2020年3月2日月曜日

『まんがホーム』2020年4月号

 『まんがホーム』2020年4月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』、らいかがチューリップの花束抱えてるのですが、着ているのがオランダの民族衣装。フォーレンダム? それが実によくマッチしていて、ええ、実に可愛らしい。『孔明のヨメ。』、孔明、月英夫妻もやはりオランダの民族衣装着ましてね、チューリップの花束を月英に贈る孔明、そのやり取りが愛らしく描かれています。『ぼくの上目遣い』まほろとあづさ、ふたりが手にしたチューリップ。あづさはピンクを一輪、まほろは黄色を二輪。ピンクの花言葉は愛の芽生え、黄色は望みのない恋? いいのん? これ、花言葉とか関連させてますのん? そして『恋はリベンジのあとで』泉です。まだ花の開かぬチューリップを大量にまとめてて、ああ、これはお仕事ですね。泉の表情、慣れた感じがしていいですね。

『天国のススメ!』

最近橋に出るという幽霊の噂。目の前に足が浮いてて……、とかいうんだけど、この話を聞いて本気でビビりまくる太一。本当に怖いやつか! あれだけ幽霊、お化けその他もろもろに関わってきても、怖いもの、ヤバいものには関わりたくない。なるほど、そりゃそうだ。基本、気弱な太一、でも人の頼みとなると断りきれない人のよさ。この性格あった上でこの行動だから、きっとぐっとくるんだろうな。今回もまさにそんな感じでしたよ。

あまりにヤバそうなので琥珀さんをボディガードに雇います。支払いは依頼してきた和菓子屋さんのおすすめセット。こういう気のよさも彼らの美点だよなあ。でもって、琥珀さん、強いのなんのって。橋にあらわれた足に心底怖がる太一に店主。でも、琥珀さんにはまるで通じず、足わしづかみ。引き摺りおろして、見えるようにした上で明かりまでサービス。すごいな、さすがすぎる。

そして、ここからの展開。ああ、またここに人の情の機微があって、でもこれ物悲しい話だなあ。だって、和菓子屋の店主さんは、この生き別れていた兄のこと知らずにいたわけでしょう? そしてこの兄にしても、焦がれた母に会って話すこともできないままに、母と死に別れ、さらには自分自身ももうこの世のものではなく、なのにそれでも、弟のしあわせを守ろうとしてくれた。

ああ、はじめて知る兄の情。もっと知りたい、話したいとすがる弟にかけた兄の言葉、それがまた切なくて、ええ、最後の最後まで弟のしあわせを思ってくれたんだなあ。最後までしんみりと、けれどつらく悲しいばかりでない、そんなお話。胸にじんわり沁みますね。

『孔明のヨメ。』

劉備たち、ピンチですよ。劉表が没し、跡を継いだ劉琮、というか蔡氏はすぐさま曹操に降ると決定。劉備たちに話を通すこともせぬままに、さっさと曹操に使いを出してしまってたってんですよ。この情報も、捕えた蔡氏の使者から得たもので、さらに孔明、この使者からもうひとつヤバい情報を引き出して、二十万の軍を率いた曹操がすでに宛にまで入っている!

宛を越えればすぐ新野。そのすぐ先には劉備たちが入ることになっていた樊があって、で、その背後には曹操に降った襄陽が。ああ、これ挟み撃ちになるじゃん。

今回、荊州からの書状を受けた曹操描かれて、ああ、曹操のキャラクター、ぱっきりはっきり描かれて、これ好感持てるから困りますよね。荊州が無傷で手に入るのはいい。けれどこれまでこの地を守ってきた劉表があまりにあわれと、その思いを偲んだり、またこれまで盾のように使ってきた劉備への裏切りともいえる行動に憤懣抱いたりと、卑怯、懦弱への嫌悪を隠さないところに、この人の器というものを感じさせられるのです。

さて、ふたたび劉備、いやさ孔明サイドです。月英にも依頼して、殿劉備からの指示、逃げるにしても一矢報いたい、そのための策、そのための手立て、いかように立てることになりますか。史実なり演義なりを見ればわかる話ではあるんですけど、この漫画での描かれ方がどうなるか、それが楽しみでならないんですね。

『恋はリベンジのあとで』

泉からもらった花をコップに活けて持っていた石田。彼女に見られて、私に? ちがうよ上司に。上司って女!? 男だよ。このやりとりのおかしさよ! おお、男上司を攻略しようとなさってるのね! いや、あながち間違っちゃいないな。とはいえ、彼女さんの心中やいかに! 今どきはおっさん同士のラブもさほどおかしくはないっていうもんね!

ともあれ、会社に持ってきたパンジーですよ。なんと専務は出張。しかも帰りは一週間後。いや、もう、この花は諦めちまいなよ。また違う花なりなんなり、仕入れるなり貰うなりしたらいいじゃんよ。というか、花の写真を撮ってメールで上司に届けたらいかがか。いや、そこまでするのはやっぱ変か。なんとももどかしい状況ですよ。

切り花を長持ちさせる方法を泉に聞き出すくだり。これ、よかったですね。泉も職場で教えてもらってそれを伝える。この聞いて学ぶというのが、泉にも励みになってるように思えます。そのやる気、微妙に空回りしてるっぽくもあるけれど、でもなにかしら前向きになってるのがいい感じかななんて思っています。

『スナックあけみでしかられて』

3月のイベント。なにがあるかと大人たちが話しているそばで、ひとり眉間にしわ寄せて調べものしてる乃里ちゃんですよ。ホワイトデーにチョコレート菓子でリベンジですか。バレンタインデーに作ったブラウニー、結構な自信作だったのに、クラスの男子に負けちゃった! それで今度こそって思ってるのね。この負けん気。意気やよし!

でもクラスの男子、佐倉はじめくん、決して乃里に自分の菓子の出来を見せびらかそうとか、そんな気持ちはなかったんですね。微妙に通じぬこの思い? いや、はじめが乃里のこと好きなのかどうかはよくわからんのですけど、スナックあけみの面々の反応見るに、やっぱり好きという解釈でいいんですか?

しかし乃里ちゃん、ちょっといろいろさばけてて、頼もしいですよね。ちょっと気弱そう? 心情細やか系男子に見えるはじめには、なんかマッチするっぽい感じしますよね。

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