『まんがタイム』2020年6月号、昨日の続きです。
『午前0時のおねだりごはん』
米沢先輩、大人気! もうすぐ誕生日というのでいろいろプレゼント贈られそうになるんだけど、公平にしたいからと断わる米沢。そこにいろいろ抜け道考えてくる神戸が出し抜いてと、この攻防がえらいすごい。で、わりと控えめな牛喰が、ここぞと対抗してくるのがちょっと意外で、やっぱりこうして目の前で出し抜かれると焦りも出るんでしょうなあ。今のおねだり状況、そのアドバンテージを活かしてくるっていうんですね。
米沢の約束をとりつけるところ、いつにない牛喰からのお誘いに、なるほど相談ごとかと思ったわけですね。でも違った。サプライズの誕生日お祝い。静かにふるえながら喜んでる米沢がおかしくて、そして誕生日のケーキ。ケーキ風に盛り付けたちらし寿司なんですね。あくまでも米沢の好みにあわせてきたといった感じなのですが、今回、このケーキで米沢の名前が判明して、そうなんだ、うめさんなんだ。いいじゃないですか。
いつもとは違う、おねだりじゃないごはん。それでも米沢を元気にして、牛喰にもちょっと嬉しいサプライズ? と思ったら、そこで自分からひいちゃうんだ! でもそれで神戸に出し抜かれというの、牛喰の矜持? あるいはこだわり? なかなかの意地を見せてますよ。
『抜けだせ!ぼっち!!』
人が苦手な明子。補助指導員の大橋先生との初対面。大柄の男性にすっかりおびえちゃって、明子、児童にも心配されてるわけですが、いや、この子、結構児童から助けてもらってたな。でも、大橋みたく頼れるお兄さんみたいな人があって、そして明子みたくこうやって子供と同じ目の高さで一緒に悩む人もあって、こういういろいろな関わり方があるの、悪くない感じがありますね。
明子がこわがってた大橋にしても、実はゴキブリ苦手とか、見た目ではなかなかわからない弱味? 可愛げ? があってというの、そしてこうした見た目でわからないところ、他の皆も一緒なんだよって、児童から教えられるところ。ああ、いいですね、当たり前のことだけど、ついつい忘れがち。そして明子が思うんですね。自分もそうやって見た目で決めつけられて嫌だった — 。
そこからの明子の一念発起、苦手克服への第一歩ですよね。ついには父への苦手意識も乗り越えることができたようで、こうした成長の見られること、それは実に嬉しいことでした。
『ハニトラなんか怖くない!』
水木部長、ほんと面白い。いろいろ抜けてるというか、いろいろ危ういというか、あと言葉が足りないよね? 先日のお礼にと綾小路の予定を聞くんですけど、予約いれた、泊まりがいいならホテルも手配する。ってどういうこと!? いやいや、まずはその大手企業を紹介するっていうのいいましょうよ! いったいなにごとかと思いますやんか。でも、こういうところが水木部長のチャームポイントだと思う。というか、いろいろ大丈夫なのかとちょっと心配しちゃいますよ、水木部長。
他社の女性とふたりきりの出張はまずいのではないか? さすが綾小路ですよ、なによりも女性との距離を怖れる男です。それを水木部長に申し入れたら、早速山田さんに連絡がいっちゃった。ああー、水木部長、その行動力がこの人の強みなのか。というか、山田さんとも、もはやつうかあの仲だな。
綾小路と山田さん、ふたりの関係、ずいぶん変わりましたね。ふたりが幼馴染みとわかって、それで山田さんのアプローチもずいぶん変わって、親しげといえばいい感じなのですが、綾小路が山田さんのこと全然思い出せてないという綱渡りですよ。ほんと、いつになれば思い出せるのか。というか、思い出せてないことが山田さんにバレるその日が怖い! いやもう、山田さんの約束に対する反応ですよ。ああ、これ、名前の件だよな! 山田という平凡な名字から綾小路になりたいってやつだよな、きっと。で、綾小路、知らないままに踏み込んで、ここまで動揺させておいて実は思い出せてませんでしたってなったら、えらいことになりそう。大変なことになりそうです。
『テレパス皆葉と読めない彼女』
皆葉が察知した男女の恋模様。互いに思いあっているというのに、気づけていないのな。よせばいいのに介入しようとする皆葉が危うい! さっと阻止する笹本の頼もしさでしたよ。
しかし皆葉が楽しい。わりと恋愛事情に明るい笹本と違い、まったくもっての堅物です。恋の駆け引きみたいなこといわれて、想像するのが運動会の綱引き。あの絵、面白かったな。想像を超えた世界ってやつなのか。こんな、まるで駆け引きやら恋愛事情を解さない皆葉が、どうして松井、小峯の恋を後押しできるというのか。ここぞという時に頼りたい澄花だけど、今回は他のクラスに出向いていて助けを乞えない。ここで笹本から、つきあってもないのに依存すんなといわれてるの、これもまた面白かったです。
結局皆葉が女子、小峯を校舎裏に呼び出すってんですよ。この暴走気味の無謀な策を影ながらサポートする笹本! このふたりのコンビネーションがいい。ええ、笹本が超能力仲間として皆葉のそばにいてくれることのありがたみ、ひしひしと感じましたよ。皆葉だけだったらややこしい話になってたかも知れないところを、笹本の機転で一気に解決、恋愛の成就までこぎつけてというの、いやはや見事な手腕でした。
今回のできごとをひとり静かに反芻してる皆葉がまた面白い。この男のこの真面目さ、ほんと、好感持てますよ。でも、ここで澄花と話したいとくるのね。ええ、このまっすぐさ! そうか、皆葉から帰り一緒にと誘うの、これがはじめてになるのか。こちらはこちらでなにか動きだしちゃったりするのでしょうか。なんかドキドキしますね。
- 『まんがタイム』第40巻第6号(2020年6月号)
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