『まんがタイムオリジナル』2020年8月号、一昨日の続きです。
『ローカル女子の遠吠え』
今の世情を取り入れて、富士山に登れない水馬の悲哀描かれた今回。富士山ぬいぐるみを抱きながらバランスボールに座って富士山を眺めるその姿。月を見つめるかぐや姫みたいって、油野さん、それはマジ感想ですか!? 対照的に心配してるのが天道で、この人、水馬を元気づけようといろいろやるの。その気持ちが嬉しいという水馬、いい笑顔でした。ほんと、このふたり、いい関係だと思うのですよ。メモの富士山、あれもまた可愛かった。
浜松まつりサイド、小畑の状況なんですが、ねりねり知育菓子で練りの代用? わからん! でも、地元の人にはわかるのか? それは嘘だろう。でもこちらでも小畑を元気づけようとしてくれる人がいて、でも深夜のテンションと翌朝の冷静さ、その狭間よ。これ、天道さんならそのまま名前入りでいっちゃいますよね。なるほど、相手が異性、大人としての分別もろもろで、いろいろ難しいものが増えていくのですね。
今回のテーマ、代償行動だったんですね。りん子のはそれかも知れないけれど、だとしたら雲春にとっての代償とはなのだろう。この人にはそんなに必要ないのかな。ないのかも知れませんね。
『カントリー少女は都会をめざす!?』
八重の探し物。1巻だけ見つからない漫画っていうんですが、ああー、そういうことありますよね、といいたいけれど、自分と八重では状況が大きく違う。だってなあ、八重の部屋は自分のみたいに本の野積みが乱立してるとかそんな魔境じゃないのだもの。見つからないのが当たり前の魔窟と、普通に整理されてる八重の部屋では状況がまるで違う。なのに見つからないとはこれいかに……。
といいながら、メインの話題はその漫画を原作にしたドラマなんですね。当時流行った。でもドラマは見てなくて、漫画だけ買ってもらった、などなど。基本、どうでもいいことばっかりしゃべってる八重。でもこのどうでもいいのが面白い。というか、これあまりに1巻が見つからないせいで、逃避してますよね。でもって最後に明かされる1巻の真相!
これ、1巻は電子で買うんですかね、八重ちゃん。この人気で売り切れて買えないというの、今は電子という手段があるから、冊子派でないかぎり、こういうことは起こらない。便利だけど、面白ハプニングの機会は少なくなってるのかも、ですね。
そうそう、今気づいたんですけど、再放送でドラマの人気リバイバルっていうの、これも昨今の世相を反映させてますよね。将来読み返した時には、八重たちの置かれた状況、はっとすぐには気づけないかも知れないです。
『大奥より愛をこめて』
歴史的事件が発生ですよ。北海道は根室にて、漂流していた日本人を救出したロシア船。引き渡しに江戸までいきますといってくれてるの、上様は親切と素直に受け取ってますけど、鎖国下にある日本にねじこむための一手ですよね。というか、その漂流民、いわば人質でもあるわけで、見捨てるわけにもいかず、かといってうかうか江戸に迎え入れるわけにもいかない。この緊迫感。とりわけ松平定信のシリアスさが効果的でしたね。
このロシアの動きは蒔乃とは無関係なんですよね? この子、ロシアというよりアメリカ寄り? ほら、犬のふさ姫を懐かせた時、英語使ってましたよね。故郷の松前に帰りたいというのも、この船の動向に関与してるからというよりも、むしろその様子をうかがいたいから? すっかり蒔乃のこと、スパイなりなんなり、どこか怪しむようになってしまって、悪いことしようとしてるわけじゃないとは思うんですけどね、得体が知れない? 真意が見えない? ええ、蒔乃が一番ミステリアスなんですよね。
対し定信公の動向ですよ。海防の強化のために出張った伊豆にて大崎と再会。ああー、この人もミステリアスでした。焦りを見せる定信にやんわりアドバイスする大崎、これがなにか定信の判断に影響したりするんでしょうかね。ここもまた見せ場でありますね。
- 『まんがタイムオリジナル』第39巻第8号(2020年8月号)
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