『まんがタイムきららキャラット』2020年7月号、一昨日の続きです。
『まちカドまぞく』
大変だった次元の狭間編を終えて、ようやく日常回帰なのかな? と思わせて、きっと違うんじゃないかなあ。そんな予感をさせる今回の導入。シャミ子の夢に現れる千代田桜。暗黒役所の復活とグシオンの復活? 小倉しおんのアップデートを頼まれるんですが、待って? 小倉しおんをバージョンアップしたら小倉しおんであって小倉しおんでない、グシオン小倉になってしまったりしないの? グシオン復活は嬉しいけど、小倉しおんが変質しちゃうのは困るなあ! なんとか双方生存してほしい。
そして学校編ですよ。杏里から誘われるケーキの食べ放題。シャミ子、ミカン、桃をまとめてシャミカン桃って呼ぶの、なんかいいですね。青春しようぜ、そういって、クラスの子らと一緒にケーキ店にいって、しかし桃はかなり店にダメージ与えそうな気がする。というか、桃めっちゃ大人気。大変だ、シャミ子、このままじゃ桃をとられちゃうぞ! ともあれ、今はそんなに状況に動きはない感じ。それとシャミ子の皿が柑橘類まみれにされてます。
『恋する小惑星』
スズがやたらテンションあげてきてますが、なるほど、初合宿。宿題合宿をやるわけですね。地学部の面々と、そしてスズが参加して、その中でもスズだけ異質なノリで大暴れじゃないですか。なんだそのYESとかLOVEとか書かれた枕。持ち込み品か!? やる気だな、もえもえ。
今回の天文トーク、自作できる望遠鏡っていうの、面白かったですよ。ドブソニアン。反射望遠鏡ですよね。大口径望遠鏡を手作りできる。とはいっても、凹面鏡とか必要だからそれなりには大変ですよね。ええ、なんだかんだいっても光学器械なんだって実感させられます。
小惑星探査の夢のため、望遠鏡など機材とか、揃えるための予算とか、そういう話しながらも、どこか明るく前向き、わいわいとチャーミングな雰囲気になるのがこの子たちの特別さを感じさせるところだと思います。
そして今回のラスト。おおー、スズちゃん……。アオどころか馴染みのあるはずのみらまでひかせるとは、さすがですよ。
『mono』
奥戸隠神社に向かうその道程。最初はゆるやかな登りだったのが気づくと結構な傾斜になっていて、でもここまできたら引きかえすに引きかえせない。この気持ちを図解してまで伝えようとするの、本当におかしくて、このニュアンス、このテイスト、実にこの漫画らしいものありました。
そして今日こそ戸隠そばを食べます。でも普通には食べないんだ。まさかの打つところからやります! って。こういうノリもこの漫画の持ち味ですよね。なんでもやってみる、なんでも試してみるみたいなノリ。それが今回はそばに現れて、これ、大人チームと高校生チーム、どっちかがそば打ち失敗しちゃうみたいな展開になっちゃうの!? ちょいと心配しましたらですよ、おおっとどっこい、よかった! 双方大成功じゃないですか。
自分で打ったそば、おいしいんですよね。ええ、今回のエピソード、そば食べたい欲をごりごり上げてくれました。まいったなあ。こんな時間からそばは無理っすよ。
『紡ぐ乙女と大正の月』
ああ、唯月の輿入れ話、回避できましたね。夜、唯月の部屋に忍びこんでまで話をしにきてくれた紡です。どうすればいいかはわからないながらも、諦めてしまっている唯月のこと励まして、その背を押してというのね。ええ、紡、唯月のこと大切に思ってること、それがよく伝わる、そんなシーンの連続だったと思います。未来からきたということ、唯月に明かすところもいい。自分がこの時代の常識に捕われていない理由。あまりに突飛な、それこそ嘘だと思われてもおかしくないことだけど、唯月は信じてくれた。唯月が紡のことを信じるに足るだけの信頼、それを知らぬ間に勝ち取っていたっていうことなのでしょうね。
そして、紡が唯月にいったこと。ああ、もう家族だと思っているというその言葉、唯月の一番欲しいものだったのですね。涙を流す唯月は、これまでずっと大人びた表情見せてきたこの子からは、まったく思いもできないほどに無邪気で、素直で、ずっと抑えつづけてきた本当の唯月が、年相応の女の子としての唯月が溢れ出たと感じられて、またこれは、紡の前では自分を偽らなくてもいい、演じ、壁を作り、本心を覆い隠さなくてもいい、そう思えるまでになっていたということなのでしょうね。
唯月の父への直談判。はたしてどのような結果に? ハラハラしながら読みました。わからず屋と思われたこの父の、でも大切にしている思いに唯月は触れたのかも知れません。唯月に向けた言葉こそは硬く冷たく響くものの、その奥にはなにかやわらかく融けた、そんな思いもあったのかも知れませんね。
しかし、紡に対し歯止めのなくなった唯月がすごい。まさか一緒に寝ようって。そんなに無邪気そうな表情で!? さらにべったり寄り添っちゃって! と、こんなことの起こってるそばで、紡の持ち込んだ写真に変化が……。ああ、紡が唯月に関与したことで、自分に繋がる可能性が息を吹き返した? ええ、物語が動いていきますね。けれどしばしは彼女らの学園生活、その様子を見守りたく思います。ええ、このしあわせな時間が続くこと、それが嬉しいのです。
- 『まんがタイムきららキャラット』第16巻第7号(2020年7月号)
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