『まんがタイムきららキャラット』2018年9月号、発売されています。表紙は『アニマエール!』。こはねと虎徹と花和、三人のショットです。フラッグ手にして、これは練習なのかな? ちょっとリラックスした感じ。ひととおり通して、一息ついたみたいな感じのするイラストであります。下から見上げる構図、飛び散る水しぶきは海辺での練習なのかな? 波打つ水面、そして水の中から見上げるような揺らぎもあって、あ、これしぶきじゃなくてあぶくか! 空には眩しい太陽と、そして青空、白い雲。夏らしい、そんな鮮やかさ感じさせてくれるのですね。
『りとるがーる』、ゲストです。主人公、栗山ちいは小学4年生。この子、背が小さいのかな? と思ったら、逆なのか。この子は標準。ただし周囲の子らが大きいっていう逆パターン。佐々木わかば、宮内あかね、東まお。皆、すらっと背が高くて、ちいよりもずっと大人に見えるんだけど、中身はまったくの子供で、その行動のギャップったら! 大人びた風采でスカート気にせず塀に登ろうとか、いろいろと危なっかしくて、でもって大人パワーでほたえるもんだから、ちいが吹っ飛ばされてしまったり。教室の皆が大きいから黒板見えなくて立たないといけなかったり、体育の時間、ドッジボールでパワー差ある投球に翻弄されたり、そうしたちいの体格差あるある(?)ネタが面白かったです。でもって、他の子らは大人の体で中身は子供、対しちいは、背伸びぎみにいろいろ勉強したために、中身が大人びてるんですね。
『背伸びガールズ』、ゲストです。白須と黒乃は小学5年生。白須が背伸びしたガール、なんですね。高学年だから立派なレディだって。ところが黒乃に、そういうところがまだまだ子供だってつっこみ入れられて、ランドセルのこともそう。でも無理して大人びた持ち方しようとして、教科書バラまいてしまったり、やっぱりまだまだ子供です。黒乃がマセてるんですね。スマホ持ってる。それ見た白須が大騒ぎして、大人だって、うらやましいって、触らせてって。けどしっかりロック画面にして渡す黒乃、立派なリテラシーです。また黒乃、ミントタブレットとかも食べていて、いや、それ、小学生にはキツくない!? 当然白須が大騒ぎして、頑張って食べてみるんだけど、ゴロゴロするぐらいつらい。これね、黒乃、白須のこと好きなんですね。間接キスのくだり。ずっと優位に見えた黒乃がちょっと揺らぐんですね。そして最後、ふたりともにやっぱり子供だってとこ描いて、ええ、黒乃もそれなりに背伸びしているのでしょうね。
『アニマエール!』。体育祭本番ですよ。のっけからめちゃくちゃ面白い。パン食い競争で一番にパンを取った虎徹が、せっかくのレアなパン、ツインクリームデニッシュを崩したくないばっかりにのろのろ走行に移行するとか、ほんと、この子らしい。しかも次のページで早速食べてるその姿が面白いやら可愛いやら。体育祭の各種競技に参加する面々、その頑張り? 活躍? 描かれたところ面白くって、二人三脚でひづめとのペアを勝ち取った子のガッツポーズ! ガッツすぎひんか!? 着ぐるみ競争のはなわ、ひづめの声援でエンジンかかるくだりもめちゃくちゃ面白かったです。そして応援合戦。期待をじわじわと高めて、いよいよ開始というところ、ページめくればワッ! と飛び出すように弾けて、ここからの展開、まさに見せ場ってやつだ。そしてさらにサプライズ用意されて、ああ、チア部! ダイナミックなスタンツ! しかもこれ、こはねの成長も描かれて、ついに胸の高さで立てるまでになったんだ! 溌剌とした笑顔で、体育祭のすべての参加者にエールを送る! 応援したい気持ちを見事に体現しているこの姿、これこそがこはねであるか! そう思わせるものありました。しかし、そんな感動的なシーンなのに、食べすぎがたたってる虎徹とかね、ほんと、隙あらば笑わせないで! でもって最後の呼び出し。ええ、ちょっと無茶しましたね。でも、それあってこそというか、見事なセンセーションでした。
『mono』。びっくりした。それは置いておいて、やまなしまんぷくフォトラリーですよ。競技ルールが紹介されまして、メガ盛り料理を食べながらチェックポイントを制覇していくこのラリー。プロは一人一皿。通常の参加者は、一組で一皿、完食しないといけない。って、待って待って、これ、3人組で食べるにしても相当な量ですよね。きつい、きついわー。そう思ってたら、なんかすらすら食べちゃってて、ああ、あの大人しそうな敷島さん、結構な健啖家なんだ! 山盛りの焼きそばももりもり減らしていく。頼もしいな! というか、だんだんあんこ形になっていってるんだけど……。でもってついに敷島さん、満杯になってしまう。そこからの展開、実によかったですよ。結構な感動的展開。これまで敷島さんに頼りすぎてた……。雨宮さつきが冷し中華の負担を背負うと涙ながらに敷島に告げて、ここから、ああ、ふたりは本当の友達になったというのですか!? さっちゃん、桜子ちゃんと呼びあうふたりの横顔よ。そして役にたたない霧山! これ、3人、相当に頑張って、もしかしたらプロにも勝てるんじゃないか!? ものすごい盛り上がり要素見せておいてですよ、1位はチーム各務原! って、なでしこ、お前かーっ! これ、なでしこ父も、桜さんも健啖なのか、あるいはなでしこひとりで勝ったのか。つうか、あんだけ食べて小腹がすくんだ、なでしこ! もう、この決着には苦笑とまらずでしたよ。しかし、これ、ラリーに勝つのが物語のメインじゃないですよね。この苦境をともに乗り越えるなかで育まれる友情、これですよ。ええ!
- 『まんがタイムきららキャラット』第14巻第9号(2018年9月号)
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