『まんがタイム』2019年6月号、昨日の続きです。
『見上げればいつも妹が。』。妹、遥、この一ページ目のぶちぬき描写、これ見ると、この人の豊満さがよくよくわかろうってもんだな。しかし、それにしてもすごい存在感。ツブテくんのコンパクトさが逆に際立ってしまう。ともあれ今回で最終回。理想の兄ってなんだろう。そんな話で会社でもりあがってみたり、やっぱり大杉が微妙におかしかったり、ほんと、この人、最後まで見事に変わりまんでした。会社の皆が考えてくれた、遥にお兄ちゃんと呼んでもらう方法。それがもうどれも駄目で、中でも小宮お兄ちゃんに改名する案、エクストリームすぎる駄目さだよ! 家での母と遥の会話、これがよかったですよね。遥のいうツブテのこと、お兄ちゃんじゃ足りない気がするっていうの、ええ、お母さん、どういうことなんですか!? 母のわかってること、それがわからなくて、けど遥がツブテのことを大切に思っているということはわかりました。基本、なにか発展があるというわけではない最終回、いつもどおり、これまでどおりといえばそのとおりなんだけど、そのいつもどおりの底に流れるもの、そこに違いがあるようにも思われて、ええ、深まるふたりの関係。それが本当に素敵な漫画でした。
『犬がいるので帰ります』。デートはいつもマロンちゅんと一緒。その状況が不憫だと、たまにはふたりだけの時間を作るべきでは? 友人からの助言をさ、俊とマロンちゅんふたりの時間と解釈する春奈がすごいですよ。俊ファーストなのかマロンちゅんファーストなのかわからないけれど、このひとりと一匹の関係を大切にしてるのはさすが。でも俊にとっては違ってて、そうか、マロンちゅんと春奈がいること、それがもう当たり前で自然になってたんだ。春奈がいないこと、春奈に会うことを断わられたこと、それがショックでショックで、けどその解釈がまた独特で、ほんとおかしい。どんだけマロンちゅん中心の人生なんだろう! けどね、俊、ちゃんと話し合いの機会持って、春奈のこと大切にしてるってちゃんと伝えて、ええ、世間一般ではどうかわからないけど、このふたりにはふたりの世界、つきあい方があるんだって、それを再確認した今回。ほんと、最後の俊の言葉の頼もしさ、ですよ。
『午前0時のおねだりごはん』。今回は米沢先輩の苦手克服です。取引先が苦手なタイプで、その克服と一緒に苦手な食べ物も一緒に克服しようっていうのかあ。やる気というか、気合いを二重にかけたかったのか、いや願掛けみたいな感じっぽいですね。さて、先輩の嫌いなもの、生の玉ねぎなんだって。はたして牛喰はどんなメニューを用意したのか。一品目はカツオのたたき定食。カツオのたたきには生玉ねぎが山ほどのっかっていて、ちょっと怯んでる先輩がいいですね。おそるおそる口に運んで、そうしたら辛みがすっかり抜いてあるから大丈夫。不安そうな顔から、一気にニコニコ、美味しい笑顔に変わるその様子よ。これは実に魅力的。ポテサラにも玉ねぎが入ってるっていうの、小学校の給食で食べられなくって居残りさせられたんだ。これ、嫌な思い出だよねえ。でも、牛喰ポテサラなら大丈夫。もう、あの表情! 最高ですよね。こうして契約も苦手な玉ねぎも克服した先輩。その先輩の次に乗り越えたいもの、牛喰との間にある友情の垣根なのかな? もっと知りたい、もっと仲良くなりたい。そんなところ実にいい。まずは苦手なものは? って。でも、なんでも食べられるって聞いて、ちょっとスネちゃって、いやもう、先輩、可愛い人です。最高です。
- 『まんがタイム』第39巻第6号(2019年6月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿