『まんがタイムきららキャラット』2024年1月号、一昨日の続きです。
『ごきげんよう、一局いかが?』
おお、美しい展開です。
文化祭を前に七転八倒の思いで演劇に取り組む冴であります。セリフが入らないと苦しんでいるのですが、でも今回の主役は純礼であります。
クラスにて文化祭の役割を決めます。出し物はどうぶつカフェ。けれどいつも純礼はひとりだからと、気を使われてか孤高を理解されてか、どこにも組み込まれなかった。でもひとりで寂しくしてないかと乃々花に心配されたこともあって、おお、一念発起ですね! 学級委員長と副委員長、花新發いのりと中峯翠子とともに遊撃的にあちこち手伝ってまわるお助け係をすることになったのですね。
でも、よかったではないですか。これまでクラスの子たちと交流することのなかった純礼が、お助け係となることで、あっちへこっちへ顔を出して交流深められる。さすがに疲れたとなっても、乃々花が褒めてくれれば元気全開。ほんと、純礼、可愛い子です。
さて、今回のテーマはまさにここからだったんですよ。北王子冴にまつわる不穏な噂。中等部でも知れ渡っていて、さらに悪いことに尾ひれつきまくってて、それを否定する純礼。でもその噂のもとをバラまいたのも純礼なんですね。
噂の出どころとなった子もきっと謝罪してるに違いない。そういわれて退けなくなった純礼が、正しいことをします! ええ、純礼の気持ちの変遷と、そして今、友達といえる相手を持ったことを自覚するプロセスが、美しかったなあと、素直にそう思われたのですね。
さて、冴さんのピンチは続きます。そして中の字と發の字を持つふたり、この子たちもいずれは麻雀の仲間に加わるのでしょうか!? もしそうなら、大いに期待でありますね。
『ササエルの中には誰もいない』
ササエル、天河に戻って、ぼちぼち御当地キャラとして伊達かまぼこを売っています。ゆったりと流れる時間、平和をかみしめているのですが、そこに稲井が絡んでくると即平和は終了する。
これまで隠してきた秘密が晴れてふたりの知るところとなって、そうしたら稲井はリアル小依でかつてのササエルポロリを補完し楽しみはじめるという。ああああ、マズい友達だよなあ。ええ、正体を隠していた頃、何度も何度もポロリに類することをやってきましたよササエル。それを今こうして稲井の脳内であれやこれやといじくりまわされるわけか。ほんと、稲井、ヤバいやつです。そういうのはこっそりやれ。
子供たちに人気のササエル。撫でるとご利益があると、勝手に設定が加わった瞬間。これをもって、常子に直希もさわさわに参戦。加えてたまたまロケにきていた未萩も参戦することとなって、ああ、ほんと、にぎやかでありますね。
正直、まだまだ読んでいたい連載でした。こうして終わるのは寂しいけれど、今後もササエルたちのにぎやかな日常は続くのだなあ。そう感じられるラストを見れば、なんだか少し寂しくなくなった。ええ、ササエルはきっとこれからも元気です。
『紡ぐ乙女と大正の月』
突然消息をくらませてしまった紡を思い、今日も銀座へとおもむく唯月。友達皆はそんな唯月を心配するのだけど、同時に紡のことも心配していと、本当、紡はどうしてしまったのでしょう。
令和の世に戻っていたのですね。
令和の世にて、唯月たちのそれからを知りたいと思っていた紡。どう知らべてもよくわからなかったけれど、卒業アルバムを見ればなにかわかるかも知れない! 図書室へと駆け出して、そこで見つけた大正13年度アルバム。中にはかつて紡も一緒に写った写真も収められていて、ああ、あの日々は夢ではなかった。
そして個別の写真を探してみれば、唯月が見当たらない!? 名簿にて確認したらば、大正十二年九月震災にて死亡の文字。ああ、やはりそうです、あの大震災が唯月の命運を分けるというのですね。
きっとこの日、この時がくると思っていた。だからこの展開には驚かないけれど、はたして紡になにができるのか。紡自身も確証を持てないままに、ふたたび大正の世に戻らんと動き出す。
目指すは大正十二年九月一日、正午すこし前の東京。はたして紡は唯月を見つけることができるのか。ええ、まさしく正念場であります。
- 『まんがタイムきららキャラット』第20巻第1号(2024年1月号)
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