2020年2月26日水曜日

『まんがタイムきららフォワード』2020年4月号

『まんがタイムきららフォワード』2020年4月号、昨日の続きです。

夢喰いメリー

一転、夢路からメリーに描写の軸が移って、ああ、メリー、気がつきましたね。ずっと倒れていた。その場所は、メリー曰く夢の受け皿。かつて夢路と一緒に迷子になった場所で、今は銘無しに食べられた人や夢魔がゆきつく先。ただ消化されるのを待って眠っている彼らとは違い、動けるメリーは重い体を鼓舞して、一歩一歩自分の本来の居場所、異境の門を目指すというのですね。

片や夢路と白儀の戦いはなおも続いて、夢路、なかなか白儀には追い付けないでいる。一方的にやられている、そういっても間違いではない状況で、けれど決して諦めることがないのが夢路。そしてそのことをメリーもわかっているというのがぐっとくるんですよね。

メリーが辿りついた異境の門、それはもう見るも無惨に崩れ落ちてしまっていて、そしてそこには全裸の白儀が。自分の夢を、自分の理想とするかたちで叶えるため、ふたたび現界へいくと明言するメリー。その表情が実によくて、ええ、夢路とともに叶える、それがどれだけメリーにとって大切であるかわかろうもの。そして白儀が語るかつてのこと。失われた鍵、それを隠したのは自分であるとの告白。ああ、それはつまり、すべてが白儀の思惑どおりに動いたということなのでしょうか。ともあれ、まだまだ一悶着ふた悶着くらいは余裕でありそうな状況。予断を許さない、そんなシチュエーションです。

『巴マミの平凡な日常』

物持ちのいいマミさん。けど、あんまりに使わないものばかり溜め込んでてもしかたがないからと、リサイクルショップに売りにいく。

紙袋ふたつに詰め込んだ服。はたしてどれくらいで売れるだろう。期待するも、がっかり価格。まさかの180円というのに衝撃受けながらも、それはそれでしかたないと受け入れちゃうんだ。古い服だからと値がつかないっていうの、それ、出すとこ出したらアンティークだレトロだビンテージだって、それなりの値がついたりしなかったりしない? でも、そういう場所を知らんからこうなってるんだよなあ。こういうミスマッチ、実に悲しい話だと常々思っています。

今回、手持ちの不用品を売りにいくも値段がつかず、けど新たにリサイクル品買ってきてしまって、という悪循環描いているわけですが、そんな中、かつて魔法少女仲間と一緒にテーブルを囲んだ、その思い出のティーセットとかね、これちょっと詫びしかった。そのモノに対する思い、思い出の友人たちへの情が感じられて、こういうのに弱いんです。

しかし、このマミさん、いつもながらいろいろ残念で、でもこの残念さが逆にこの人にはいいなって思うんですね。だって、本編だといつも張り詰めてた、そんな雰囲気あったでしょう? だからこそ、こういうおちゃらけた扱い、それもまた救いのひとつみたいに思ってしまうんですね。考えすぎでしょうか?

『桃ノ木家の四姉妹』

ぐわー、素晴しかったよー。

妹シキの転校を知らずにいた長女一葉。あまりのことに自己嫌悪、自分を許せなかったんだろうね、またそのありのままをシキに話せなかったんでしょう、急な仕事で授業参観にいけなくなっちゃったって嘘ついて、でもそれもまた一葉にとっては心のトゲになったんでしょうね。

そんな一葉とシキの関係、それが一気に融和する終盤とそこにいたるまでの流れ。これがもう素晴しくてね、シキの新しい友達、マリアいやさ千束。この子と執事のララさんのこととかね、そうだったのかって腑に落ちるとともに、ララさんの千束お嬢様への愛情と、千束の優しさを受けとって私が千束の友達だって明言したシキ、そしてそれらを扉ごしに聞いていた千束。それだけでもうぐいぐい胸に迫るものがあってたまらなかったのに、そこからの一葉。もうね、もう、防御しようがなかった。ライフで受けるほかありませんでした。

自分のいたらなさに泣いて、妹に詫びる一葉。変わるという姉の言葉に、そのままでいてほしいというシキ。ふたりの気持ちのゆきかうそこに浮き彫りとなるふたりの愛のありかた。切なさと胸苦しさと、そして暖かさと。まさか、こんなにも情感揺さぶるクライマックスが待ってるとは思いもしてなかったから、おおいに揺さぶられました。思わず空を仰いで、だってうつむくと涙がこぼれそう。もうね、たまらなかったです。

『あいらいく俳句』

前回の続き、というか、前回はぐれたうさこと凛花サイドを描く今回。めちゃくちゃ面白いな。前回があるからこそより面白い、そんな感触。ほんと、この漫画、油断できませんよ。

凛花に手をひかれるうさこが絶好調だったりね、そして追い掛けていた可愛い子、それが演劇部! 可愛いといわれて喜ぶ演劇部。いや、可愛かったですよ。うさこと凛花に、つきあってるのかって聞くところとかも実によかった。なんだろう、全体にいろいろおかしいこの漫画なんだけど、その合間合間にこういう破壊力強めの描写をぶちこんでくる。いやあ、油断できませんよ。

あいとおにぎりと再会してからもものすごかったですよね。カラオケ店から出てきたふたり。すっかり丸々太ってしまってて、そうだ、そうだった、アメリカンドック、大量に注文して食べてたな! そして一緒にいる演劇部、羅夢とその兄。兄ですよ! 兄! 羅夢のバイトしている店にいったのはいいよ? 試着するって流れ、これもいいよ? 皆ね、すごく可愛くなっちゃってね、と思ったら、後ろに兄ーっ! めちゃくちゃ似合ってるし! しかもその後もいろいろ目覚めちゃってるみたいなこといってるし!

ほんと、なんだろうこの威力。完全、心、打ち抜かれてしまいました。

それとですね、やっぱり可愛いですよね、演劇部。やっとだよ、やっとつっこんでくれましたよ、それ俳句じゃなくて川柳だって! でもそれでも揺らぐことないわびさび部。そんな彼女らを見守る羅夢がねいい表情してましてね、ああ、この子もこれからちょくちょく出てきてくれると嬉しいな、そんなこと思わされた回でした。

はいいんだけど、おにぎりお腹の威力で服破いちゃった! これは買い取り!? 出費2万円? これ、今回だけでけりがつくのかい? いやあ、最後の最後にえらいハプニング。可愛いだけじゃないよノーノー、だよ、ほんとに。重ね重ね、油断できません。

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