『まんがタウン』2019年6月号、発売されています。表紙は『新婚のいろはさん』がメイン。ハイキングするふたりでありますね。軽装ながら登山のスタイル。このために新調したのかな? 少なくとも始は山登りとかしてなかったろうからなあ。ゆるく続く、木でもって整備された階段。それを登った先には頂上があるのでしょうか。その先を指差すいろはさん、振り返って始と目をあわせる、その様子にね、ふたりの関係性なんてものも見えるように思えるのですね。
『新婚のいろはさん』。今回は、本編の仲良し夫婦ぶりもよいのですが、続くコミックエッセイ特集、「新婚のいろはさんが好き」、これもまた面白くって、ああ、twitterで募集していましたよね。次々と名乗りをあげる漫画家たち、その様子を見て、この漫画、本当に愛されているのだなあ! そんなこと思いながら、この掲載を楽しみにしていました。しかし、漫画で描かれること、作者の人となりを伝えるものあれば、この漫画に触れて感じた自分たちのこと描いたものあり、さらには漫画のキャラクターに向けた感情や番外っぽく描いてみましたという私なりのいろはさん。そういう描かれることの幅がね、本当に面白かった。
しかし、なにがすごかったかって、成原とんみさんですわ。おおう、これ、ちょっと他の人には描けない内容よね! なぐもさんの漫画にて若干予感させるものはありましたけど、まったくもって予想外、お、おおう、そうか、みたいな驚きあって、面白かったです。
『あいたま』、面白いなあ。夢見が悪かったあい。天使樹里が天界に帰ってしまうという、まさに悪夢か、そいつにすっかり捕われて、目覚めてからもその想像から離れられない。のはいいとして、あいの部屋、ヤバいな。ともあれ、樹里を天界に帰すわけにはいかないと、先生にさえ食ってかかるあいですよ、って、滑舌で先生の真贋、判定したんだ。この勢い、テンポのはやさ、めちゃくちゃ面白い。まったくもって暴走なんですけどね、あの屋上でのあいと樹里の会話ですよ。ああ、樹里よ、あいにそこまでいわせてしまう罪な娘よ。ほんと、このふたりの関係の深さ。いっそ一線を越えてしまわれるといいのに。ともあれ、今回は発熱のすえのあいの暴走、すべてすっぱり忘れてもとどおりではあるんですが、これ、あいがなにも覚えていないのはまずいのではないでしょうか。ひよこの初期レアカード、バニラに渡っちゃってるんだよ? コレクションの移動、悶着の種になっちゃうよ。
『ダンナさんは大学教授』、ゲストです。びっくりしました、クスミさんって楠見らんまさん。絵柄も全然違うじゃん! これ、キャプション見逃がしたら気づかずじまいだったかも知れません。これはエッセイ漫画なんですね。漫画家と大学教員という異色? 夫婦というんですが、なるほど趣味が共通。読んでみれば、会話の端々に愛情というのかなんというのか感じられて、なんだかニヤニヤさせられちゃいますね。しかし、あの夫婦どちらもが大量の本を持ってるっていうの、ハードだな。本を集めるの、趣味でもあるけど、仕事でもある。この、仕事で必要だからというの、理由がつくもんだからもう歯止めがなくなるよなあ。でもって本積み上げ魔。これ、そうか、大量に本持っててもやらない人いるのか。すまん、自分も積み上げる。しかもこれ、論文書くのに必要と、理由がつくもんだから歯止めがなくなる。でもって、論文があがれば次は本の原稿が……、と間断なく書き物仕事が続くから、本の塔がなくなることはないわけか。あのうちひしがれるクスミさん見ると、なんだか自分も申し訳ないという気持ちにおそわれて、ええ、ええ、そうか、本を積み上げるのは悪徳でありますなあ。
『小春さん、ずれてない?』、最終回でした。小春の彼氏づくりが決着、というか彼氏づくりは不要になったわけですが、そうなったらいつぞやの彼はどうなるのか。いやあ、スムーズな展開でしたよ。小春がいつも千晶、冬樹と一緒のせいで、冬樹がわりあい放置ぎみ。そのアンバランスを避けるためにもうひとり小春の知り合いを加えよう、千晶の提案で、小西に声がかけられたっていうんですね。いやあ、小西に決まるまで、女子3人に囲まれる想像しとった冬樹ですよ。いやあ、お前さん、そんなやつだったんか! むしがよすぎるぞ! 笑いました。小西よかったですね。小春と語らう、その様子が楽しそう。小春から、彼氏になれる可能性みたいなの念押すように否定されてショックなところ、ほんとこの人の不運だよなあ。小西と冬樹の距離が近いの、これもおかしくて、そうだった、そうだった、メール代行しとったよな。でも、ここでね、あの焼きもち小春が出るの、これはやられましたよ。過去一番に可愛くない? ともあれ、小西、小春の関係は、これからはじまろうというところ。けれど、ここにちゃんと冬樹たちとやってきた特訓、それが生きているっていうのがねよかった。小春、小西のことも知って、より仲を深めていけるといいですね。
- 『まんがタウン』第20巻第6号(2019年6月号)
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