2019年2月5日火曜日

『まんがタウン』2019年3月号

 『まんがタウン』2019年3月号、発売されました。表紙は『新婚のいろはさん』。夜にお出かけ? 自販機で暖かい飲み物買って暖をとってるの、雰囲気のある実に素敵なイラストですよ。自販機の光に照らされて浮かびあがる輪郭。表情は影に入って、けれどそれがすごくいい情景になってる。後ろで座り込んでる始。手袋を噛んでくわえて、缶コーヒーにタブにとりかかってるの、あ、これ、うまく開けられなくてイーッてなってる!? ちょっとしたことにも想像の広がる、生きた感触あるイラストです。

『新婚のいろはさん』。この作者は本当にうまいですよ。いつぞや出てきたラーメン店、あざなわにいろはさんがひとりでやってきた。いつにないけわしい表情、店主が声をかけるんですね。ケンカでもされました? いつも一緒のふたりがこうしてバラバラに行動している。それでわかる似てるところ、相手のこと心配しているところ。ああ、ほんとうまいよなあ。相手がいないことで、その相手のことをどう思ってるか、相手のなにを心配しているか、それが浮き彫りになる。かと思ったら、店主がダメージ受けたりいろいろ困ったりする面白さもあって、このいつもと違ったテンポ、視点、展開が新鮮。実によかった。ほんと、見せ方の幅が広い、そんなよさ感じさせましたわ。

『うみゃーがね!名古屋大須のみそのさん』。今回は名古屋のラーメン扱いまして、おお、スガキヤ。知ってる。あの独特のスプーンが有名なチェーン店だ。ちょっと面白いですよね。あのスプーンでスープ飲んで、フォーク部分で麺を食べる、かと思ったら普通に箸を使ってますね。そりゃそうか。台湾ラーメンも有名ですよね。台湾にはない台湾ラーメン。そうか、創業者が台湾出身なんだ。かなり辛いというの、一度食べてみたいなあって思ってたんです。ベトコンラーメンも聞いたことある。名古屋というと味噌という印象が強いけど、ラーメンは味噌ラーメンじゃない。そうした話から、新しい味噌ラーメンを模索するというの。味噌とんちゃんを名古屋以外で入手できるのか? という問題もあるけど、魅力的な提案もあって、ええ、夜読むには向かない漫画ですよ!

『恋するヤンキーガール』。文化祭の出し物、ハロウィンお化け屋敷とかいってるけど、中に入ったらとんでもないじゃないか。叫びながら飛び出してくるアヤメちゃん。これ、自身怖がってるのか。いやもうものすごい。アヤメちゃんのお化け屋敷を怖がる理由、これがナギに伝染するところとか面白かったですよね。それでちょっとふたりの距離縮まっちゃう!? って、そんな感じじゃないなあ。この、そうそう色っぽい展開にならないの、ふたりの美点だな。白装束のアヤメちゃん、その美しさが際立って、ナギくん、すっかり見入っちゃってますね。ほんと、落ち着いたら普通に美人さんだ。そんなアヤメちゃんの、受験勉強の合間のオアシス的な時間。ナギとふたり、いろんな出し物、出展をまわってる、その時の楽しそうな様。そしてふたり語り合う時間。ああ、大変よかった。とてもよかったです。

『小春さん、ずれてない?』。すごいことになってる。小春に女子力? の指導している千晶を見てじんわり感動している冬樹だけど、いやいや、ただ蚊帳の外になってるだけじゃん! さすがに焦りはじめましたね。ふたり一緒に水族館にいくというのに、冬樹、俺も一緒に! って、必死さが見えてきましたね。いやもう、ここからの展開、小春の導き出した結論、千晶とつきあえばいい! さらにいえば、彼氏がいなくってもいいんだって、自分を深く理解してくれる友達がいればそれでよかったんだって、ほんと、前提が音たてて崩れていくよ!? で、この前提が崩れて、じゃあお話は終わっちゃうのかと思ったら、ああ、また違う展開して見せるのか。特訓はいらなくなったけど、そうなると冬樹と絡めなくなっちゃうの? あの疑問のよぎる小春の表情、その微妙なわりきれなさ感じさせるところ、すごくよかったです。ああ、そうそう。サメリュック! こいつを背負った小春、めちゃくちゃ可愛いですよ。

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