『まんがタイムきらら』2017年5月号、発売されました。表紙は『三者三葉』、主役三人が外でお昼ですね。双葉がスマートフォンでもって写真を撮ろうとしてる? これ、桜を撮ろうとしてるのかな。葉子様はパンの耳を、葉山ちゃんは可愛い猫のパンを食べているんですが、葉山ちゃん、いい笑顔! それはそれとして、葉山ちゃん、その可愛いパン、普通に平気で食べられるのかい!? しかしこの三人の表紙、とても素敵に仕上がっていて、笑顔がいい、この仲良さそうな様子もいい。また地面の緑、背景には遠く桜色が雲のように青空の下広がって、春を感じさせる美しさ。とてもいいイラストであります。
『三者三葉』は温故知新? 双葉がやたらはりきって、餃子200個、大盛り炒米粉と、次々大食いチャレンジをクリアしていってるっていうんですよ。どうして!? ついに出禁がとけたの!? おこづかい貯めてるのか。なるほど、修学旅行先での食費を稼いでいる。いや、最近の修学旅行ってお金の上限とか定められてないのん!? って、それ、中学までだっけ? ともあれ、双葉さん、量に速度に磨きをかけようというんですね。そして葉山ちゃん。この子、美しいなあ。私服が超素敵。葉山のツンデレ、はいいとして、薗部の研修旅行、山Gの仕事、次々出てくる葉子様甘やかし展開。山Gに、沖縄で? と迫る葉山ちゃんの美しいこと。本当、素敵なお嬢さんにお育ちになりました。ところで、どうでもいいんですが、辻兄、彼の向上心が終了するというあの描写、めちゃくちゃおかしかったです。ほんと、なんという演出なのか。というか、アナログ! ああ、これが女子だったらデジタル、フルハイビジョンだったろうのにね!
『黒魔術部とぐーたら悪魔』。悪魔にもニートはいるんだ! いつまでも働きもせずにダラダラと、そう母親に怒られてるアイム。この子がまさかの悪魔なのか。しかも仕事というの、人間界で人間と契約するっていうんですが、これ、人間からなんらかの対価を貰う、それで仕事が成立するわけなのかな? アイムを呼び出したのはたったふたりの黒魔術部。部長の夕利と夕利を心配して部に入ってくれた友達みーちゃん、なんだけど、出てきた途端、みーちゃんにぶっとばされてアイム、昏倒しちゃうのか! 悪魔にもやたら親しげな夕利。悪魔というにはあまりにも弱々しく、なんだかたよりないアイム。その状況にみーちゃんがつっこみを入れ、時に喧嘩する。しかしアイムより夕利の方がよっぽど非常識ってのがすごいです。夕利がアイムに願ったこと、それがあまりに切実で、アイム思わず同情。でもって悪魔の力で呼び出した子豚とひよこ、それにアイムも加えて部への昇格を狙う! というんだけど、当然駄目、ふざけているのか、しかられるというこのラスト、これはいかしました。悪魔も普通にしかられてうなだれてるってのがいかします。
『のんさっちふれんど』。吸血鬼の女の子、棺ちすいの日常です。人間の社会に適応すべく頑張ってるのだけど、気弱、人見知りが手伝って、まだまともに友達がいない。ここのくだり、洒落てましたね。まともに友達がいない、そういった矢先に、まともじゃないければいるって続ける。その変わった友達、サラ。明るくて、距離が近くて、友達も多くて、そんな彼女がいろいろとちすいのこと気にかけてくれる。サラ以外に友達のいないちすいは、そんな彼女の交友関係の広さに憧れに似たもの持っているようで、そしてまた戸惑いも感じているようで、そんなちすいの、なぜ自分をかまうのかという問にサラ、なにか意味深なこといっているのが気になります。このサラという子も、なにか吸血鬼に類するような秘密を抱えてる、そんな感じがしますね。
『山女神ノ郷』、これ、面白いではありませんか。山女神というのは、人の女性の姿をとって顕現した山の神様のことをいうんですね。燕岳ふもとの温泉から産まれたのが、この漫画の主人公、燕。合戦の伝説を持つ燕岳の山女神だけあって、合戦、対戦、そうしたのを好む性格なんですが、別に喧嘩好きとかいうのではなく、むしろほのぼのな対戦が好きみたいですね。燕岳、飛騨山脈にある山なんですね。先輩の山女神は常念岳の常念、そして蝶ヶ岳。蝶ヶ岳の蝶は燕のことを妹といっていたんだけど、そうか、姉妹関係は標高で決まるんだ。燕岳は標高2763m、対し蝶ヶ岳は2677m。蝶が妹、そうと決まればとたんに姉っぽく振舞いはじめる燕と、さっきまで燕にいってたことをころっとひるがえす蝶。ふたりともにいい性格です。山にまつわること、それが性格や能力に反映されてという基本設定がよい感じと思いました。昨今、擬人化で元ネタに詳しくなるみたいなことが多いですが、これもそうしたひとつになりそうな感じがします。キャラクターが生き生きと可愛らしく描かれてるのも大変よいと思いました。
- 『まんがタイムきらら』第15巻第5号(2017年5月号)
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