『まんがタイムきらら』2022年12月号、昨日の続きです。
『妄想アカデミズム』
急遽、東大を目指すと決めた未春。受験勉強に打ち込むも、頭の中は合格した後のことでいっぱい。すっかり将来の妄想にふけってしまって、どうにも勉強がはかどらない模様?
そう思っていたら、思いがけず世界史、アウグストゥスとアグリッパというキーワードに反応してみせて、ああ、ちゃんと勉強してるんですね! と思ったら、小説で得た知識でありました。
いや、でもそれでええのんよ。日本人がやたら三国志に詳しいとかいう話もありますし、どんな入り口からでも知るということがまずは大切。あとはそこからいかに興味を広げていくかですよね。実際今回未春たちが見せてくれた寸劇仕立てのローマ史。勢いあまって史実を妄想が追い越してしまったりもしてますが、おおまかに歴史の流れを知るにはいい感じ。実際面白かったです。
このペースだと受験に間にあわないのでは? なんて心配もありますが、少しずつでも前に進んでいる様子はとてもいいですよね。とか思ってたら、今回の内容、教科書的にはたった3行!? あのコマの衝撃ですよ。いやもう、ほんと、確実に間にあわないのでは!?
ラストに一発食らわされた気分でした。
『ほぐして癒衣さん。』
お正月の夏鈴。すっかりだらけてしまっています。
コタツで寝ると体が痛いよ? まさにその痛みを引き受けている夏鈴ですが、癒衣とのメッセージ交換で、なぜそうなるかの説明と注意点が自然に出てくるの、面白い関係ですよね。癒衣にケアされている、夏鈴の感想にしても、それはそれでこの関係に馴染んでると思わせてくれて、不思議な距離感に微笑ましさ感じました。
そしてここからの癒衣さんタイム! まさかの動画が送られてきたり、また今度は逆に夏鈴に動画での返事をねだってみたりと、お正月気分でちょっといろいろ緩んでる? ついには、今年も夏鈴とハグしたいだなんて、心の声をまっすぐ文字にして届けてしまったり!
すぐに取り消すんですけどね。でもこの油断よ。お正月気分というのはおそろしいものです。
しかし癒衣のこの感情。夏鈴に魅かれ求める気持ちと自制心とのせめぎあい。その狭間に揺れる癒衣の思いたるや、今後どのように発展し、あるいは暴走するのか。いやね、もう、素直になっちまえばいいんですよ。だなんて思うのは、当事者でない身ゆえの楽観かも。癒衣にとっては一大事も一大事なのでしょうね。
『異世界ジョブハント』
現世では職を求めるも得られなかったうづき。異世界に転移してしまっても、やはり職を求めざるを得ない状況に追い込まれて、けれど自分にできることったらまるでない。ハローワークならぬ冒険者ギルドでも持ち前の自信のなさゆえにうまく受け答えできないでいたのですが、せめて少しはできること、なんとかひねりだした家事技能が役立ちまして、酒場の手伝いの仕事をもらうことができたというのですね。
ここからのうづきの活躍ですよ。酒場の主人が出店に出すというドラゴンの肉を使ったまんじゅう。売りであるドラゴンの肉をアピールするにはどうすればいいか? そのアイデアを出し、ポップを作っていくうづきは頼もしいの一言で、さらには任された出店でも、てきぱきと客対応をこなしたかと思えば、ちょっと意地悪な注文もしっかりさばいてみせて、なんだよ、うづきさん、デキる女じゃん!
一気に見直すこととなったのですよ。
同人誌即売会での経験が生きたんですね。出展品のアピールをどうするか。またブースでの振る舞いなどなど。どんなことでも身につけば、どこかで役立つこともあるってことですよ。今回だってしっかり仕事をやりとげて、これもうづきがこれまで頑張ってきた、その成果でありますよ。
こうして自分にできることがある、役立てるんだと知っていくことが、うづきにとっての自信となっていけばいいですね。そしてそのデキる女うづきをスカウトすべく現れたシャルロッテ! いったいなにをさせようというのかはわからないけど、うづきの才能が見出された!? こりゃあ、うづきのさらなる飛躍に気持ちも高まるってもの。でも、なんかとんでもないことやらされそうな予感がします。
- 『まんがタイムきらら』第20巻第12号(2021年12月号)
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