『まんがタイムきらら』2022年12月号、昨日の続きです。
『けいおん!Shuffle』
曲を作れとしなのから無茶ぶりされたゆかりたち。すっかり気落ちしてしまって、とりわけ真帆がえらいことネガティブになってる!
でも、ほんと一年生たちといいコンビネーション見せてくれましたよ。はなっからできないと決めつけて荒れてる真帆のこと、おちょくり若干煽りつつも、ぐいっと前向きになるよう気持ちを動かしていくリサの手腕! ああ、自信がなく打たれ弱い真帆と煽って引っ張るリサのマリアージュ、素晴しいものがあるな。
かくして蘭花も加わって、作曲のしかたを検索、ためしにコードのテンプレ鳴らしてみて、こうなったらもう面白い。曲になってる、ここをこう変えてみようと次々と出てくるアイデア。動きはじめることで、さらに前へと進めるようになるんですね。この気持ちの変わる様なども、非常に素晴しいものあったと思います。
この会話に入っていけなかった紫。それで自分のできること、加われる場所をしっかり考えて、自分から飛び込んでいく、そうした姿もとてもいい。本当、二年生と一年生、いい仲間になったなあと感動さえ覚える一幕でした。
『星屑テレパス』
瞬と遥乃、ふたりで出掛けます。まずはたい焼きを購入、そしていつもの灯台へといくのですが、そこでのふたりの対話、大変によかったです。
この灯台に感じていた遥乃の思い。祖父との約束、それが果たせていないと苦しんで、自分は駄目だとずっと引け目に感じてきたこと。そのすべてを瞬に告げるんですね。
ここからのふたりの気持ちの近づき、深まっていく様。これがたまらなくよかったです。ずっと前向きでポジティブな姿を見せてきた遥乃。けれどいつか瞬に吐いた暴言、しかしそれが瞬には響いていたということ。わかりあって、思いあって、そして好きと嫌い、両極の思いをともに自分のうちに抱えたまま、納得し折りあいをつけていく遥乃のその姿。実に魅力的だったと感じました。
そしてふたりの新たに踏み出していく局面。灯台の秘密。遥乃の祖父が隠したという諦めた夢。それはなんなのか。謎めいた存在、ユウの出自に関わるものなのか。
ふたりの探索、その果てに明らかになること。ちょっと怖いですね。今の関係が壊れたりしなければいいのだけど、そう思いながらも、彼女らの先に広がる可能性、そこに興味は向かっていくのです。
『スロウスタート』
ひろえと光希、ふたりの距離が縮まっていきます。
ふたり一緒のお勉強会。やたら丁寧なおじぎの応酬にはじまり、勉強を経て、そして進路について話が広がっていきます。ひろえの志望する大学。なぜここを選んだのか。今暮らしているてまりハイツから通えるから?
違ったんですね。
現役時代の志望校とは違う今の志望校。学力は充分で、むしろもっと上の学校も目指せるというのに、あえてここを選んだ理由。そこにあったのは、高校生の頃の出会い。学校での講演にて出会った大学の先生の話がひろえの心に残っていて、受験の失敗から引きこもっていた時に、その先生のいる大学を目指そうと決めさせた。
人との出会いが、ひろえの選択に影響を与えた。そしてこの話が、今まさに光希に影響を及ぼして、こうして人と人との縁が連鎖していく様に、面白さや不思議を思うのでした。
ひろえもまさか、こうした自分の経験したことが誰かに働きかけることになろうとは予想もしなかったでしょう。ええ、不思議なのです。
- 『まんがタイムきらら』第20巻第12号(2021年12月号)
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