2016年9月27日火曜日

『まんがタイムオリジナル』2016年11月号

『まんがタイムオリジナル』2016年11月号、発売されました。表紙は、探偵小説? 『ラディカル・ホスピタル』山下さんがベーカー街の探偵思わせる格好していまして、ということは、シルクハットにステッキの紳士スタイル榊医師は怪盗ルパンなのかい? それとも教授? 下の方に小さく出ている影山医師がワトソンで、師長は警部? 『小森さんは断れない!』小森さんは、横溝正史の名探偵。『らいか・デイズ』らいかと竹田は少年探偵団? やたらやる気あるふたりの姿は面白いですね。

『ねこにまたたび恋ばなし』、ゲストです。巽りりこの飼い猫ぱるは、年を経てしっぽが二股になっている。そしてりりこだけには人の姿に見えて、言葉も通じるというんですね。小説書くのを生業にしているりりこ。仕事していたら、キーボードの上にのっかってきて邪魔をする。仕事するからどいてと頼んでも、仕事してない、さぼってたと見透かしてくる。このこまっしゃくれた感じ、実にいいと思います。これ、もともとは兄の妻の猫だったのか。幼なじみのみっちゃんの飼い猫。結婚と一緒にこの家にきて、そしてみっちゃんは先に死んでしまった。そんな元飼い主に託されたふたりの面倒。けど、今はまだ猫又としての年季が足りてないぱるは、逆にふたりの世話になっていて、その甘やかされぶり? 世話にされてる感触、それがなんだかいいんですね。昼ドラ見せて爪切りとかね、いい味出してました。

『ぎんぶら』は、製薬惑星ドラグストアを訪れます。なんでもかんでも薬で解決しちゃう星。それはいいんだけど、その解決があんまりに強引で、普通の地球人からしたら、それでいいのかとひいてしまうレベル。そういうのをポンポンと見せてくれる安堂友子の手腕ですよ。素晴しい。ウエルカム錠剤という言葉の威力、さらにはすきっ腹を埋めるスキパラウメール。なにか軽く食べるんじゃ駄目ですか!? 出てくる薬、それもあれなんですけど、惚れ薬のヤバイ使い方とかね、あとはなんか方向性が違ってる薬の使い方とか、もうほんと実におかしかったです。しかし今回、権田原氏、無事でしたね! 実にめずらしいことであります!

『カントリー少女は都会をめざす!?』、田舎の女子高生、八重は都会にいきたいというんです。住んでるところは山と海ばかり。ええと、四国とか? 都会の流行にアンテナを張って、流行ってるものチェックして、いろいろ頑張ってるんだけど、どうにもうまくいってないみたいで、この中途半端、あるいは徹底できないところ、これが現実というやつなのかなあ。通販を利用したらという友人みなのアドバイスも、送料と手数料だけで終わっちゃう。ああ、こづかい少ない学生の現実感じさせてくれます。こういうリアル感、よいなあ。みなの住んでたところは、さらに田舎なんですね。なるほど、コンビニなかったのか。無人販売は……、うちの近所でも普通にありますよ? 畑も田んぼもありますよ? うん、うちも田舎なのだろうなあ。大阪からやってきたという大河さんに都会人のオーラを感じてしまったり、取り巻きになりたいとか、やたらおかしなこといってる八重がおかしかったです。そして大河の大阪弁。うん、都会人のオーラとかないよ! でも、この言葉のおかげでほのぼの感出てますな。とりあえず八重の気合いはいった縦ロールが気にいりました。

『めぐみメモライズ!』、記憶力に優れた恵美が主人公。一度見たり聞いたりしただけで、なんでもかんでも覚えてしまう。そんなめぐみが、いろいろ友達のこと助けたりするところ、忘れっぽい由香がとりわけ世話になっていて、この子、めぐみと小学生の頃からの友人なんですね。交換日記とか残してて、それ見て昔の恥ずかしい言動語って聞かされるめぐみがおかしかったです。そうだよなあ、きっと忘れてないんだよ。具体的に、まるで昨日のことにように思い出せるんだ。うん、つらいね、めぐみさん! めぐみでもっていろいろ観察、実験してる遥もおかしい。記憶力こそ抜群だけど、他は普通の子なみに、普通の学生生活送ってる、そんなめぐみの様子は、素直な面白さ感じさせるもので、好感持てる感触ありました。

  • 『まんがタイムオリジナル』第35巻第11号(2016年11月号)

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