2019年11月20日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2020年1月号

『まんがタイムきららMAX』2020年1月号、昨日の続きです。

『初恋*れ〜るとりっぷ』。東京遠征最終日。皆で横浜にいこうって話になるんですが、肝心の鉄道要素は今回薄め? だって、乗り換えなしで元町・中華街に直通だっていうんですよ。でもここで都会の満員電車、その過酷さしっかり描かれたりね、そしてそらと琥珀、ふたりがはぐれちゃった!? おお、ここからが鉄道要素ですよ。はぐれたはずなのに、琥珀がめちゃくちゃ嬉しそうでね、そらの手をとって別経路での横浜行きを目指すんですけど、これは面白いわ。まさかのドレミファインバータ。目当ての列車がくるまで待つ、待つ、待つ! おお、濃い電車話だったよ今回も。念願のドレミファインバータ、その音を録音して感極まってる琥珀がいい。そして、ここからの展開もよかったのです。列車の話、電車の話、それを軸に置きながら、同時に友情を育む彼女らの物語も大切にしている。ひとり上級生である琥珀がこれまで感じていた距離。それを埋めたい、これを機会にそらと、そらたちともっと仲良くなりたいというの。ああ、この遠征、いい旅になったなあって思わされた。ほんと、実にいい話でした。

『社畜さんと家出少女』。もう、めちゃくちゃ面白い。クールに見せているホドさんの本音ダダ漏れ、そのギャップ! ナルのことが大好きで大好きで、それだけにやけに親しげなユキのことが気になってしかたないんだけど、嫉妬しつつ、そんな自分にはげしくダメ出ししつつ、ユキの情報いろいろさぐりながらも、ナルにちょぼちょぼかまってサイン出すんだけど、さりげなさすぎて全然通じてへん! クールすぎる風貌、ふるまいが強すぎるんだ! いや実際ともに描かれるホドシマさんの本心、もうめちゃくちゃくだけてて、動揺するし、だだこねるしと、もうそれはそれは表情豊かなのに、それがまったく表にあらわれてこない。ほんと、このギャップにはすっかりやられました。めちゃくちゃ面白かったです。

『いのち短し善せよ乙女』。この漫画、神様と天使がヤバいよね。暇だから、退屈だからって乙女の人生がかかってる善行チャレンジでもって賭けなんてしちゃうっていうの。ルールが決まれば速攻で乙女に働きかける天使の強引さ、駄目すぎる! 乙女にめちゃくちゃなチャージかましてくるし、神様に対してもレギュレーションギリギリの攻めでもって、って、いや? ルール破ってるよね? これ、アウトよね? でも、それをセーフと押し込むその強引さ。もう、めちゃくちゃ面白い。時々に残り時間アピールする神も面白ければ、天使にいい負ける神の哀愁、これもおかしくって、ほんと、乙女は被害者といっていい。で、ラストですよ。ほんとに乙女、被害者じゃん! いやほんと面白かった。ブルブルふるえる面白さでした。

『ななどなどなど』。うわあ、これ、いい回だったなあ。るるも自己肯定感、ちょっと低いのか。なんで萌が構ってくれてるのかって、おかしいって、ちょっと悩んでしまってて、ななどが全力直球で萌の好意をるるに伝えても、素直に受け取れない。そうか、そうなのか。この子もちょっと大変なんだな。そこからの展開も最高で、小町とるるが仲良くなったきっかけのゲーム、それを小町が萌に伝えたらですよ、やっべえ、ひく。知らぬ間にゲームはじめてて、しかもレベルカンストって、驚きの行動力! さらにここからも面白い。ゲームやってることバラされたって、自分が根暗だってバレちゃったってとりみだするる。ほんと極端。だけど、この感情の揺れ動きまくり、いいですよね。まさかこの動揺がね、次の瞬間にはライバル認定。IDで始めた時期がわかるタイプって、これももうほんとおかしいよね。笑ってしまってしかたなかったですよ。で、ここでちょっと暗転。クラスの子たちの前で目立ちたくない小町にるる。その苦悩あらば、また最後の最後、ああ、萌、ただの下心じゃないのか。この展開が際立とうってものですよ。この子、るるを得るために小町に近づいたんじゃないんだ! 優子との対話。ちょっと泣けた。コミュニケーション力モンスターと思ってた萌もいろいろ悩んでんだね。そして隠された本心、その優しさ、これは嬉しかった。ええ、この漫画、折々に泣かされますよね。

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