『まんがタイムオリジナル』2023年1月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』。クリスマスシーズンの飾りつけであります。山下ナース。リースの飾りつけは小さくなった同僚の皆ですよ。サンタクロースの格好になっているのは『小森さんは断れない!』しゅりに『アイドルはお忍びchu♡』の一花と芙蓉。『らいか・デイズ』らいかにいたっては、自らツリーになってすこぶる楽しそうです。
今月は新規ゲストが2本です。
『元アイドルのハロー!ワーク』
今日から新社会人。地方のお菓子メーカー、山田製菓に新たに入社してきた佐倉あかりは有名人。その前年にアイドルグループを卒業した元アイドルだというのですね。
沸き立つ社員たち。しかし雪村壮はひとりつまらなそうに興味ないと一蹴。それがさいわいしたのか災いしたのか、あかりの教育係に抜擢されてしまいました!
って、まあそうなるよね。元アイドルといって興味津々、鼻息荒くしてるようなのに新入社員を任せられんもんなあ。
あかりがこの会社で働こうと思った動機。たまたま受かったのがここだったからとかじゃないんだ。この会社の製品、ほっぺさまのおいしさに心奪われて、ほっぺさまを全国に売り出したい一心で入社してきた! すごい動機だ!
この、アイドルよりもほっぺさまを選んだ熱意、それが雪村に通じたところ、よかったですよね。いい加減な気持ちなんかじゃないんだっての、しっかり伝わった。いや、そりゃまあ、転職してくるっていうんですからよっぽどの思い入れですからね。
『ヤンキー、ザコ男に片想い』
不良が怖くて、掃除を押しつけられても断れない座子田くん。そんな彼に届いた手紙。前から好きだというその内容に舞い上がって呼び出されるまま体育館裏にいってみれば、そこにいたのは掃除の時間に脅してきたヤンキー女子、比護だった。
この瞬間に、ハメられた? 仕返し? ネガティブな想像に囚われる座子田ですよ。いや、気持ちわかるよ。なんか裏あるんじゃないかって思うよな。ちょっとでも喜んだ素振り見せたら、それを写真に撮られて回覧されたりするんじゃ!? とかね!
実際比護の様子もおかしくて、怒ってる? とっさに謝って逃げる座子田ですけど、だよなあ、その反応、別におかしくないと思うよ!
でもそれで比護ったら泣いちゃって、そうか、好きなのは本当だったんだ。それでまずは友達からっていうんだけど、メッセージアプリで連絡先も交換したっていうんだけど、文化が違いすぎるのかい!? のっけからスタンプで誤解を招いている比護さん!
あかん! ほんと、ちゃんと言葉にして伝える努力が必要では!? この子の気持ち、いったいいつになったら届くものやら。かなり前途多難そうですよ。
『となりのフィギュア原型師』
おこめ代表がジオラマづくりにやる気ですよ。
しかしここでジオラマ派とディオラマ派とダイオラマ派が登場して、ちょっとややこしい。いや、自分はずっとジオラマって呼んでたんですけど、一時期買ってたモデルグラフィックスはダイオラマ表記なんですよね。最初、なんのことかわかんなかった。いや、ほんと、それくらいダイオラマって意外な表記だったんですよ。
さて、サイバーゾンビなるキットを使ったジオラマ企画に倉田から誘われて、すなわち仕事。というんですが、楽しそうな仕事、いいなあ! だって斉藤もめっちゃやりたそうじゃん。しかもその上、せっちゃんまで参加しちゃうんだ。いや、ほんと、これめちゃくちゃ面白そうじゃんよ。
せっちゃんがですよ、どんなの作りたいかって話すところ、箱庭みたいで2階建てでなんたらかんたら小犬の横にはあなたー、あなたー、あなたがいてほしい、って昔の流行歌やんか!
でもまさかそこの子供は3人ってフレーズがこんなにも工房に動揺きたさせるだなんて、この段階では予想もしませんでした。
人それぞれにジオラマ製作のスタイルが違うのが面白くて、とりわけ代表の作りながら考えるスタイル! いきなり土台作りはじめて、上にのっけていくもの集めてどんどん盛っていくそのアドリブ感。でもってそこでまさかの協同製作者、半藤とアレげな雰囲気に!? あれー、もうこのふたりそういうの意識しちゃうんだ、からの照れ隠しに喧嘩しちゃうの!?
すぐ冷静になるんだけど、謝るまでの展開もめちゃはやくて引きずらないんだけど、それにしてもほんと、そんなんでもにょもにょしてるんだったらなにかしら動いちゃいなよ! って思わされるふたりでした。
そしてラストに皆の作ったジオラマ紹介。これ、それぞれの違い、面白い。斉藤のプロっぽさ、はぐちゃんの趣味全開、そしてせっちゃん、結構やるやん! ほんとなかなかに面白いイベント。読み応えもしっかり充実でした。
『おしかけツインテール』
今回は俊郎が主役ですね。かつての母校を訪れた俊郎。目的は、世話になった教授に会いにいくことだったんですけど、この教授、なんだろう、俊郎と趣味があうんだな! からの、学生時分から金融論やファイナンス論に明るかったという俊郎のバックグラウンド明かされて、そうか、投資やらなんやらで莫大な収入を得てるの、こうした背景あってのことだったんだ。なんとなく運やら弾みやらで成功したわけじゃなかったんですね。
突出した才能を持っていた俊郎の、それゆえの不和。けれど俊郎はもう未来に向けて歩きはじめていて、この教授との再会は思い残しを清算するためだったのでしょうね。いわばあの時から足踏みしてしまっていた俊郎の、新たな門出、正式なそれではないけれど、彼の卒業が今日のこの日であったのでしょうね。
そしてそんな俊郎の頑張りにむくいようとしてくれる家族たち。花梨のはりきって作ってくれていたカレー。いやほんと、この3人、本当にいい家族になれていると思うんですよ。
- 『まんがタイムオリジナル』第42巻第1号(2023年1月号)
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