『まんがタイムきららフォワード』2018年9月号、昨日の続きです。
『ちょっといっぱい!』。入院する父のためになにか料理を作りたい。健気ですね、凪。それで、もみじに習うことにしたのはいいのだけれど、すごいなこの人。慣れていないにも程があるといいますか、フライ返しをフライパン、軽量カップも変わったコップというのね、調理実習とかどうしていたのだろう。興味がなかった人っていうのは、こんなもんだったりするのかな? まずはお粥を作ろう。せっかくだからお父さんの好きなものいれよう。いや、いや、まずはストレートになにもはいってないのからいこうよ! みたいにも思うんだけど、このへんはせっかくだからと欲張ってみせたのかな? 試作したものの中では、タコはまだいけそうな気がしますよね。でも職場の専門家のアドバイスを受けてあら汁に決着。ああ、最初から職場に相談すべきだった! でも、こうして試行錯誤してみたりして、そして最後には自分ひとりで料理も作れるようになったこと見せたいと主張して、ああ、こうした紆余曲折にこそ、このチャレンジの意味があったのだろうと思わされます。
『球詠』。ああ、ああ、これは意外といっていいのでしょうか。強豪校を相手にして、さあ、どう崩していくか。どこに勝ち目を見出していくか。詠深の好投でもって相手打線を見事に打ち取って、さあ攻撃、どう攻めるのか。どう点を取っていくのか。期待しながら読み進めていたのだけれど、ああ、ここからがもう違ったんですね。バントを指示したもののそれが裏目に出た。慣れないバントを見事に処理され、走者を進めることに失敗。さらに次の打席では、ダブルプレーをとられてしまい、ああ、芳乃がくよくよしている。これまでもピンチはあったけれど、ここまで落ち込むことはなかったように思います。ということは、この采配のミス、よほど失敗できない、あるいは絶対落としたくない局面での失敗だったのかも知れませんね。ぐらぐらと揺れる芳乃の気持ち、それを見透かす相手方マネージャー。ほんと、これ、このまま負けに直結しかねない、そんな流れになっています。この逆境をいかに脱し、自分達の野球を取り戻せるか。そのきっかけ、はやく訪れてくれないと、取り返せないくらい引き離されてしまいそうで怖い展開です。
『なでしこドレミソラ』。いいですね。学校周辺の住民に、文化祭の行なわれること案内し、また放送等の大音量に対するご理解いただくために挨拶まわりする役目。病欠者のピンチヒッターとして美弥が助力求められたのだけど、その一緒にまわる相手というのが例の佐々木さん。あくまで事務的にしか対応してくれないつれない彼女と一緒にご近所回って、そしてそんなふたりの出会ってしまった小学生の告白の現場。思いの届かず、また男の子からの心ない言葉に傷ついてしまった女の子を美弥がはげますこととなったのですが、その言葉が佐々木にも響いたというのですね。これがきっかけとなった、そう思っていいのでしょうか。佐々木の態度軟化して、ああ、美弥たちのステージ、実行委員の仕事でその場にいるからと、そうなればあとは美弥たちの演奏がどう働きかけるかってことになりますね。そんな美弥たちの結束、交換した絃を指輪にして、と思ったら、香乃と恵真も同じこと考えていてっていうのがね面白くて、そうしたら陽夜がスネちゃって! ずるいですか! 弦楽器! そうですか、管楽器仲間外れですか! いや、でも、その陽夜の気持ちをね、ちゃんと受けて、皆をまとめる一息お願いしてって、これ、美弥、陽夜の扱い方よくわかってるよね! でも、この結束の様子、とてもよかった。いよいよステージを明日にひかえて、この子たちの気持ち、しっかりと上向いて、そのしなやかに強く、そしてしっとりと落ち着いている様に心強くひかれるものありました。
- 『まんがタイムきららフォワード』第12巻第9号(2018年9月号)
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