『まんがタイムスペシャル』2019年7月号、発売されました。メインは『恋愛ラボ』、初夏の情景? 制服姿もはつらつと、リコがいい笑顔で風に吹かれていますよ。『ローカル女子の遠吠え』りん子は、えらいこっちゃあ、なんかいつにない姿。ビキニ姿で、ええと、君、そんなにダイナマイトやったんか。全然意識しとらんかったです。『年上の物理女子は可愛いと思いませんか?』は、湯川部長がシロツメクサの花冠かぶって、その後ろでシロツメクサの花をルーペでのぞくふりしながら部長見ている朝永。ああ、不器用な愛が見てとれますね。
新規ゲストは2本です。
『六畳一間の憑き物石』。幽霊との同居ものですね。幽霊の女の子、祠に祀られてたというんだけど、その憑いてる石を酔った勢いで持ち帰られてしまい、大学生の男子と思わぬ同棲をするはめに。しかしこの幽霊さん、服装がセーラー服なのは、わりと最近の霊なのか、あるいは古い霊だけどファッションだけは今風なのか。とはいえ、最近の女学生って感じもしないんですよね。腰のベルト、足元はブーツ。ちょっと昔風の制服です。最初は姿の見えなかった幽霊。祟ってやると思ったけれど、持ち前の綺麗好きがたたって、部屋の片付け、さらには洗濯物まで請け負って、そうしていたら慣れた? 目覚めた? 大学生男子、瞬に姿が見えるようになってしまった。この同居生活はたしてどうなるか。作者は『ざしきわらしと僕』の西岡さち。うまく展開していってくれそうに思います。
『タヌバレ』。前編、とのことで来週に後編がくるってわけですね。いきなり女生徒から変化の術が下手といわれた男子。人に化けたタヌキだろう。クラスメートが変な絡み方してくる、そういって当惑してる主人公がおかしいですね。なるほど、タヌキというのは、目の下のクマ、かたい髪質、いつも頭にはっぱがついてるなどなど、そうした証拠から見抜いたというんですね。けど本当は違う。これは冗談だろうと話をあわせてみれば、その子はキツネなのか! キツネのその子、タヌキ疑惑の男の子の前で正体バラしちゃってね、これ結構なピンチ? これでこの子の居場所はなくなる!? とか思ったら、なんだかうまい具合にまとまっちゃうのね。この不思議な交友関係のはじまり。とりわけキツネの子に男子へのリスペクトが生じてるのが面白かったです。
『ローカル女子の遠吠え』。今回は皆でダムを見にいくことになりました。井川ダム。穂垂主任が小畑に人を集めてくれと頼んだんだそうですが、小畑、すごいね、ひとりひとりの興味の傾向を把握して、それぞれに効くポイントをきっちり押さえていくんだ。穂垂主任はダム好きで、けれどいつもならひとりでいくところを、なぜ今回はこんなに人を呼んだのか。ああー、内部見学を少しでも盛況にして、こうした試みがダム業界に広がっていけばいいと! その思いよ。ああ、ジャンルの隆盛考えてのことだったのだなあ。感心、感動しました。ダム内部の情景とかすごくよかったですね。暗闇の中、灯るあかりに照らしだされる構造物。これ、ぐっとくるわ。けど、これ、単行本に入る時にはきっとグレースケールよね? ああ、もったいない。せめて電子だけでもカラーで収録してくださらんものか。じゃないと、もったいないよ、これ。さて今回の引率は穂垂主任。ちょっと居場所失ってるりん子がおかしかった。でもって穂垂主任の心を見事に折る桐島。ほんと桐島、強烈なキャラクターに仕上がってますよね、情報戦とか。今回、ラストのりん子と穂垂主任の対話、あれ、ちょっと好きでした。なんか穂垂主任、いいですよね。
- 『まんがタイムスペシャル』第28巻第7号(2019年7月号)
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