2024年4月11日木曜日

『まんがタイムきらら』2024年5月号

 『まんがタイムきらら』2024年5月号、昨日の続きです。

『スロウスタート』

学校をズル休みしたとバレた花名。友人たちの間に動揺が広がるのが、それだけ花名がまじめにやってきたことを物語っていますよね。そして話題は見舞いにいくか、そしてなぜ休んだのか。きっと万年さん絡みだろう。移り変っていくんですね。

対し花名はというと、大会を相手に明るくふるまっていて、けれどそんな花名に、自分のような人間につきあってはいけないと、自堕落な日々を過ごさせるわけにはいかないと、大会は説得するそぶりを見せて、けれどそこには花名のことを思いやると同時に、自分を卑下する、そんなニュアンスが感じとれた? 花名、黙ってしまって、そして大会のことをバカと、怒っちゃったんですね。

この気持ちと気持ちのゆき違い。さらにはここに介入してくる友人たち。冠が花名に聞きたいこととはなんなのか。いろいろと人の気持ちの交錯する、そんな様子が見られます。

『ばくちぬぎ』

奇跡、妹の幻に乞われ、一緒に買い物にいくことになりました。しかしこの買い物は罠? いや、それは考えすぎか。思いがけない臨時収入の使い道として、奇跡の女装グッズを充実させようとなったのは本当にただのなりゆきで、でも想像以上の力のいれよう! あのファッションショー思わせる描写は実際かわいくて、オーバーサイズが好みだなあ。ええ、いいものを見られたと思ったのでした。

買うのは衣類だけでなく、化粧にもチャレンジ。さらには下着にまで凝ることになってしまい、あの倒錯的シーン! と思ったら、まさかそこから脱衣ギャンブル犯ジョーカーの手掛かりが思い出されて、これで奇跡の目的は一歩先に進むことができたのでしょうか?

そしてラストに謎の人影。この男性は誰なのか。いろいろ動きが出てきていますね。

『妄想アカデミズム』

新学期もはじまり、進路相談でも引き続き東大志望であることを伝えていく未春。先生には莉子目当てなのだとバレバレなのが面白いんですが、当初は無謀とも思われた東大受験、まだ少し足りないもののなんとか食いついていけそうな感じ?

このおぼろげに感じたことを、実際に過去問に取り組むことで確かな実感に変えていく、そうした様がこれからに期待をさせるエピソード。思わぬハプニングで集中を切らしてしまわないようにと、いつになく人が多くてにぎやかな図書館をも訓練の機会と意識を切り替えていく未春の様子。過去問に向きあって見えていくる道筋。それらがすべてこの子の成長、飛躍の可能性と思わせてくれる、そんな力あるエピソードだったと思いました。

反面おかしかったのが莉子で、莉子と一緒だといろいろ口を出されてしまうからと、あえて離れて勉強する未春に、寂しさ感じちゃってるんですね。ほんと、よほどの喪失感みたいですよ。心配になるくらいです。

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