『まんがタイムきらら』2021年2月号、昨日の続きです。
『トールさんの通り道』
魔王代理のサイドが、魔術を使用する人間の根絶やしを企てたことで、あわただしさを増す状況ですよ。人間代表といっていいものか、トールに勇者のユウ、騎士のケイトに魔族のライムやアーティの祖母まで加わって、ここに予想もしなかった賑やかな共闘態勢ができあがったっていうんですよ。
いやもう、わくわくする。魔族に取り込まれたサラをなんとか助けたい。昔は無理だったことが今や可能になっているというアーティの祖母。いやはや、この人、ほんとに不穏だな。リセが巻き込まれてるというか、逃げられん状況に置かれてしまってて気の毒! でも、リセの存在が今後の展開を左右する、そんな鍵になってそうでありますよ。
アーティの祖母が魔族だったのも驚きなら、魔王がいざという時の助けとすべく人間に残した保険だったいうのも驚きで、魔王配下にして魔王の意に反して動いているサイドを押さえ込む切り札であるんですな。
今、サイドのもとには魔族化したサラがいるのみ。魔術をエサにサラを誘き出せれば、サイドは単独に。それでサラを救出し同時に孤立したサイドを叩くべく二正面作戦が開始されるというの、ほんと、この漫画がこんな熱い展開見せるだなんて、見事当初の予想を超えてきました。いいですよ、実にいいです。とりわけサラのために身銭を切るトールの本気。ここにこの人の本当の気持ちが見えるようで、心ひかれます。
『ゆえに、アイドル革命!』
ライブも成功させて順調に見えるCHU♥IN GAMだけど、そうか、資金面で苦しいのか。アイドル活動とは別にバイトでもしてお金を稼がないと。それでアルバさんの助けを借りようと、バイトで雇ってくれないか、お願いするんですけど、そうかあ、残念、そんなに人手はいらないっていわれちゃった!
でも、今回のエピソードね、アルバさんの心意気、それが光っていましたわ! もう、粋ってこういうことかね。仕事がしたいならギルドにいって探せばいいと一度CHU♥IN GAMの皆を突き放しておいてですよ、ギルドにわざわざ彼女ら向けの簡単な依頼を出しておいてくれてるんですよ。しかも破格の報酬! 最初はいぶかしがってたのがね、仕事を受けてみたらだんだんこのクエストの背景がわかってくる。ほんと、アルバさんったら素直じゃない。でも表立って助けるのではなく、仕事とその報酬として恩着せがましくならないようさりげない助力をしてくれている。いい人じゃありませんか。いやほんと、いい話でしたよ。
それだけに、離れて暮らしていた妻との復縁、それがかなったの、よかったですよね。情けは人のためならず、そんな言葉のとおりでしたよね。
My Private D☆V
『六条さんのアトリビュート』のセトユーキです。
って、怖い! 怖いよ! D☆Vポイントは「病みかわ」。闇のある感じっていうんですが、うん、イラスト見れば確かに感じる。闇がある、病んでいる。どこか思い詰めた、そんな気持ちが心のどこかに鬱屈しつつ、それでも願望を叶えないではおられない切迫感も内包している、そんな感じのお嬢さんでありますよ!
いや、ちょっと驚きました。いやね、『六条さんのアトリビュート』からはこういう感じ、あんまりしませんでしたからね。はじまった当初、六条さんがおどろおどろしく描かれたりしたことあったけど、それもその後の彼女のキュートさ、それを引き立てるためのめりはり、コントラストを際立たせるためだと思っていたですよ。いや、実際その効果のためのおどろおどろしさだったかも知れませんけどね!
でもなあ、なるほどなあ、そういうおどろおどろしさ、そこに浮き立つ危ない魅力。わからんでもないです! わからんでもないです! でもやっぱ、怖いっすよ!
- 『まんがタイムきらら』第19巻第2号(2021年2月号)
0 件のコメント:
コメントを投稿