『まんがタイムきららキャラット』2019年12月号、発売されました。表紙は『Aチャンネル』、トオルが見事に絵の具まみれ!? これ、特色ってやつですかい? ビビッドな色合い、ビシビシ誌面に強い印象立ててきて、これ、最初、え? 『きららキャラット』!? って思うくらい雰囲気違いました。しかもいつもと違うインクだからなのか、トオル自体の肌の色、目の色、それらも雰囲気全然違って、いつもよりピンクが強く出てる感。色調変化させた、そんな雰囲気が目を引いて、ポップで鮮烈。目を引きます。
今月は新規ゲストが4本です。
『彼女がイチバンかわいい』。まおと千尋、女の子ふたりの関係がメインに描かれた漫画です。内気? 陰気? 人付き合いを避けてた千尋が、今はまおにべったり。そのかつての人を遠ざけようとする態度、その背景が垣間見えるところ、ああ、この子、苦労してきたんだなあって思わされて、それが今やまおという友人がいる。この子の雰囲気もだろうけど、置かれた環境もずいぶん変わったんだって思わされます。この漫画、ふたりの様子だけでなく、あの帰り道、高台のカーブを見下ろす構図とかね、こういう描き方、魅力的。キャラクターだけでなく、背景、情景でも多くを語る、そんなところ、強みだなあって思わされるところありました。そしてこのふたりの関係の変遷、その見せ方もいい。構成でもって語るところ、これもよかったです。
『またぞろ。』。新学期、新鮮味がないといってる女の子。それ受けて、二周目なんだからと答えてるの、お、ループもの? みたいに思ったけど、いや、これ、違うのか。ほんと虚をつかれた感がある。あるいは、ループもの、転生もの、そういったものに触れすぎて、そっちの方が当たり前に感じるようになってしまっていたか。いやあ、留年ですって! しかもひとりだけじゃない。主人公格? 新鮮味のないといった巴が留年。それを二周目と指摘したことも留年。その側にいる詩季も留年。三人それぞれに留年に対する意識が違うのは興味深い。ことはかなり気にしてる。巴と詩季はわりと気にしてないのかな? で、気にしてること、この子はどんな具合かと思ったら、ああ、勉強駄目なんだ。これ、留年の理由、単純に勉強でついていけなかったからと思っていいのかな? みたいに思っていたら、あ、もしかしたら違う理由がありそうだ。その理由、1年間こもりきりだった? 背景など、気にさせる情報、これ、しっかり気持ちをつかんでいきました。この子たちのこと、もっと知りたい、そんな気持ちにさせられました。
『おらつきメイド』。姉からのプレゼント、メイドだっていうんですが、ええ、この人、本当にメイドでいいの? その格好は姉の趣味で着せられたらしい。しかもメイドをやるつもりがあったわけじゃないんだ。バイトしようと思ったらメイドやらされることになっただけなのか。いろいろ心配になる情報です。しかし能力は高いのかな? テキパキと食器洗って片付けて、と思ったら、料理は絶望的。驚きの黒焦げ、でも味はいいのん? このメイド、妹、秋名の部屋に居座るつもりらしい。その押しの強さ、それがおらつきの由来? 寝るのは秋名のベッド。一緒に寝たはずが完全に占有されてというこの状況。いずれこのまま、この部屋自体もそんなことになりそうな予感させられる展開でありました。
『白百合が咲いたり咲かなかったりする頃に』。この学校には帰宅部があるんだ。釘ノ宮梨花は、この部で中学の3年間を過ごして、特に疑問にも思わずにいたのだけれど、3年目にしてついに気がついた。部室に5時半まで拘束される。それは帰宅部ではないのではないか? これ、同部員の水森菜々子にとっても衝撃の事実だったらしく、こうしたおかしな? 普通じゃない? 様子、ナンセンスさをもって面白みにしていくのかな? と思ったら、ここにふたりの恋愛感情? それを載せてくるっていうんですね。好みのゲームのキャラクター。その育成をしていたら、自分の背後にそのキャラが!? これ、菜々子のコスプレなんだけど、すっかり籠絡されて、イチャイチャしてというこの流れ。なるほどタイトルにいう咲いたり咲かなかったりですね。しかし、ずいぶん濃密。描写的にもグイグイきますね。
- 『まんがタイムきららキャラット』第15巻第12号(2019年12月号)
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