『まんがタイムきららフォワード』2024年6月号、先日の続きです。
『ネコかぶりアンコール!』
なんと、あの牧奈部長に苦手があるというのですか! それは映研部の部長、斑目有理栖。これまで演劇部が使っていた衣装はすべて、映研部のご厚意で貸してもらっていたもの。それと知らずに音子は気兼ねなく着用してきて、そうと知った今、恐縮せずにはおられないのでありますが、内緒にしていたのは有理栖の意図でもある。なので、それが咎められるということもなく……、じゃあなんで牧奈部長は土下座させられてたの!?
映研部からちょっとしたオファーが提示されたのでした。お古の衣装を演劇部に譲ってあげよう。その対価として、音子をメインに撮影したい。それもこれも副部長の浦垣功之助が音子のファンだからというのですが、なんといってもあの『灰かぶり』、実は音子が素の自分をあらわにしていたとは思いもしない功之助です。あんな役では音子のよさが伝わらない! なら自分が撮るとえらい剣幕で、しかしそうなると音子は猫をかぶった上にさらに猫をかぶるようなことになるのだが!?
この申し出を受けた演劇部。音子を撮るという試み、ただではすまない予感がしますよね。ほんと、どうなるんでしょう。
『異世界サウナへようこそ!~ルナちゃんはととのいたい~』
異世界サウナにランパーさんが帰ってきて、そして資金繰りも改善しつつある。いいニュースが立て続けに舞い込んで、いいことづくめかと思ったらそうじゃないというから大変。なんと、サウナの熱源である炎魔法石が底を突こうとしている。魔法石を輸送しているドラゴンから、わけあってしばらく輸送ができないとの文が届いて、ああ、物流の2024年問題は異世界にも!?
ちょっとした異世界サウナのピンチだというのですね。
最悪臨時休業することになるかも知れない。この状況で、ルナが発案するんですね。魔法石を自ら取りにいく! 目的地は窓から見える火山。スラーと館長をともなっての遠出でありますよ。これまでは、異世界サウナを中心に描かれてきたこの漫画が、より広い世界へとその活動の舞台を広げて、ルナの異世界探訪とでもいうべきこの展開。はたして彼女が出会うものはなんなのか、知るものはなんなのかと、興味が刺激されてやまないのです。
かくしてまずは自然が作り出した洞窟サウナを体験することとなりまして、ああやっぱりここでもサウナなんですね! どんなときでも、いたれりつくせりのサウナ日和です。
『オールドヨコハマラジオアワー』
オルヨコ存続に関わる重要人物、燈台ミサキの懐柔にまるでいたらない! どうもこうもない崖っ縁に立たされたなぎさ。ここに救いの手をさしのべる人物が登場! って、まさかのハラスちゃん。どうしてもオルヨコについて話してしまって破談一直線のなぎさに代わり、聞き上手ハラスがミサキ懐柔に乗り出すというのです。
しかしこれがまあうまい。なぎさが見込んだとおりとでもいいましょうか、なぎさがボロを出しそうになるタイミングでうまく介入、そこからミサキに語らせていくその手腕。ここには子供の時分からのハラスの悲しみとでもいったらいいのでしょうか、受け身がちコミュニケーションでもって生き抜いてきた手練手管が如何なく発揮されて、なぎさの自爆を回避していく。ミサキも自分のルールー好きをこれでもかと開陳して、ああ、これはいい感じなのではなくて!?
と思ったら、自分の好きについて語ったとたんに、ハラスちゃん、大失敗!
でも、この騒動があってより深まっていくハラスとなぎさの関係性。時間を繰り返しているわけではないハラスですけれど、それでもなぎさと仲を深めていく、そんな瞬間はいくらでもあるんだって思わされた今回。ああ、いい描写だなって思ったのですね。
- 『まんがタイムきららフォワード』第18巻第6号(2024年6月号)
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