『まんがタイムきららフォワード』2019年4月号、一昨日の続きです。
『珠詠』。ほんと、これ、泣かせますね。そして熱い。逆転のチャンス、希の打球が伸びる! ホームラン性の打球、越えるかどうか、逸れてファールになりやしないか、それぞれのチームの願いが交錯する中、じりじり引き伸ばされるあの緊迫感。それだけにボールがスタンドに入ったあの瞬間、やった! その実感と、続く両校の選手が見せる対照的な感情。いろいろがいりまじって、たまらないものがありました。そして、希の芳乃に向けたメッセージ。無言で指をさしてみせた、それだけのことが、あんなにも芳乃に強く訴えて、名場面だったと思いましたよ。しかし試合はまだ終わらない。逆転して5-3の状況で迎える最終回裏。梁幽館の攻撃をしのぎきれれば勝てる。珠姫の言葉に戸惑いを拭い、全力で投球する詠深。はたして、はたして、しのぎきれるのか。もうね、ハラハラさせられっぱなしで、いや、ここで負けはないだろう。そう思いながらもこの緊迫感ですからね。すごい。魅せる力ですよ。
『スローループ』、面白いですよ。小春とひより、ふたりの釣りの情景。ばっちり装備整えてくるひよりと、普段着でカジュアルにマイペースでやってる小春。それぞれに釣りを楽しんでるのだけど、小春に釣ってほしくていろいろ世話焼いてしまうひよりと、ひよりの釣りの時間を奪いたくない小春と、互いに相手のこと思いやっているのにすれ違ってしまうというこの悲劇よ。でも、ふたりともに後悔するのね。ほんと、こうやって少しずつ相手の思いもろもろ考えて受け止めて、より仲を深めていくのでしょうね。で、ふたりの間に立った恋ですよ。店番してる恋の、売る気あるのかないのかわからん接客。けど、あの殺し文句は格別でしたよね。うわあ、この子、やりおる。もっと好きになった。ひよりが買ったというブーツの色違い、高くて買えないと迷う小春の背をどかーんと押す。あれはいかしましたわ。あんなにクールなのにな! これで3人おそろいのブーツを持つにいたったわけですが、黄色、赤、黒、ああこれは是非カラーで見てみたい。そんなこと思ってしまいましたよ。
『ライター×ライター』。面白いですよ。ミステリー小説の実写化とアニメ化、その脚本を母娘で受け持つことになったユキカとその母。もう、これが全面対決で、というか、母は娘を完膚なきまでつぶすつもりでいっぱいやん! これ、もともとユキカはミステリーが苦手というところに、トリックとギミック、それをどう描けばいいのか答えが見えないでいるという、まさに逆境中の逆境。ほんと、どうなるのだろうと思ったところが、不肖の弟子そして作家、児玉サリからアドバイスを得て解決へと踏み出す、その展開、ぐっときましたよ。これ、母の出した答はどんなものなのか。そしてユキカの答、それは母に通用するのか。ただ脚本の優劣というだけでなく、実写とアニメという表現手法の違いが差になったりするのかどうなのか。いろいろと気になる要素いっぱいで、ああこの対決の決するところ、はやく見たいと気が急きます。
『夢喰いメリー』。いよいよ本気を出したヤエ。いや、これ、本気なのか? まだまだ余力残してるんじゃないのか? いずれにしても、その圧倒的な強さ。これ、なんなんだ! 学校を解体し、キノコの森へと変えてしまうそのダイナミックさ。さらに、キノコに同化し神出鬼没、トリッキーな動きで翻弄するのかと思ったら、いやいや、なにそのパワーキャラっぷり! 軽くたたいただけかと思ったのに、背に手がめりこむほどの大打撃。しかもスカートをパージしてさらに魅力、じゃないや、身軽さアップですか!? いや、ほんと、尋常じゃない。メリーにリバース・フランケンシュタイナーをしかけるヤエのあのいたいけな笑顔! たまらんものがあるな! と思ったら、続く技がエグい! 夢路が能力使って足止めするも、それはニセモノ、メリーの打撃も不発に終わって、これ、いつものことながらどう打開するの? あまりのあまりにピンチすぎない!? と思ったら、衣装がヤバい人が参戦だー! まさかのクリオネ、借り物の夢路の夢捜歌とは違う本家本元の力見せつけて、でもこれですんなりいくとは思えないんだよなあ。もう翻弄されっぱなしですよ。
- 『まんがタイムきららフォワード』第13巻第4号(2019年4月号)
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