『まんがタイムファミリー』2016年6月号、先日の続きです。
『航海王子の優雅な船旅』は、更紗が取材にきたライターさんに付き添ってるので、王子はお寝坊です。しかし、これがね面白くって、船長、さすがですよね。難しい人だっていう触れ込みなのに、どうもそんな感じはしない。そう思ったら、王子が出会った若い男、更紗が付き添ってる老婦人のお孫さんみたいなんだけど、これがまたいけすかないやつでしてね、しょうもないことばっかりいう、いやーなことばっかりいう。そんな彼をうまいこといなす王子ね、ついにはね悪い顔してびしっといけないとこ指摘しちゃうっていうね。読んでて、ああ、こっちがその難しい方かって気づいてたんですけど、まさにそうで、ほんと、王子、船長にしてやられたりですよ。おかしかった。ほんと、うまいやりくち、見事でした。
『軍神ちゃんとよばないで』、えらいことなりましたよ。上杉、武田の合戦はじまりまして、まずは先鋒の柿崎と高坂弾正が激突して、ほんと、この弾正もおかしいんですよ。攻めろと命令する弾正なのに、配下の連中が話を聞かない。なんとしてもお嬢を守るぞ、って、このやりとりのおかしさ。そして勘助、謙信の軍勢についての彼の見立て、これもおかしくて、この漫画ではいきあたりばったりというか、なんかノリで動いてますよね。そのノリがなんだかうまいこと回ってるだけ、なんだけど、勘助からしたら、先手先手を打ってくる。大胆に前に出てくる。そんな風に見えるんでしょう。実際、虎千代、不用意に進出。さらには突撃と誤解させる格好ね、もう、配下の者がやる気になっちゃって、ものすごい勢いで突っ込んでいっちゃって、しかも先頭は虎千代。勘助もびっくりだ! というか、虎千代が一番びっくりだ! こういう勢いまかせの、なんかうまいこといってるって見せ方、それがうまくて面白い。ああ、こうして虎千代は勝つのかな、そう思ったら、おや、弾正が虎千代に狙いをつけて、いやはやこれいかがなりますか。次回への期待をあおりますよね。
『宅飲み残念乙女ズ』は、てつ子、父と和解だー! 事故にあった父が病院でてつ子のくるのを待っている! あわてててつ子、病院へと駆け付けてみれば、おいおい、父さん、なんともないじゃん! うん、こういう力の抜けたところ好きです。家族の父に対する言葉、ほんとおかしくて、息子の台詞ね、効きましたよ。そして、父、てつ子と一緒に飲む。というか、グリっちもゆみみも一緒か。父ね、娘に友達のできたのが嬉しくって泣いちゃってね、でもって飲んで、娘の言葉にね、泣いちゃってね、ほんと、なんかいい話でしたよ。と思ったら、次回で終わりらしいんですね、これ。ああ、だから一番の気掛かり、それを解消したんですね。ええ、てつ子の家のこと、やっぱり気になってましたから、これ、ちゃんと解決、和解してよかったですよ。
『ダ・ヴィンチ系女子高生』、テーマは工房についてなのかな、みたいなこと以前いってましたけど、より具体的に弟子とか、そういう方面なのかも知れませんね。ダ・ヴィンチの弟子、ジャン・ジャコモ、通称サライですよ。これがもう悪いやつで、手癖は悪いし、人は悪いしで、けどこんな彼のこと溺愛しているダ・ヴィンチ。さて、ダ・ヴィンチの弟子はと思ってみれば、これという人がいない。ダ・ヴィンチのいたヴェロッキオ工房はビッグネームたくさん輩出してるのに、これ一体なにが違うんだろう。とか、そんなこと思ってるクロナカの前で、なんかその理由っぽいドタバタ、というか、ジタバタ? が演じられて、おかしいわ。ほんと。メルツィの仕事のなんての聞いても、なんだか微妙なのばっかりで、ほんと、以前見たボッティチェリのところとは随分違ってるんですね。というわけで、ボッティチェリ再登場。ああ、絵画を焼いた後かあ。なんか弱っちゃってて、そんな彼の立ち直りにサライが役立った? いや、ほんとのところは知りませんよ。でも、力無かったサンドロの目に光が戻る、その気持ちがぐーっと盛り返す様、見事に表現されて、ああ、かっこいいなサンドロ! ほんと、今回はサンドロが主役ですよ。
『かしこみかしこみ』は、英語を学びたいって話ですよ。農業にも英語が必要だから、そう思うんだけど、なかなかほいと踏み切れない。うん、そうだよなあ。けど好きなこと、野球ですね、ひいきの選手が大リーガーにいってという、それがモチベーションになれば、大きく違ってくるかも! と思わせて、あー、やる気だけじゃ駄目ですかー。うん、わかる。英語の勉強に山椒が加わって、すごいな、山椒への信頼度めちゃくちゃ高いよ。三人寄れば文殊の知恵ならぬ、3人で102人って、すごいよね、山椒。実際、野球記事の翻訳をばんばん添削してくれたりね、山椒有能で、こうした様子見れば、ああ、自分もなにか頑張らないとなって思わされるものありましたよ。
- 『まんがタイムファミリー』第34巻第6号(2016年6月号)
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