『まんがタイムきらら』2021年3月号、昨日の続きです。
『スロウスタート』
いよいよ文化祭。花名が大会を招待したいとチケットを贈るんですね。けれど大会、反応がかんばしくなく、どんどんしょんぼりしていく花名。この時の大会の心中、それが後に語られるところ、よかったなって思ったの、嬉しく思ったこと、そしてなにが自分を頑なにさせたかをきちんと自分でも理解して、栄依子に伝えられてるってところですよ。ちゃんと整理はできていて、けれどそれでも踏み出せない重さが心の中にある。そんな大会の頑張りたく思う気持ちと、助けを求められて張り切る栄依子と、ふたりいわばタッグを組むようにして、怖れをともに踏み出していかんとするその気持ちが素晴しかった。感動的だったと思うのですね。
今回、二本立ての前後編でしたね。前半が自身の問題を見つめ、その打開をすべく動きはじめる大会。後編は、栄依子によってコーディネートされていく大会。ああ、まずは見た目ではないけれど、見た目、装いの力でもって自分を強く変える。自分に必要なものはなにか、誰を頼ればいいか、それをわかって動けるのはすごいことだと思う。そしてこの努力は、花名の思いに応えたい、その一心というのもまた素晴しかったと思うのですね。
はたして、これが大会の今後を左右しうる、状況打破のきっかけとなるのか。それはわからないけれど、少なくとも花名を驚かせることは間違いないんじゃないかな。その時、花名がどんな反応を示すのだろう。かっこいい大会さんだよ!? いや、もう、楽しみでなりません。
『一畳間まんきつ暮らし!』
今回のエピソード、地味ながら面白いなあ。ヘッジホッグのWi-Fiがなんか遅いんだよ! Ping値が高い。マッチングにも失敗するといって、ゲーマー音緒がピリピリしてるかと思えば、動画の視聴もままならない。はたしてなにが原因なのか。その原因をヘッジホッグを出て、同じビル内の他テナント、みちかの店とかにも立ち入って状況見ていくというの、大変! だけど、こういう地味な作業が重要なんだよなあ。
その地味な確認作業の果てに発見された、謎の発信機。見事粉砕されて、はたしてこれで問題解決? 監視している誰かがいる! っていうんですが、Wi-Fi遅延、帯域圧迫の原因はこの発信機だったってことでいいんでしょうか。
Wi-Fiはじめネット他のトラブルに、あーだこーだとトライアンドエラーで改善はかるの、私も無縁ではないので、やけに共感できる話でありました。
『星屑テレパス』
あー、あー、瞬さん、よくないなあ。勝つためのロケットづくりを志向して、自分が頑張らないといけないと意気込むのはよいんだけど、それでそんなにピリピリして、イライラして、当たり散らすような態度とっちゃうのはいけないよ。そのやり方は結果的に全体のパフォーマンスを下げる、っていうのは置いておくとしても、チームとして取り組む部活動であるのに、絶望的にチームワークに向いてない瞬。ロケットづくりの要として瞬は重要な存在であるけれど、部活動の主導権を渡していはいけない人間でもあったってことなんだろうなあ。
海果が本当につらそうで、はたしてこの活動の先になにか光明といえるようななにかが見つけられるのだろうか。瞬の見つけた海果のロケットノート。決して海果がいい加減にやってないこと瞬も理解したようではあるんですが、それで多少は態度も軟化させたわけでありますが、けれど今彼女らの置かれた状況、よいとはまるで思えないんですよね。
どこかでなにか、この状況をひっくりかえすようなイベントが発生するのかも知れない。あるいはそうしたことなしに、海果なり遥乃なり、誰かの働きかけが功を奏するのかも知れない。けれど今はちょっとつらい時間が続きますね。決してくじけない海果、その頑張りがいつか彼女の気持ちを切ってしまわないこと願うばかりです。
- 『まんがタイムきらら』第19巻第3号(2021年3月号)
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