2020年3月20日金曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年5月号

 『まんがタイムきららMAX』2020年5月号、昨日の続きです。

きんいろモザイク

完結した、といっていいのでしょうか。描かれた卒業式の情景。それぞれの胸に去来する思いはそれぞれに、けれどどこか繋がっていると感じさせるものばかりで、この子たちが一緒に過ごしてきた時間、その積み重ねを思わせるのですね。皆が涙に暮れる、そんな中、思いがけない笑顔を見せる忍。ああ、この子は成長しましたね。芯の強さ、見せてくれました。思えばこの子は、なんだかいつもマイペースで、自分の世界というものをしっかりそのうちに保っていたと思うのです。ええ、最終話にしてもそんな雰囲気あって、なんだか頼もしい、そんな貫禄さえあったように思います。

そしてカレンですよ。まさかの隣のクラスに乱入! なにやってるの!? そう思ったら、ああ、これは意図してのもの。烏丸先生も納得の行為なんだな。今の担任は烏丸先生だけれど、以前の担任、久世橋からも卒業証書をもらいたかった。その思いがね、この子と久世橋先生の関係彩って、素敵だったと思ったのですね。

涙もあったけれど、顔をあげてまっすぐと朗らかな明るさをともに過ぎた卒業式。そして卒業後の情景も描かれて、ああ、アリスと忍のその後、変わったようで変わってない? そんなやっぱりマイペースなところがおかしくて、ええ、この子たちはなんか永遠ですね。

で、特別編が7月号から、つまり再来月から連載ですか? これ、どうなるんだろう。いうならば大学編? それとも違った仕掛けがあるのかな? 楽しみに待ちたく思います。

『ぼっち・ざ・ろっく!』

リョウがバイトにも学校にもこなくなって、それで見事にダウンする喜多ちゃんですよ。ぼっちみたいになってるって心配されてるけど、これがぼっちなら気にしないとかいわれてぼっちがショック受けたりしてるけど、ともあれリョウが顔を出さないのはまずい、こまる。喜多の不調、というか混乱。虹夏も元気なくしてる。ここから次に進むのに、虹夏に加えぼっちが大きな役割果たしたの、これよかったなあ。ほんと、ぼっち、バンドのこと考えて、自分がなにすればいいか、自分の意思でもって判断して動けるようになってる。ええ、ぼっち、かっこいいじゃないですか。

曲づくりがうまくいかなくて、身動きとれなくなっていたリョウの状況見て、率先して音を出しはじめるぼっち。顔色こそは悪いけど、場をリードして、皆を引っ張って、そしてバンドが動き始める。そこに皆の生きているという感覚、たっぷりと感じさせて、その見せかたも! ほんと、よかったなあって。輪になって、言葉でではなく、音で、行動で、皆が互いを理解して動いている。このライブ感。素晴しかった。

ところどころ、やっぱりこの漫画らしい台無し感とか、なんでこうなる? みたいなのも差し挟まれるんですが、これあってこその『ぼっち・ざ・ろっく!』。でもその根っこにある熱さとか強さとか、それはまぎれもないものでした。

『こみっくがーるず』

ふー、どうなることかと思いましたが一件落着ですね。翼の漫画がアニメ化される。企画されても実際にかたちになるまでは母には伝えられない。そう思っていた翼なのに、ぽろりと兄が漏らしちゃったからさあ大変。母、おかんむり? 翼を呼び出して、ああ、反対してかかるのかな? 翼は、夢の邪魔をされたくない、絶対説得するというけれど、母の前に出るとその気持ちもしおしおとしおれてしまう。ああ、この子も大変だよなあ。ほんと、寮の皆とともに翼の母に会いにいく、その結果が出るまではほんと冷や冷やのしっぱなしでした。

というか、あんまりみんな、助けになってなかったことない?

今回よかったこと、母が、あの厳しい、わからず屋の母が、決して翼の夢を否定したくてこんな行動してたんじゃないってことがわかったところでありますよ。ああ、琉姫も立ち入れない。翼はもう腰砕け。そして頼りの担当編集さんはというと、ああー、その軽さがために信じてもらえないーっ!? でも、ちゃんと母がわかってくれたところ、アニメ化が嘘なのではないかというの、娘が自分についている嘘じゃなく、娘が誰かにだまされてるんじゃないか、その思いがあの言葉になってたってわけなんですかい!?

いずれにしても、いろいろコミュニケーションに問題のある母様だな! でも、ここまできたらもう味方だな。娘がだまされてるわけじゃないってわかってくれて、そして少年まんがの天下をとれって、それもまたえらいプレッシャーだけどもさ、でも、やめろとかそういうことはもういわないですよね。ああ、長いあいだ対立してた、そんな母娘だったけど、どこまで向きあえた、わかりあえたかはまだ未知数だけど、とりあえずはもう大丈夫そうですね。ええ、安心しましたよ。重い心のつかえがとれて、走る姿もどこか軽やかですね。

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