『まんがタイムオリジナル』2019年4月号、発売されました。表紙は『ラディカル・ホスピタル』のナース、そして榊医師によるチアですよ。凛々しくセンターつとめる山下さん、いいですね。ニコニコしてる桃山さん、やっぱりクールな牧村さん、それぞれ個性出ていていいですね。吉田さんがちょっと見切れてるの、残念! 『らいか・デイズ』らいかと『小森さんは断れない!』しゅりも同じくチアですよ。ぱっと明るい元気な表紙です。
『おしかけツインテール』。成人式にまつわるいろいろ描きましてね、大人組はもうどうしようもない感じではあったんですけど、成人式はいいかなって、着物とかもいらないかなっていう花梨に対して、ふたり団結して説得しはじめるくだりから、色が変わりましたよね。なんか自由で、どこかちゃらんぽらんなふたりなのに、この瞬間に花梨を見守る大人の面を明確にして、そうか、ふたり、ちゃんと花梨のこと見てるんだなって、その成長を見守ってるんだなって、これまでもそうした描写ありましたけど、今回ほどそれを強く意識させられたことはなかったように思います。そして花梨を通じて、親の気持ちに思いを馳せる俊郎。これもまたよかったなって。ええ、俊郎と母の関係、またこれもひとつの見守りだったんだなって思われて、しっとりとした暖かみ。よかったですよ。
『スズちゃんでしょ!』。ああ、スズちゃん、誕生日。それで弟一家が祝ってくれたっていうんですが、パーティでの和気あいあいがあり、そしてその後、ひとり職場からの帰路にて思うこと。ああ、わかる。私は誕生日などもう祝いもしませんが、それでもスズの気持ちに通じるもの、抱えているなあって思う。もうじき新年度でしょう、ああ、ただ足踏みしているうちにまた一年が過ぎてしまった。そう思う。誕生日に、新年が明けるそのたびに、そうしたネガティブを抱える。特にスズは、梨乃ちゃんという、目に見えて成長し、しっかりしていく、そんな子を身近にしているでしょう。いや、それもまた私に同じか。堪えますよね、ってこんなところばかり共感していていいものなのか。わからないけれど、この賑やかなお話と、そこに潜む寂しさ、悲しさ、つらさ、やりきれなさ。どうしても後者に引き寄せられるのは、自分もまたネガティブ側にあるからなんでしょうね。
『となりのフィギュア原型師』。面白いですね。半藤が手伝ったフィギュア、その原型が見事完成にこぎつけて、さあこれでヘルプは終わりかと思ったら、工房のメンバーにさせられるっていうんですか。喫茶店で歓迎会、他のメンバーもくるっていうの、デブと女だっていうんだけど、デブっていうより大男? 恰幅がよくて、むしろこちらの方が代表っぽい風格がある。この原型師集団、喫茶店の常連ではあるんだけど、店長、店員からは謎の集団扱いされてる、その様、面白かったです。ウェイトレスのせつか、興味津々じゃないですか。そのせつかが、半藤の忘れもの、いや忘れてったのはおこめ先生か、エッチな上半身パーツを拾って、でもってお隣さんとわかるくだり。ああ、本格的に仲良くなるっていうのかい? ちょっとこれは面白くなりそうですね。でもって、半藤がおこめ先生に電話かけたところ、おっぱいがない? 怒るぞ? ってやつ、あれ面白かったなあ。なんかテンポがよくて、キャラがよく動いてて、そうしたところも好印象ですよ。
『僕は女心なんて知りたくない』。女性の内心が読めてしまうという話。それで聞こえてくる本音というのが、コンビニ限定スイーツ争奪とか、コンビニコラボグッズ争奪とか、そういうのが面白かったです。コンビニに用があるといっても、狙ってるものは全然違う。でもその目的を相手に話してないから、すわライバルか!? 警戒して火花散らしてって、でもこのボタンのかけちがえ、春喜だけが全部見通してるっていうの、でもわかってるっていえないやきもきまで含めて、面白かったです。コンビニの目的、樹里に望美、ふたりともに果たしはしたのだけど、その戦果、樹里は本音ではがっかりしてたり、望美はなりふり構わず仕事休んでたりと、ほんとだったら隠したりしたいんだろうなあ、でもそれが春喜にはバレてしまう。ちょっと覗き見してるみたいな罪悪感と、思わずつっこんでしまって焦る、そんなやりとり、面白かったです。
- 『まんがタイムオリジナル』第38巻第4号(2019年4月号)
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