『まんがホーム』2021年3月号、昨日の続きです。
『歌詠みもみじ』
ああ、電車で寝過しちゃいましたか。目覚めたら見知らぬ駅。しかも、もみじに千恵、ふたり揃ってというからめずらしい。うっかりしちゃいましたね、千恵さん。でも、ふたり身を寄せあいながら眠る様子、ほのぼのとして、これもまた青春の一ページ? 無軌道が許される若い日の小冒険、そんな感覚が悪くないエピソードでした。
というか、高校生でこういうのあるのかわからないけど、大学の時分、寝過ごしたわけじゃないけど、電車に乗って延々乗って、海を見て帰ってきたこととかありました。特に意味もなく不意に日常から外れたかった。でももみじたちはちょっと違いますよね。寝過ごした、遅刻確定だ、これはこっぴどく叱られる! というので、もういっそ休んじまおうって! もみじさん悪い子だなあ! でも、そんなもみじが好きなんですよ。
真面目な千恵と、いつもいろいろやらかしちゃってるもみじ。ふたりの性格の違い、日頃の行動の違いが結果に影響してくるのが面白かったんですよ。サボってのびのびしてるもみじと、えらいこと罪悪感に苛まれる千恵。この対比よ。さらに、千恵のことはみんな心配してくれるのに、もみじときたら、サボりだろう、ずる休みだろう、夜更ししたな、などなど、あー、きっともみじさんには実績があるのだね? ほんと、面白かったです。
ちょっとした小冒険。リフレッシュしましたか? このもみじの笑顔、最高だったと思いますよ。千恵は身が細る思いだったみたいですけど。そしてラストにふたりの親の反応ですよ。ああー、千恵よ、愛されてますね。うん、日頃こうしたことやらない子だから、むしろ逆に心配が先に立ったのでしょう。そして対照的なもみじの結果! いやもうあんなに怯えるもみじとか、はじめて見た気がします。でもこれもまた親の愛ですよ。もみじさん、しっかり怒られておきましょう。
『うちの秘書さま』
バレンタインデーがやってきました。はじめは憂鬱。きっと七瀬が手作りするからって、もうめちゃくちゃ面白い。我が身可愛さから市販でいいよといったらね、心配してくれてありがとう、きっと手作りしますとやる気を出させる始末。そしてこの絶望クッキングに田中さんも参加して、これは大丈夫かと思ったら、どっちもどっちか! なんでそんな煙があがるの? なんか直火にかけた? いやもう、おそろしい顛末ですよ。
今回、メイドがめっちゃ頑張ってて最高でした。いっちょまえの口をきく七瀬にめっちゃ圧をかけてくる! 最高では? しかもメイドのクッキングレッスン、一番最初がキッチンの掃除っていうの、もう笑いがとまらない。で、マカロン作ろうとしてたと聞いてめっちゃ圧。思いつきでアレンジしようとする七瀬に100年ほどはやいとめっちゃ圧。いやもう素晴しいの一言でした。というか、七瀬、まずは基本に忠実にですよ!
田中さんは、料理こそは苦手だけど、手先の器用さ、造形の確かさ、こちらはほんと間違いがないようで、チョコレートで作った造花! すごいな、これは才能だ。と思ったら、ここからのメイドたち! ほんと面白い。譲れないポイントだったんでしょうね。チョコの城づくりに燃えるその姿、最高に素敵でした。
- 『まんがホーム』第35巻第3号(2021年3月号)
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