『まんがタイムきららMAX』2020年5月号、昨日の続きです。
『しょうこセンセイ!』
いい感じに迷走してますね、翔子先生。いろんな種類の相談持ち掛けられる同僚教師を見て、自分も慕われる教師になりたい。そう思って行動に移そうっていうんだけど、いや? 普通にバンバン勉強方面で頼られてるじゃん。これ、本当に隣の芝生は青い案件だと思う。頼られてるし慕われてるし、それになにより愛されてるし、でも自分はまだいたらないんじゃないかって思っちゃって、生徒たちと新しい関係築こうとするんですね。
母の教師時代のエピソードを聞いて、まずはフランクな言葉づかいから真似よう! 敬語をやめるところから! っていうんだけど、あの慌てふためきよう! おかしくって、ローゼスがいうにはロボロボしくなってる。一人相撲してるっていわれたりしてる翔子先生だけど、そんな先生を和らげる矢野さんですよ。この関係ね、やっぱり他の教師にはない、特別な、翔子先生だけのものだって思うんですね。ええ、自分のできることを一生懸命にやってる、それで充分だっていうの、それが翔子先生だと思う。でも、それで満足せず、もっとよりよいなにかを求めて頑張るのもまた翔子先生なんだなって思わせられるエピソードでした。
『ハルメタルドールズ』
機材トラブル、いやさ対立するバンドの策略にはめられてしまったチズ。アンプから音が出ない! メタルモードに入れず、不安にかられてステージから飛び出していってしまった。その苦境。ステージに残されたヒミコとマコト、ベースとドラムだけでなんとか繋ごうと奮闘するも及ばず、失意のままハケることになってしまった。
しかし、これ、胸糞悪い展開だよなあ。やれるだけのことはしたい。そう思って頑張ってきただけに悔しさはひとしおで、これ、本当にどう決着つけるんだ。これまでチズに寄り添えずにきたといってヒミコが、マコトが、チズとの距離を縮めて、ああ、ここからリベンジに向かおうっていうんだ。やられっぱなしは悔しいもんな。
これまで、ギターがプラグインすれば、湧き出る威圧感まかせに場を制圧してきたチズだけど、こうして仲間と一緒に自分から前に出ようとするの、ああ、第一歩ですね。チズの、そしてバンドとしても、新しいスタートだと思う。さあ、一丸となってのリベンジなるか。というか、ここで氷室が首を縦に振るんだろうか。圧倒的にアウェイの場。どんな逆転をして見せるのか。これは見どころになろうかと思います。
『エンとゆかり』
今回も熱かったですね! 剣が折れてしまったエンを助けようと、できもしない真剣白刃取りでもって鍵の魔物の斬撃に割ってはいるゆかりですよ。ああー、これ駄目だ! もう駄目だ! そう思ったところ、かけつけてきたロッソとリノの助けで命拾いする。リノの魔法の重ねがけ。これ、予備も使いきりか。さらにここからの攻防。全員、出し惜しみなしだ! ひとりひとりがそれぞれの全力、最善をもって鍵の魔物を抑えようと奮闘して、けれどそれらを苦もなくさばいてる鍵の魔物、よっぽどだな! けれどロッソのベテラン組に、ゆかりたち駆け出し組もあわさっての共闘が生きて、ああ、エンに勝機が!
というか、ゆかりとチリ、ふたりがかりでやっとこさ運べるほどの剣をですよ、剣です判定さえ出れば当たり前に使いこなしちゃうのか、エン! アメが作ったチャンスを、ロッソが身を張って稼いだ時間を使って、ゆかりとチリがエンに繋げる。ああ、エンの一撃! これが切り裂くのは鍵の魔物か、あるいはこれまで気づかずにいた自分の未来への可能性なのか。本当、この見せ方、展開の妙! 素晴しいです。ぐいぐい引き込まれます。
『みわくの魔かぞく』
時期は大晦日なんですね。そういえば先月はクリスマスだったな。
勇者の末裔、涼を連れて魔界に戻ったその帰り。人間界に繋がる通路が途中で塞がってしまっていた。超ピンチ! いったいなにごと? 大きな岩を前にして、どけることもできない、連絡しようにもケルベロス組、役にたたない!
しかし、こうして閉じ込められたミラと涼。なにが一番のピンチって、ふたりで年越しっていうのが嫌だっていうのね! そこからのバタバタ。なんかね、苦手だって嘘ついて抹茶チョコを涼にあげるミラとかね、こうした交流悪くない。でもってこのトラブル。なにかと思ったら、ゴキブリ退治に召喚されたゴーレムがすねて座り込んじゃってたんだ! いや、でも、そのゴーレム、涼のアホ毛でぶっとばされてましたよね!? ああ、なんかかわいそう。あの座り込みゴーレム、哀愁あって、ちょっと可愛かったんですよね。
と、ちょっと深刻ぽくて、けれど特に深刻でなかった一連の出来事。ドタバタして、なにごともなく一年は暮れて、この終わりよければすべてよしといった感触。とてもよかったです。ミラが実は抹茶チョコレート好きだっていうのわかった時の涼とかもね、ほほえましい? ええ、ちょっと素直じゃないミラと、ミラのこと知っていく涼。とてもよかったと思います。
- 『まんがタイムきららMAX』第17巻第5号(2020年5月号)
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