『まんがタイムきらら』2020年6月号、昨日の続きです。
『スロウスタート』
花名の秘密がバレてしまう! それで駆け出した花名を追ったたまてと冠が、花名を追い越してゴールを決めました、ってところからスタート。いやいや、待って? 追い越してどうするの? ほんと、このいきなりのカオス。でも、これがあったからこそ、花名、この子の苦しい状況。それもなんとか落ち着いて乗り越えられたのかも、なんて思ったのでした。
朝のホームルームそっちのけになってしまったこの面々。しっかり遅刻はつけると、あやしい笑み浮かべながらいってる先生もなにか察している模様? そして明かされる驚愕の事実。なんと、というか、やはりというか、栄依子はそれとなく気づいていたのか。ただ浪人とは思っていなかった。留年なのではと思っていたっていうのですが。
で、ここからが面白い。冠、まさかの花名飛び級説を提唱。年下だと思ってたから、花名のこと、積極的に優しくしていたことまで判明して、しかしなぜ飛び級だなんて? と思ったら、やっぱり不審でしたか。なんか隠してるっぽかったんだろうなあ。
なにも気づいてなかったのはたまてだけ。でも、その気づいてなかったこと、花名には救いだったと思うよ。実際ふたりの友情確認の抱擁。コミカルには描かれているけど、なんかね感動的でね、そしてここからの論理の飛躍で丸くおさめる栄依子の手腕。うん、花名、よかった。
重荷を降ろした、そんな感じでしょうか。かつての同級生、億さんがなにか物思う風ではありますが、これもまたなにごともなく丸くおさまってくれれば、そんな風にも思います。1年生としての花名と、耳下腺炎がなければ2年生だった、花名のまた異なる可能性。その架け橋となったりするのかな? みたいなこと思っています。
『ぎんしお少々』
前回出会ったカメラ少女。なんと、同じクラスでしたか。被写体になること拒否したものの、ずっと自分の後ろをついてくるカメラ少女に、気持ちわるいとあんまりな言い様! ついてきてるんじゃなくて、自分のクラスに向かってるだけ! とんだ誤解だったわけですが、悪い印象は完全には拭えていない、そんな感じではあるんですね。
カメラ少女は塩原もゆる。被写体になってくれといわれた子は藤見銀。銀はもゆるへの警戒を解かないんですが、友達がいないのもよろしくない……。それでちょっとだけ受け入れるっていうんですが、ほんと、これ、しぶしぶだよ。
前回に匂わされていた、遠くに離れた誰かのこと。銀は自分の姉、鈴のことを意識していて、大好きな姉、けれどどうしても素直になれなくて、ちょっと反発して意地はって、離れ離れになってしまった。今もそれを引きずってるんですね。そしてもゆるの思っている相手、それがすぅちゃん。銀に似ている? ということは、鈴のこと? ええ、ふたりの接点、それが本当に鈴なのかは置いておいても、ここにひとつできあがって、少なくとも銀にはかなりのひっかかりとなって残りそう。読者にしても気になるポイントでありますね。
『むすんで、つないで。』
学校でのつなぐ。もう憧れの的だというのに、本人の自己評価がやたら低いせいで、陰口きかれてるとか思い込んじゃってて、つなぐ、違うんだよ、つなぐ。この、自分の魅力に無自覚というのが、なんかこうぐぐっと効いてきますよね。全然駄目な子じゃないよ! って、応援したい気持ちを呼び起こさせるみたいな、そんな魅力ある子です。
しかし小4組に相談して、ちょっと前向きに取り組もうって気になって、そうしたらつなぐさん、その破壊力ですか! 笑顔一撃、見事に沈黙ですよ。陸上部からのスカウト。でも部活やるつもりはないっていうの、でもなんとなく保留しちゃうみたいになってしまったの、あー、つなぐらしい! と思うか、そういうことよくやっちゃうーっ! と思うか、読者によって差が出てきそうですね。私は後者です。
ネガティブに考えがちのつなぐ。なにに対してもポジティブな花ノ子にいい影響受けてますよね。で、その影響があの威力に繋がるのか! 真摯な対応、ハート直撃でありますか!? あまりの凛々しさに、女子ふたり、道迷いそうになってない? 迷っていいのよ? ああ、つなぐさん、素敵すぎるわ。って、その中身とのギャップ、それがものすごい。そうか、ご褒美にかつ丼なのか。ほんと、つなぐは可愛いなあ。
今回のつなぐの総括。うん、あんまり深く追求しない方がいいと思います。少なくとも苺は別格ですし、花ノ子もむしろ子供らしい真っ直ぐさってやつですから、つなぐは別に気負うことないんですよ。
『そらコミュニケーション』
今回、2本立てですか。1本目は宇月璃乃がメインといったようなエピソード。見るからに優等生のこの子が実は女児向けアニメが大好きで、でも知られたくない、特にせんりには! 今日公開の映画も秘密を守るためには我慢するという、その意思の強さ。でも、ソラのおかげで見にいくことになるっていう、その流れ、ほっとさせられましたよ。だって、見たいもの我慢させられてる様子、可哀そうですからね。
しかし、せんりには知られたくないとかいってた璃乃なのに、いざ見にいくとなるとあんなにはっちゃけるんだ。大量に所有している公式グッズ。鑑賞後にはもう語る語ると、完全に馬脚あらわしてますよね。でも、なぜ璃乃が女児アニメ、ポワルリンに憧れているのか、その理由とかよかったじゃないですか。むしろせんりにも好感触? ええ、隠す必要なんてなかったというの、それがわかってちょっと自由になれた璃乃が最高によかったと思います。
そして2本目、こちらは皆で海にいきます。璃乃の家の別荘にいくんだ。あまり乗り気でない? 千十星を海辺のビールで釣る璃乃がわかってる感あっていですよね。
海での様子、ヒューマノイドのボディを使ってるソラ、錆止め使うとか、なるほど海水のダメージを気にしないといけないわけですね。大変だ。そしてお風呂は温泉、って、泉質によってはこれもボディにダメージない? 千十星が気をつけてくれてるみたいだから大丈夫でしょうけど、いろいろ気をつけないといけないこと多そうで、ソラも大変ですね。
今回、ソラたちの星のこと語られて、もともとの母星が環境破壊で住めなくなって、それで別の星に移住したとかね、結構な気になる歴史が語られたりして、この移住事業にせんりの両親が関わったりした? と思ったけど、違うか、ソラの先祖のころの話だっていうから、相当に昔のことなのでしょう。
そして最後に気になることが。せんりのお守りから聞こえるせんりを呼ぶ声。これは両親からの通信なのでしょうか。物語りが動きそうですね。
- 『まんがタイムきらら』第18巻第6号(2020年6月号)
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