2023年8月28日月曜日

『まんがタイムきららキャラット』2023年10月号

 『まんがタイムきららキャラット』2023年10月号、発売されました。表紙は『ばっどがーる』。優と涼が水着で登場です。主人公らしく、溌剌とした笑顔見せる優と、反対に落ち着いた雰囲気の涼。対照的なふたりのマッチングが、実に素敵な表紙となっています。場所は海辺。シュノーケルに水中眼鏡装備の優は片手に浮き輪。ぷかぷか浮かびなが海中散策するのかな? 涼はというとビーチボール。涼の頬にさす赤みが、高揚した気持ち感じさせてくれますね。

今月は新連載が2本、新規ゲストが2本です。

『ずんだもんTV!』

まさかの東北ずん子! びっくりしました。こんなビッグネームがきららキャラットに! でも展開はなんか謎。この突然現れたずんだもんなる不思議な存在。これはこの連載にあたって出現した新キャラクターなのか、あるいは東北ずん子に関わる既存キャラなのか。そのへんまるでわからんのですが、とにもかくにも不思議キャラ。

名前以外、自分について思い出せない。ずん子のずんだもちをかたっぱしからたいらげるも、東北きりたんの暴力には屈するずんだもん。この場面、きりたんの行動原理が、我が家に侵入してきた異質な存在を排除する、とかじゃなくて、姉ずん子に対する振る舞い見ての嫉妬からっていうのが、わかりやすく姉妹の関係感じさせてくれてよかったです。

謎のずんだもん。その正体、情報を得るべく動画配信にてその存在を世間に知らしめようとするきりたん。その本来の目的の他に、姉のプロデュースとか収益化とか、いろいろ思惑が渦巻いているの、きりたんのキャラクターの底深さを感じさせる一幕でした。

『Vドライブ!』

アバターでのアイドル活動、Vライバーとして活躍すべく打って出た愛世きらり。しかし動画は鳴かず飛ばず。まるで視聴数も伸びなくて落胆中。稼げる、人気者に、という広告を真に受けてはじめたみたいなんですが、そりゃ最初は誰も知らない、知名度0からのスタートなんだからしかたないよね。

とはなかなか思えないきらり。そうか、アパートの家賃が払えなくて尻に火がついているのか。と、そんなところにVライバー事務所からのスカウトメールが! うかうかと誘いに乗ってしまったきらり。本名井瀬愛梨だそうですが、字が壊滅的だな! 年齢は16歳、ということは成人じゃないから無法な契約も解除できるよ! みたいなことゆうてる暇もないほどに、ぐいぐい迫ってくる相手方。その正体はというと、Vライバー事務所だなんてのは嘘っぱち、仮想空間からの侵略者、Vルス、だったというんですね。

この設定の妙、そしてここからの活劇。作者の面目躍如たるものありますね。変身したきらりのアバター、その強さは配信の応援次第で強くなる。チヤホヤされるほど強くなる、すなわち、チヤホヤされたいきらりにはうってつけの設定だ!

かくしてはじまるきらりのVライバー、いやさVドライブ活動。こいつはちょっと期待の新連載ですよ。

『お片付けはティータイムの後に』

突然アパートが崩壊した鳩山紅。行き場を失い途方に暮れていた彼女に差し延べられた助けというのが、同じくひとり暮らししている鶴島さつきの申し出。社会勉強のためひとり暮らしをさせられているだけで、さつきは実はお嬢様。慣れないひとり暮らしを快適に過ごすべく、部屋を提供するかわりに家事をひととおりやってもらいたい。

渡りに船の申し出なのですが、ここで紅に障害が! さつきの用心棒、雷門カヤが反対するんです。決して家事が上手でもない紅。カヤに認めてもらえるのか、というこの勝負。ぎりぎりで及第レベルに届かないかと思われたところで、意外な特技、紅茶のおいしさが決め手となるんですね。

そうか、あれ、お嬢様の優しさじゃなくて、ほんとのほんとにおいしかったんだ。あまりのおいしさに目がくらんで、ゆるしてしまったカヤ。まさかのティーカップ持ち逃げでティータイム続行不可になるラスト、これが本当に面白くって、これまた期待大のよさありました。

『野路井の呪いに詛われる』

おおう、これは物騒だな。皆の望みをかなえるヒーローになりたいと魔法使いを目指した主人公、野路井りか。しかしその魔法には問題があって、誰かの望みがかなう代償に、なにかが失われるというんですね。今日提出の課題を、魔法で終わらせてあげたら、その変わりに髪が、課題が燃え出した!

これ、魔法院いのりによれば、魔法ではなく呪いなのだそう。実際、りか自身がこの力を使えるようになったその日に家を失っている。この代償つき呪いを、本人の希望関係なくバンバンあっちでこっちで使いまくられるのも怖いな。課題の人、課題まで燃えちゃったんじゃ、等価交換どころか収支マイナスじゃん。いやもう怖ろしい能力でありますよ。

そんなりかといのりの魔法対決。魔法少女に憧れるりかは、ばっちり変身して見せて、対していのりはそういうの恥ずかしくてできない。代わりに呪文が恥ずかしい……。なかなかに思うようにはいかんふたりの対決。途中トラブルあっても、りかの魔法に対するまっすぐな気持ちはいのりに伝わって、いい感じなのでは? と思わせながらも、やっぱり代償はキツい!

この呪いの部分をうまく中和する方法とかあったらいいんですが、やっぱりないんですかね!?

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