2019年2月20日水曜日

『まんがタイムきららMAX』2019年4月号

『まんがタイムきららMAX』2019年4月号、昨日の続きです。

『旅する海とアトリエ』。エマの案内でアルハンブラ宮殿へ向かうふたり。そこで語られるもろもろ、描かれる色々、それが魅力的で面白かった。この漫画の、ヨーロッパ紀行、旅の案内といった風、その情報が面白くて、そうかあ、スペインで豚を使った料理が盛んになった理由って、レコンキスタが関わってるんだ。こういうの知るのが面白い。でもって、今回終盤にりえの来歴にスポットライト当てられて、おお、話が動きそうですね。ただ観光案内するだけじゃないって、そんな雰囲気出てきましたね。

『タベモノガタリ』。いや、ほんと、おかしい。横ドリル、鞠井が持ち込んだタルトです。とても豪勢、とてもおいしそう。けど入部させないことにはあげませんよって、そんなイジワル鞠井をやっつけるのがまさかのサラっていうのね、もう、ほんと、そんなにショックなの? 極めつけの面白さでしたよ。しかしこの食べ型っていうの、最初のうちはなんじゃそれ! みたいな感情があったのに、今となっては普通に受け入れて、タルトの中身全部抜いてみた! って、それ残念やん! 中身と一緒に食べてこそやないのん!? って、こうやって一言なにかいいたくなるのが、個々人の抱える食べ型の業ってやつなんでしょうね。しかし、倒れるほどではない。今回の鞠井の顛末、これも面白くって、永久機関か……。夢の発明やな。でも、どうせなら、せっかくなら、部に招いてあげたらいいのに。っていうのは、個人的に鞠井が好きだからそういうんですが、ええ、冒頭2コマぶちぬいての登場シーンとか最高だったと思います。4コマ目にまでつま先が届くところなど、ええ、とてもエレガントです。

『魔王城ツアーへようこそ!』。面白いですね。有用な人材が次々集まってきますよ。銀行からの帰りにいきだおれかけていた娘を助けたメロウ。まさかその娘が羽をおくちで! って、その羽に関する感覚、つむぎじゃないけど、わからない。ああ、これがカルチャーギャップっていうやつなんだな。些細なことだけど、価値観、常識の差異が際立つこうしたところ、結構気にいってます。以前から話題になってた、物販したいけど売るものがないって問題。それが決着しましたね。ワーウルフのフルフラールは調理が得意。けれど職が得られなくて困ってるという問題、それが一挙に解決。この問題が解決していくところ、それがなんかいいよねえ。とんとん拍子ではあるんだけど、まずはこうして勢いつけて駆け上がって欲しい。すぱっ、すぱっと当座のプロブレム解決しながら、魔王城観光の成功に向けて疾走する、その気持ちよさにひたっていたいです。

『私を球場に連れてって!』。今日、たまたまなんですが、『フィールド・オブ・ドリームス』見ましてね、ああ、野球ってのはすごいんだなあ、やたらと感動したのですが、それはこの漫画の感想を書く、その地固めであったのではないか。いや、いいかげんなこといっていますね。面白かったですよ。ホワイトキャッツの開幕連勝にわくファンたちですよ。最初はレオナひとりがアホなこといってたのに、猫子が感化され、ついにはタマまでも! っていう、この常軌を逸した感。最高でしたね。あまりに連勝が続くことに夢ではないかと思ったレオナ、ちょっと殴ってくれとファル子にいうところね、ファル子がその気になるのは普通なんだけど、おいおい、タマさん、羽交い締め!? タマもいい性格になりました。なるほど、野球に本気になるってこういうことかい? いや、なんか違うな。連勝もいつかは止まる、冷静に状況見てるように思わせた猫子にレオナだけど、本心は全然そうじゃないっていうの、これ、わかるわー。焦ってもしかたない、イライラしてもしかたない、そういいながらも、ついついナーバスになってしまう、そういう心理に共感得まして、けど、猫子の達観、こいつはすごいな。ほんと、あまりにいきすぎてしまってるその様子に、なんだかおかしみもじわじわきて笑いました。しかし、ほんと面白い。最後のね、タマが野球に本気になってきてるっていうの、いい話で終わるのかな? そう思ったら、なんかそんな雰囲気じゃない。その業に似たなにか、ああ、この漫画の味だなあ。病みつきにさせるものがあります。

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