2016年10月1日土曜日

『まんがホーム』2016年11月号

『まんがホーム』2016年11月号、発売されました。表紙は『らいか・デイズ』らいかをメインにしまして、ハロウィンでありますよ。小悪魔スタイルのらいかは、いつもの素朴な雰囲気とはがらりと違えて、実に可愛らしく攻めてきています。そして他にはカボチャのランタンと魔女になってる『まなびやユーレイ』、『スナックあけみでしかられて』あけみさんもジャック・オ・ランタンベースの仮装でありますね。『孔明のヨメ。』孔明、月英夫妻は道士とキョンシーの格好をしていますよ。

『ローカル女子の遠吠え』は模型の話でありますよ。そうそう、静岡は模型がすごい。バンダイもあれば、タミヤやらハセガワやらフジミやらアオシマやら、もう盛り沢山。そのことに今さら気付いた雲春ですよ。静岡は模型の世界都市というのを聞いてね、まさか本当かと疑ってたら実に本当だという。静岡ホビーショーの話とか、あとサンライズのロボットの話とかちらほら出てきて、面白い。でもって、静岡が模型の街になった由来というのもね、まさかの徳川がらみ。確かに家康由来ではないけどなあ。しかも若干富士山にからんでる。すごいな、静岡。他に家庭を作る云々とか、あとは家庭を壊すみたいな話もちらほら。いやもう、こういうシビアさ、とてもいいですよ。

『孔明のヨメ』は、烏丸征伐に向けた動きが見えはじめましたね。奉孝が曹操にその作戦もろもろを提示して、急がねばならぬ、兵糧確保のために禁酒令を出す。ほー、そういう繋りは思いもしませんでした。そうか、確かに穀物の消費を減らすには酒造りは禁じた方がいいのかもなあ。と思うのだけど、同時にこれ、人心は荒れんかね? と思ったら、やっぱり隠れて飲むんですね。まあ、だろうなあ。この話、徐庶の耳にも届くのだけど、この背景になにがあるかまではさすがに思いいたらないのかな? 孔明だったらどうだったんだろう。などなど思わされました。孔明は孔明で荘園の防衛強化策に心砕いていて、うまくいきそうなんですけどね、お酒、ちゃんと確保できるのかな? この地方までは触れも効果はないのかな? そして黄家の武術師範に稽古をつけてもらう孔明。ぷるぷる震えてる爺さんだと思ったら、あー、孔明、そこまでガタガタになるほどの稽古なのか。すごいな爺さん。ただものではありません。

天国のススメ!』、のっけから素敵なお姉さん出ましたよ。お墓でね、妻に先立たれた夫が、その妻、渚に会いたいと、化けてでもいいから出てきて欲しい、なのにその気配もないっていって泣いてるんです。そしたら、そのかたわらに、出てる!! 出てるわよ!!! あらゆるところから出てるのに、あんたが気づかないんじゃないかー! 渚が叫んでるっていうんですね。それにたまたま通りがかった太一は気づくんですよ。おー、太一、霊と人とのメッセンジャー。坊や、いま目が合ったわね…。ああ、素敵。ほらおどろいた…、見えてる…。ああ、素敵! 強いお姉さん。ほんと魅力的。この人のこと、手伝うことになるんですけど、数学教えてくれるという約束で手伝うんですけど、この人の心残り。自宅に残した封筒。それを夫に伝えたい。今日がその期限。なぜならもうこの家は売ってしまったから。ああ、渚の強い思い。それを太一が代弁して、この合理的でさばさばとした人の、けれど深く豊かに注がれる愛、情、そうしたものがもういっぱいに描かれて、素晴しかったです。しかし、この人、太一との約束忘れて成仏しちゃった。ほんと、最後まで楽しくて、気持ちのいいお姉さんでした。

敗者復活戦!』は、桑原先生、あの日以来元気がないっていうんですね。生徒の間では失恋が疑われているのだけど、実際は祖母に会って、けれどもうここに来てはダメといわれてしまったこと、孫の自分が会えば喜ぶはずと楽観していたこと、思い上がっていたこと、そうしたいろいろが深くこの人を傷つけていたんですね。でも父とまた会わせられないのか、いろいろ思うところあるみたいですよ。でも、これ、当事者の問題だから、簡単ではないよなあ。こちらはシリアスを煮詰めた感じになっていて、かといって月穂サマがコミカルってわけでもないんですけど、その事情を知り心痛めてる夕記をいたぶる月穂サマ。ニーナも知ってるのではって思って、いろいろカマかけてる月穂サマが怖い。で、夕記のことも締め上げようかとか、ほんと、月穂サマ、油断ならない感じです。わだかまりが消えた、そう思ってたけど、やっぱりそう簡単には消えるもんじゃないって実感させられたんですね。なにしにきたのか、いろいろ思っている。ああ、いつか桑原先生と月穂サマ、出会う日がくるのかな。話をする機会を持つのかな。

  • 『まんがホーム』第30巻第11号(2016年11月号)

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