2020年2月11日火曜日

『まんがタイムきらら』2020年3月号

『まんがタイムきらら』2020年3月号、一昨日の続きです。

『夢見るルネサンス』

リーチャに続いてルネサンスフィレンツェからやってきたエマ。この子にこの時代を、この街を知ってもらおうと、皆がそれぞれに思うところに連れていく今回。あらためてリーチャがこの街の人たちに受け入れられて、親しんでいるところ示されて、またレンや桃花の好きなものも示されて、このちょっとした再紹介っぽい流れ、登場人物の増えたこともあってよかったと思います。

意外だったのはひよりですよね。街に残る城跡に皆を連れていって、天守閣は残ってないんですけどね、エマの興味をぐうっと引いて、さらにこの街を展望することもできて、ああ桃花もいうようにひよりが優勝ですね。

リーチャもエマも異邦人。リーチャが時間をかけてこの街に溶け込んだように、エマもこれからこの街のことを知り、この街に受け入れられていくことになるのだろうなあ、そんなこと思わせてくれるエピソードでした。

そしてここでちょっとした新展開ですよ。リーチャもエマも学校に通うことになるんですか!? 桃花、めっちゃ軽くお願いして許可もらっちゃってる。この時の桃花、なんか可愛くてよいですね! そして次回からリーチャとエマの学園編! いやあ、ありそうでこれまでなかった展開、きちゃいましたね。

『下を向いて歩こう』

硝子、熱が出て学校お休み。それで母親から、学校ではさざれからも、串本いって興奮したからだっていわれてるのがおかしくって、硝子は違うっていってるけど実際どうなんでしょう。なんか嬉しすぎてハッスルしすぎて発熱。どういうメカニズムなのか、ありますよね。でも、硝子、串本いくその日に発熱じゃなくてよかった!

今回はお見舞い回ですね。シエルがお見舞いいく気満々で、そうか泣いて訴えるほどか。お見舞いだからなにか持っていこう。それがいでゆ反対タマゴっていうんですね。ほう、温泉卵。しかも温泉入ってからいこうって、この白浜満喫コース。これ、いいなあ。こんなスポットが普通に町内にあるっていうの、ちょっとうらやましい。でも、お風呂の用意がない。着替えは体操服でいいじゃないか。え? 下着は? って思ってたら、案の定やっぱり問題になった! ええ、この顛末も面白かったですよ。

硝子サイドでは、シエルの母が自分の好きな小説家だと判明するの巻。熱、めっちゃあがってるやん! ああ、やっぱり硝子、熱出したの串本いって興奮したからだよ。ほんと、このくだり、今後の展開も予感させて実によかったです。

しかし、今回、温泉のくだりも魅力的だったけど、卵ですよ、卵! そうか、この温泉、塩泉なんだ。なので卵にも自然と塩味がつく。ああ、これ、絶対おいしいやつだよ! ほんと、この漫画、白浜への興味、関心、ぐんぐん高まる。すごい魅力押し出してきたものですよ。

『むすんで、つないで。』

なんだろう、今回、いつもと違う可愛さ盛り沢山じゃないですか!? いつだって可愛いんですけどさ、表情のつけかた、目、口元の描き方とかでしょうか。ちょっと愛らしさ増しになってる気がする。これまでも同じだったらごめんなさい。でも、あのお土産をめぐる一連の苺とか、すごく可愛かったと思う。あるいは私の思い入れがゆえでしょうか。

さて、ゴールデンウィークが終わり学校も再開。苺がね、旅行先で買ってきたおまんじゅう、皆に小分けにして配っててね、普通こういうのやるの大学とかからだよね? この学校だと普通なのかな、みたいに思ってたら、ああ、やっぱり違ったよ! 職場の気遣い感あるおみやげの配り方。先生も当たり前に受け入れそうになってるじゃん。曰く、社会人感。いやあおかしかったなあ。これ、ばらまき用のおみやげっていうのか。勉強になりました。

そして今回大きな動き。ああ、花ノ子と白百合が姉妹喧嘩! 自分はお姉ちゃんだからって白百合の面倒いろいろ見ようと思ったら、白百合からお姉ちゃんって感じしないっていわれちゃった。

でもこれで喧嘩になっちゃうんですね。公園でギャンギャンやりあってる。それ見てる苺がおかしくって、年長者の余裕なのか? だってでものケンカ、かわいいって、うん確かに可愛い。そういってる苺も可愛い。そして苺、この喧嘩にポジティブな効果期待しているんですよ。

喧嘩を通じて、白百合の本音、出ましたね。これまで、いまいちよくわからなかったこの子だけど、ずっと寂しかったんだ。両親は行方不明の花ノ子のことで手一杯。自分のことかまってくれたのはじいじとつなぐだけだったって、これ聞かされた時の花ノ子の心中やいかに!? 私なんかはもう泣けてしかたなかった。

この漫画は、花ノ子行方不明の重みがしっかり感じられて、ご両親の心中、妹の気持ち、もうどれもが切なくて切なくてたまらない。ほんと、いつだって泣かされる。今回の白百合にもしっかり泣かされましたよ。

苺の思ったように、姉妹喧嘩を通じて、ふたりより以上に近しくなれた感じしますね。花ノ子持ち前のポジティブで、これからお姉ちゃんになるって、これまでのこと埋めあわせられるくらい、いやもっと盛っていくくらいの勢いで姉妹としての関係、思い出、築けていけたらいいですね! そして花ノ子のつなぐへの宣戦布告!? いやあ、かのちゃん、可愛いな。でも、速攻で負けを認めるつなぐ。いや、そこは白百合の姉がわりとしてつちかってきたもの、信じてがんばろうよ! ほんと、つなぐ、変なところに自信たっぷりです。

『星屑テレパス』

まさかの展開、見せてくれました。いえね、瞬に勝って仲間に迎えてって流れがくるものだと思ってたじゃないですか。でも違うんだ。ユウの瞬攻略の秘策、瞬の好きなロボット、ガンバリオンのペイントをしたロケット。これが有効打を与えるのか!? と思うも、これもそうじゃないじゃない? いやほんと、こちらが予想したことをことごとく外して、けれどばっちり爽快な見せ場があって、さらに加えてユウの瞬への働きかけ! ああ、この展開がよかった。予想した展開よりも、描かれたこと、その方がずっとよかった。

真摯にペットボトルロケットを仕上げて、これまで以上の記録を立て続けに更新していったチームユウのひたむきさ。これはひとえに胸を打つものでありましたし、定められたレギュレーションの穴を突いて、圧倒的な飛行高度を見せつけてきた瞬のロケット。あの打ち上げの場面ですよ。瞬の感じているものづくりの楽しさ、結果を出したことへの喜び、確かな技術に、彼女の自信。一度に多くを物語ってくる、雄弁な名シーンだったと思うのですね。ええ、見事だったと思います。

そしてその後の展開がいかしました。ユウの瞬に直接いいたかったこと、それ、ゴーグルかっこいいねだったのか! この意外性。ほんと、瞬にしても虚をつかれましたよね。ずっと思ってたって、伝えたかったけど学校にこなくなっちゃったから伝えようがなくって、また学校であえたら嬉しいって。今日の勝負も楽しかった、またやろうって。ああ、この裏のないユウの気持ちのすがすがしいこと。そしてこれを受けての瞬の選択、それがまたよいと思ったんですね。

勝負に負けたから従うんじゃないんだ。ただただユウの人となりにひかれて、それで一緒にやろうという気持ちになったんだ。その瞬の気持ち、この子の自発性が大切にされていたこと。それがただただ嬉しく思われたのでした。

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