2026年6月24日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2026年8月号

 『まんがタイムきららフォワード』2026年8月号、発売されました。表紙は『明るいミライ』。ミライとカスさん、ふたりで一緒にプール掃除。手にはデッキブラシ、あるいはホース。清掃ロボと力をあわせて、プールをピカピカきれいに掃除をやりとげました! って表情が素敵です。しかし、これをまるごとロボットにまかせるってのはまだ無理だったのか。あるいは、あえて人力でやることでこそ得られるなにかがある、のかもしれませんね。

今月は新規ゲストが1本です。

『ニアデスライフ~ドラゴンの身体で自死するには~』

不慮の事故で命を落とした桃園キョーカ。絶体絶命のアクティビティに情熱を燃やしてきた彼女だけど、誰にも看取られぬまま孤独に死ぬのは望んでいなかった。

そんな彼女が得た、異世界転生というチャンス。世界を見守る女神に見初められ、凶悪な魔物に脅かされるこの世界に降り立ったキョーカ。彼女に求められるのは、魔物の討伐。転生者には強力なスキルが付与されるよ! ってなもんで期待したのに、入手したスキルはまさかの憑依。触れた相手の意識を乗っ取ることができるという超強力スキルではあるのですが、その間、自分の体は魂が抜けた状態に!

つまり、乗っ取った相手をどうにかしないことには、戻ったところでむざむざやられてしまうっていうんですね。

しかしこれ、やりようによっては有利に戦闘を運べないかな? ちょっとずつ強力な相手に乗り換えながら、敵を排除していく。昔、『レリクス』というゲームがありましてな、というと昔話ですが、プレイしたことないのでこれ以上は話せません。

キョーカの選択は極めてシンプル。乗っ取った相手の体で自死をする。もう死ぬ、ここから後戻りはできない! ってレベルまで追い詰めたら自分の体に戻る。なんという自暴自棄スキルか! 戻るタイミングを間違えたらとどめを刺せない、あるいはもろともに死んでしまう。自爆で生き残る。戦いすべてがチキンゲームといった塩梅なのですね。

最初の相手はスライムでした。で、次の相手がドラゴン。って、普通のRPGだったら無理ゲーじゃん! でも、なんとか攻撃をかわし、体を奪うことに成功したキョーカだけれど、どうやったらドラゴンで自死できるの!?

いやもうほんと、あえて死ぬにも大変な苦労がいる。強い相手であればあるほど大変になる。でも、この臨死体験を続けるという苦行、キョーコでなければPTSDやらなんやらでえらいことになったかもしれない。ほんと、キョーコにしてこのスキルが生きてくる。女神の神託、実に正しかったといわざるをえませんね。

『はれのひけのひ~はんなり女将大内さん~』

すごくタイムリー、水無月の話題ではありませんか。今日の帰り、和菓子屋の前を通ったら水無月が並んでいましてね、京都の夏の定番の和菓子。作中にもありますように、夏越しの祓、六月晦日に食べる風習があるんですよ。

というので、毎年6月30日には余裕があれば菓子店に寄って買って帰ったりとかするんですが、まあ人気の菓子でさらには季節の縁起物、夕方には売り切れとりますわな。それくらい一般的に食べられるお菓子なのです。

Vlogをネットに公開している萌映に、望ましからぬコメントが届いちゃったんですよ。学校いかずに遊び歩いてる社会不適合者呼ばわり! まあ失礼な! ってなもんですが、これを真に受けちゃって落ち込んじゃってるんですね。

そんな萌映にとって、今日6月30日の水無月はうってつけではありませんか。夏越しの祓、上半期の厄を祓ってしまいましょう。大内さんの扇屋にて、水無月をお呼ばれする萌映。これで嫌なコメントのことも忘れられたらいいのですが、どうしても気になってしまう萌映のために、女将さん、鴨川に萌映を連れ立って、いいものを見せてくれようとするのです。

それは蛍。ところがそうそう思いどおりに姿を見せてくれるものではない。空振りに終わった蛍狩りだけど、川縁を歩きながら話したことが萌映にまた違った視界を開かせることになるのですね。女将にしても、ただなるべくして扇屋の女将に収まったわけではない。女将が経験したこと。そして感じたこと。その果てに思いいたったこと。それが萌映の荷を軽くする。思い詰めることなんてないんだって。人生をこうと決めつけて生きることなんてないんだって。

この萌映の至った境涯、ないし気づいたことは、きっとその思いに触れる人の気持ちをも軽くすると思う。伸びやかに、気兼ねなく生きる。そうしたことを伝えてくれるように感じたのでした。

そして最後に蛍に出会った萌映。この顛末の落着に、とてもふさわしいと思える。元気づけられる思いのする描写でありましたよ。

『球詠』

深谷東方と柳大川越の戦いは投手戦の様相を見せ、どちらも長打に繋がらない。しかし、深谷東方の投手、松岡にはあと一歩が足りないという評がつきまとう。その足りないあと一歩が、ここにきて詰まってくる。柳大川越の投手、朝倉を相手にして、その持ち球、スプリットを盗んだというのですか!

対戦相手の持ち技を複製するという松岡の技量。それがここにきて花開き、この勝負、まさしくわからなくなった? いや、朝倉は余裕の投球を見せ、さらにはまだ見せていない球がある!?

1点を先取した柳大川越はこのまま逃げきるか? しかし追う深谷東方、二死二塁の最終回、朝倉を前に松岡が打席に立つんです。ここで一発いいのが出たら同点あるいは逆転もある?

勝負はどちらも退かず、ファールの連続に2ストライクと追い込まれる松岡。ここで朝倉はどう出る? スプリットで勝負するか? と思われたこの局面に、隠していた球、4シームにて堂々松岡を打ち取る!

本当、ここというところにドラマを作ってくる。

敗退する松岡は、ここに見て覚えた朝倉の4シームをもう披露する機会がない。試合のあと、あの球を投げてくれてありがとうと、朝倉に礼をいう松岡を見れば、ライバルにして友人、厳しい局面にしのぎを削りながらも、よい関係を保てていることが見てとれて、それだけにつらい。次で当たるかもしれなかった我らが新越谷、光の前で泣き崩れる松岡の姿がもう輪をかけてつらい! いやもう、見せてくれます! 見せてくれるんですよ!

さて、ところで、ヨミの発案、松岡さんにバッティングピッチャーやってもらうという案、これはどうなりますの? たまたま出会った友人に投げてもらう案、実現しますの!? いやもう、だとしたら柳大川越攻略に大きな助けとなりますね!?

まあ、ないんでしょうね。残念! より成長した松岡の投球、見たかったですよー。

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