2021年2月25日木曜日

『まんがタイムきららフォワード』2021年4月号

 『まんがタイムきららフォワード』2021年4月号、昨日の続きです。

『球詠』

希に勝負を持ち掛ける光。まさかの挑発から入るその流れ。おおおお穏やかじゃない!? けれど、この勝負を持ちかけた理由、あえて悪役にもなろうという光の気持ち、それが本当に切実で、自分がこのチームにできること、それを考えて考えて考えたすえの結論がこれだったんですね。

ずっと不調が続いている希。彼女に問い掛けていくんですよ。なんのために野球をしているのか。けれど、言葉を介して伝わるもの以上に、光の投球そのものが雄弁に語りかけていたように思われて、だんだんと開かれていく希の視野ですよ。これまで目に映っていながら、見過ごしにしていまっていたこと。それがひとつひとつ意味あるものとして希の前に現れてきて、敵かと思っていた、けれどそうじゃない。光が、芳乃が、そしてチームの皆が、自分のために動いてくれていると気づくにいたるその流れが本当に素晴しかった。

ふたりともに、野球に対して真摯ですね。そして仲間についても同様で、その真っ直ぐな眼差し。眩しかった。本当、素晴しいエピソード、胸が、目頭が熱くなりました。

『スローループ』

前回は船釣りでしたが、今回は持ち帰った釣果をさばいて調理していただきます。ああ、釣りは釣るという行為も面白い、魅力でありますが、その後の食べるというのもまぎれもない楽しみでありますね。自分はゲームで釣りをやってるっていってましたけど、この食べるというフェイズが永遠にこないんだよなあ! このあたり、リアル釣りが圧勝でありますね。

この漫画は、釣るということ、調理するということの魅力を描いて、ただその面白さに留まらず、人と人との関係、交流の妙も見せてくれるのが素晴しいと思うのです。今回は、ヒラメをさばくその時にひよりの思い出す父との日々があって、食事の場面でも家族の団欒があって、そして就寝のその前に小春とひよりの交わしたその内容。そこにひよりと父の思い出がリフレインしてくるんです。ひよりの見せた表情に気持ち掴まれるものありました。大切な家族との時間が、新しい家族に引き継がれて、今もこうして続いている。そんなこと、ふいに実感させられたのですね。

『ちょっといっぱい!』

そうでした、中華の店にいくっていってましたね。今日は店長のご馳走だ! と思った真澄が速攻でハシゴはずされるの、おかしかったですよね。

未成年組の帰り道。凪のお母さんが車で迎えにきてくれて、皆で一緒に帰ることになりました。そこでのね、娘に仲間がいっぱいといって母が喜ぶの、なんかいいですよね。ちょっと並外れて喜んでるわけですけど! そしてさらに車内での会話。今日はなにがおいしかったという話題から、思い出の中華料理店に話題が飛んで、そこでまさかのエリカとちゆりとの思い出話に! ああ、かつての父との交流が思い出されたちゆりの言葉、表情にしみじみとした懐かしさ、寂しさ感じられて、これは沁みますね。そして、おばあちゃんの店もこういう風に思い出してくれる人がいたらいい、もみじのその思いもまた沁みるのですね。

しかし、今回、餃子の話となったわけですが、ということは次回は餃子再現でありますか!? よかったですね、凪さん、みやはらさんのぎょうざたべられますよ!

『観音寺睡蓮の苦悩』

六本木四葉の気まぐれか、二子玉川姉妹に休暇が発生しました! 週末がフリー。それであじつばと一緒に遊園地にいくっていうんですよ。四葉は睡蓮のことライバル視してるわけですが、そういうのとは無関係に仲よくしてるこの子たちの様子、ほんとにいいですね。

と、ただただ下級生、妹分を見守ってればいいのに、自分も誘ってほしかったとか、自分の情報が漏れるんじゃないかとか、いらぬ思惑が上級生組に渦巻くの。ほんと、あなたがたは自重を覚えなさいな! といいたいところだけど、一番自重が必要なのはダブルデートと浮かれる睡蓮さんですよね。基本無干渉で見守るという点ではある種一番マシなんですけど、モチベーションの根っこがまんま欲望なんだものなあ。

遊園地での会話、睡蓮との思い出とかね、あるいは四葉に甘える鈴とかね、そういうのなかなかにいい感じでして、これが刺激となってそれぞれ上級生組との関わり方に変化がもたらされたりするのかな!? なんて思わされたりもしたんですけど、やっぱり紫陽花が調子にのってしまって椿を怒らせる。まあ、このへんは既定路線ですよね。いつもこんな感じですよね。比較的安心して見てられる流れなんですが、まさかの蘭のお怒り。ああ、鈴が蘭のことかまってあげられてなかったものなあ。

それで、蘭が椿の手をとって駆け出していってしまうんですが、わーい、新しいカップルの可能性だーっ! とか思ってたら、えらい動揺なさるのな上級生組。

おとなしい組、相当に好きなので、新しい可能性に期待する私とは違い、危機感あらわにする上級生たちですよ。当然介入をはかるというわけですが、これ、四葉、睡蓮から誤解されますよね。鈴蘭を愛でる目的でついてきたと絶対に勘違いされる流れですよね。ともあれ、これをきっかけに上級生組に新たな可能性が芽生えるといいなあ! 四葉にとってはたまらん展開かも知れませんが!

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