそう。というか、5分しかもたないのか。胃袋ブラックホールだな。
今回の、皆で一緒に寄せ鍋を作る様子、サラが火加減担当だったりね、それがあんまりにも楽しそうで、だからそれだけにフェニックスの確認したという試練の兆候、ノムがルカに海までつきあって欲しいといった理由、そして弱まっているサラの力、それらがどれも不穏に感じられましてね、ええ、サラたちの修行、それが終わりに近づいているのかも知れませんね。ということは、対となった人間から奪われる大事なもの、それが明らかになる時も目前であるのかも知れませんね。
- 『まんがタイムきららキャラット』第16巻第7号(2020年7月号)
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