2018年7月29日日曜日

『まんがタイムオリジナル』2018年9月号

『まんがタイムオリジナル』2018年9月号、一昨日の続きです。

『スズちゃんでしょ!』。納期ギリギリまで丁寧に作った浴衣。精も根も尽き果てたか、すっかりポンコツになってるスズちゃんがすごいですよ。いざ届けにいこうとしたら、服が変。下がジャージ。化粧も日焼止めも忘れててという、ほんと、自宅仕事のスタイルから外出に気持ちを切り替えられないって感じですね。しかも途中で貧血。顔が真っ白といわれて、それ、顔色じゃなくて化粧の失敗なのか。貧血を若旦那が心配してくれたりね、それが嬉しかったのか、結婚を考えた時に思い浮かべるのが若旦那っていうの、やっぱりスズちゃんと若旦那、そういうことになるんでしょうか。どちらかが勝手に思ってる、考えてるだけなのか、双方が思っているのか、そのへん、現状、不明ですよね。

『コスプレ先生の絵画教室』。海の近くで合宿だそうです。いつぞやの別荘かな? 場所は無人島。浜も自由に使えるというの、結構な贅沢ですよね。思い思いに砂でオブジェ作ってみたりね、捕まえた魚をワイルドに調理してみたりね、いろいろ楽しんでる様子がいいんですけど、別に魚捕まえたりしないくてもいいようにちゃんとした料理が用意されてるというのが現代的というのでしょうか。魚捕まえるとか、自然体験のアトラクション扱いみたいですよ。島の小屋にはテレビがないから、夜はデッサンくらいしかすることがないというの、描写こそはその四コマ1本だけでしたけど、実際にはいつも以上に充実したデッサン教室だったのかも知れませんね。基本的には自由に遊んでという、レクリエーション色強かった合宿。皆ののびのびしたところよかったんですが、最後のななみさんの自作コス衣装。これ、ここまでのびのびしたのはあかんのやないでしょうか。衣装というか、上はもう飾りが大きくて多いだけのでかいネックレスですやん。

『ウチが古武道宗家』。一発のインパクトで勝負する、そんな感じの漫画だと思ってたのに、こうして続けばじわじわと面白みが増してきて、もうこの漫画、大好きですよ。おうちが道場やってる子、くるみに家にこないかと誘われる薫。強いというおじいちゃんが、薫のやっている古武道に興味を持ってるっていうんですね。ここに、薫との手合わせしたいと思ってる琴がからんでくるんですけど、くるみも琴も、自分の都合ぐいぐい押し出して、まったく薫の話を聞かないっていうのがすごい。琴なんかは、いかにもそういう感じなんですけど、くるみはもっとおとなしそうというか、普通の子っぽいのになあ。薫から意外に強いといわれて喜ぶ琴とか、生きる伝説らしいくるみの祖父の実力発揮されるあの一瞬のコマとか、見せ場いっぱい、実に面白かったです。そして開き直った薫の技披露。ほんと、なんだかんだで薫は武術やってる時が一番輝いてる、そう思わされるんですよ。薫の強さ発揮されるところ、毎回楽しみにしてますからね。

『大奥より愛をこめて』。やっぱり面白いです。芳文社ではめずらしい、幅広四コマ。この大きなコマを活かして、大奥の雰囲気もゆったりと表現され、また描かれる人物も余裕もって複数人配置されるところなど、表現に寄与しているところ大であると思います。今回は大奥の鈴を軸に話が広がっていくんですが、上様をお迎えするという時に、鈴でもって招集される。そうした、なるほどと知って嬉しい知識、情報の要素あらば、そこからはずれる時にコミカル、時にナンセンスなコメディタッチも気のきいて実に面白い。大奥内での出世の話に、お手付きでもって一発逆転大出世。大奥といったらそういった施設なわけで、性のなんたらかんたらからは逃れられないはずだけど、主人公蒔乃ときたら、そういった方面、苦手にしているんですね。かと思ったら、いろいろ割り切ってそうな菜々緒もそうした面見せてくれたりね、ええ、意外な素顔、意外な本音がチャーミングな人達だと思います。でもって最後に、大崎様がセッティングしてくれたという上様との出会いの場。ええっ!? これ次回はそういう話になるの!? でも、なんかナンセンスな展開に終始しそうな予感がします。

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