『まんがタイムきららミラク』2015年11月号、一昨日の続きです。
『ビビッド・モンスターズ・クロニクル』、オフラインの情景がうまく機能してますよね。あずきと一緒にお昼食べてる夢子がね、ものすごく新ダンジョン楽しみにしてるとかね、どんどん夢が広がっていくんだけど、あずきのひとことで花が散ってしまう。この表現、めちゃくちゃ面白かったですよ。さらに加えて、キャロたんに電話ですよ! うおー、電話番号ゲットしたって、マジかよ! 赤音ちゃん、ボンの中身が危ないおっさんだったらどうするつもりだったんだよ! 赤音にかかってきた電話。夢子からと気づいて、態度がかわる赤音が実にいい。はい! 私がキャロライン・チェンバーズです! いや、お前も誰だよ!! 光理さん、いいつっこみやわあ。しかし、キャロのこと、なかなかバレませんよね。千絵理、赤音のキャラクターネームまで知って、そうと電話で名乗ってるところまで見て、それでも繋がらない。って、まあ、そうだろうなあ。普通、MMOなんて、こんなに簡単にプレイヤーが繋がったりしないもんな。いや、ほんと、夢のようだわ、この漫画。そしてオンライン。アクションコマンドだけやたら使いこなしてるキャロくんって、もう、素晴しいわ。でもって、新ダンジョンでの戦い、これもおかしくて、ボンちゃん、マイペースでさ、めちゃくちゃ面白い。お約束のように死亡するキャロとかね、このゲーム、デスペナないのん? ほんと、このマイペース探索行、最高だと思います。と思ったら、突然のBOSS! わお、また死に戻りかい!?
『音無さんは破壊神!』、鳥居さんが加わって、さらに面白くなった、そんな感じがあります。神社の娘、霊感がある、例の神様のこと悪霊呼ばわりしてて、というか、ありゃあ悪霊でいいよな。って、今回、悪霊の出番ないじゃんよ。でも、まあ、いいか、面白かったし。前回、悪霊に取り憑かれたせいで、半裸になった鳥居。それが見事に校内で噂になってて、というか、なるだろうよ、ならんわけがない。気の毒だなあって思ってたんですよ。でも、顔まではわからなかった。頭についた光る輪っかのおかげ! ほんと、よかった。社会的に死亡した女の子はいなかったんだ……。音無いりす、鈴木すず、鳥居やしろ、この三人での勉強会。そうかあ、鳥居、霊感のせいで友だちいなかったんだ。けれどだからこそのいりすとすず、ふたりが最初の友だちになって、それが嬉しい鳥居がね、ほんと、よかったって思ったんです。それから、嫉妬で目が怖ろしい感じになってるいりす! 面白かったですよ。
『ツキウサロケット』、これも素晴しいですよ。こと座流星群が金曜にピーク、ということで、皆で流れ星を観測しましょう。天文部の天文部らしい活動をすることになるんですが、ゆたもちょこもお泊り会気分で、でも実際、楽しいイベントですよね。ミラがね、疑問に思うんですよ。なぜゆたは一人暮らしなのか。ちょこ答えて曰く、おうちの人はお空の上かな。ミラ、地球の、というか、日本の文化、その文脈にもとづいて考えて、ああ、天国、もう亡くなってるんだ! それで、ゆたのことおもんぱかって、家事とかいろいろ頑張ってくれて、ほんと、いい子だなあ。この漫画は、みんないい子で、明るくて、楽しそうで、それがすごくいいと思うんです。そして、ミラの誤解がとける。あー、宇宙飛行士なの! 今回の見どころがこの後に用意されてたの、それが、見事でした。流れ星に願いごとをしよう。それでミラのことを優先してくれたゆた。そのゆたの願いを代わりに願ってくれたちょことしーちゃん。この優しい気持ちの繋がるところ、ほんと、胸に迫って、そしてここに一番星でしょう。もうね、なんて素敵なのだろう。溜息つく思いで読みましたよ。
『ハートオブtheガール』、面白いなあ。皆から狙われる、スーパーミラクルレアのカコイに迫る影が。北の銀河団の宇宙人。池にはまったところをカコイに助けられ、そこからですよ、思ったことをすべて話す文化なんだ! カコイがいろいろ聞き出す、その様子がめちゃくちゃ面白くて、べらべらしゃべってしまうのはいいとして、いや、あかんのだけどさ、しゃべった本人がしゃべっちまったと落ち込んでる、そのギャップがおかしいんですよね。あの、お昼ご飯のシーンもね、食べたい気持ちがノンストップだったりね、でもって、サンゴと名付けられたこの宇宙人、カコイに恋しちゃったか! 地球には恋の病感染症があるからと、渡航注意勧告とか出てるんだ! カコイのサンゴに対して感じた思い、そしてサンゴの恋心、この気持ちの行き交う様の見事なこと。本当に素晴しい。小さいながらも豊かなドラマでした。
『箱庭ひなたぼっこ』、のっけからのネイチャー・イズ・ワイルド。アキアカネに季節の移り変わりを感じていたら、カマキリが乱入して、ガッ! この漫画の、こういう水ぶっかけてくるみたいなところ、本当に大好きです。そして、陽向が迷走をはじめる。その迷走、めんどぐさがられてるのもねおかしくて、このニュアンス、この雰囲気、実にいいです。今回のメインは、先輩から受け継いだチューリップの球根だったんですね。他にも金木犀とかランタナとか、先輩の育てた植物が残っている。こうした、受け継がれるもの、部の歴史みたいなもの、なんだかしみじみと感じられて、けれどここでまさかの球根消失。疑われる部員。って、自分まで疑うのか! あの、猫とかね、カラスとかね、攻防の様子面白く、そして千堂さんの匂い……? 土の匂いがしてるんでしょうか?
- 『まんがタイムきららミラク』第4巻第11号(2015年11月号)
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