2025年10月24日金曜日

『まんがタイムきららフォワード』2025年12月号

 『まんがタイムきららフォワード』2025年12月号、昨日の続きです。

『明るいミライ』

将来を嘱望された体操選手だったものの、怪我で引退した九頭竜里美。次に未来部に必要な人材はフィジカルエリートだ! ミライの強い要望で、里美、いやさクズちゃんを未来部に引き入れようということになりました。

さっそく九頭竜里美に声をかけるミライ。望めどしかし怪我のこともあり、これまでどの部活も手を出しかねていた九頭竜が、どこぞのぽっと出に引き抜かれそうになっている! ここに均衡が崩れ、運動部がどっと雪崩れ込んできた。こともあろうに九頭竜争奪戦が勃発。なんとまあ、リングの上で戦って、勝ったところが交渉権を得るというのですか! というか、里美の意向は関係ないのん? それこそ文化部志望とかだったらどないしますのん。

ともあれ、フィジカルに劣る未来部は未来ガジェットを使っていいというハンデを得た。ドローン映像をVRゴーグルに投影。拡張された視野でもって優位を得ようというのですが、これが通用したのも下位選手まで。決勝戦にては、まるで歯が立たないときたもんだ。さあ、この窮地にて、ミライ、どう出る? どう動く!?

今回は、自分の意向、なにをやりたいか、どうしたいか、それがテーマであったのですね。ミライの意向はがんばりたくない、ダラダラしたい。たとえ才能があって期待されていたとしても、自分はダラダラするんだと、そうした気持ちを里美に話していた。で、その気持ちがですよ、決勝戦のリングで炸裂! 観衆からのミライへの声援を受けて、なおダラダラをまっとうすべく、前へ! 前へ! ダウンを装って転倒だ!

って、これが里美にバレてるんじゃん! あの笑みを浮かべた里美。あの瞬間に、ミライひいては未来部に信頼を傾けたのかもしれませんね。そしてリングに躍り出て、そのまま相手を倒し、自分の行く先を自ら決定する里美、いやさクズなのでした。

ほんと、あんだけ才能あるとかいわれてたクズが、未来部においてはダラダラ。おお、これはいい。ダラダラボクっ娘、すごくいい。これがクズの選んだ、自分自身の生きる道! ええ、今回はクズの魅力、チャームがこれでもかと花開いたエピソード。すばらしいものがありました。

『球詠』

あぶないところを、主将の好プレイに救われた新越谷。タイブレークにて3点を返し、さらに得点を重ねた5点差での8回裏。1点を返されるもアウトをひとつ、またひとつと重ねて、悪夢のようにうまくことの運ばなかったこの試合にて、勝ちを収めることができたのでした。

このあわや負けるという経験が、新越谷の皆に大きな気持ちの変化を与えたのですね。大会への没入感。萎縮からも解き放たれ、深まる仲間への信頼、そして自信。この試合で得られたことごとが、次の試合、さらにはその先に待つ数々の戦いにおいて大きな意味を持つことになるというのですね。

しかし、この漫画は負けチームにも情が移ってしまうものだから、この後がたまりません。涙に暮れる姫宮の子たち。姫宮の子が岡田に聞くんです、あのとき、あの子が、ベンチを見ず走っていれば勝てただろうか。それに答える岡田の言葉の力強さ。あのときの岡田のプレイは、決して偶然ではなく、状況を正しく判断し、起こりうる可能性に賭けたからこそ成立したものだった。たとえ、あの油断がなくともアウトをとれたという岡田の言葉に、姫宮の皆は悔いを流し、きっと救われるのでしょうね。

次の試合、5回戦の相手が判明しました。データ野球で知られる有名校、椿峰。理詰めの野球とコンビネーション。こうした傾向はむしろ芳乃に近いんじゃ? ということで、芳乃に策あり? 特殊プレーの練習や強打に定評ある打者にバントの練習、相手の予想の裏を突こうとしているの? いよいよ来たる試合に向けて余念がないのであります。

『魔法使いロゼの佐渡ライフ』

今回はいうならば2部構成? 前半に穂夏の歓迎会。紗菜、ロゼ、麻衣が歓待します。おいしいお料理、温かな歓迎と、穂夏ならずとも嬉しさのこみあげる、そんな様子に気持ちも緩む。そして穂夏の就職問題、博物館の求人はどうなったのかと聞いてみたらば、すまんちょうど締め切ったわい。

残念、就職ならず!

もうしばらく、穂夏の無職状態は続くというのですか!?

そして後半は、皆で図書館にいきますよ。読書家ロゼが家の本をすべて読みつくしてしまった。さらに本を求めるロゼのために、図書館にいきまして、そうしたら本が、本がこんなにもたくさん! って、まあ、図書館ですから当たり前なんですけど、ロゼさん、感動なさってるじゃありませんか。よかった! ここにロゼの望む理想世界があったんだ!

知識を、情報を求めるこの子。あやふやな情報の跋扈するインターネットより、より確かで根拠を辿っていきやすい書籍に重きを置くなんて、見上げたお嬢さんですよ、ロゼさんは! さっそく不思議に思っていた柿の渋抜きの理屈を知ったりなんかしましてね、そうしたらそれを魔法に応用できそうと、ああ、本当に熱心な子なんです。

そんなロゼが感じた魔力。魔力のもとであった本はすでになく、しかしこの魔力には覚えがある。と、思い出しそうなロゼの集中を破った大きな声。ああ、図書館ではお静かに! この重要そうなファクターは、ひとまずここで散らされてしまうのでありました。

そして最後に、穂夏に朗報。金井さんのおばさんのお店、居酒屋たこぼうしにバイトの募集が出ましたよ! このたまたまの出会いが穂夏のピンチを救って、よかった! といいたいけれど、飲食、接客に穂夏は自信なし! さあ、ここからが穂夏の正念場? 佐渡に根をおろすべく、穂夏の奮闘がはじまります。

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