2017年12月7日木曜日

『まんがタイム』2018年1月号

『まんがタイム』2018年1月号、発売されました。表紙は『おとぼけ部長代理』。部長代理がたすきがけ、これは駅伝でありますね。駅伝に参加しているのは『瀬戸際女優!白石さん』白石と『まりあ17』まりあなのですが、まりあ、その走り方はなんだい! バテちまうよ! そうした中、着物にたすきがけ、ドリンクをふるまう『ボンジュール!仲居さん』、サラが輝いて見えますよ!

『大家さんは思春期』。チエちゃんは林間学校で不在なので、めずらしい、大家さん抜きの思春期だ! チエちゃん不在の空虚さを埋めようとでもいうのか、あるいはなかばやけくそなのか、麗子さん発案で飲み会をすることになりました。場所は前田の部屋、というんですが、これがあれよあれよと大きな話になっていくっていうから面白い。いつぞや熊川が集会場に預けっぱなしにしてたテント、そいつを試しに組み立てるっていうのに乗っかって、ここを飲み会の会場にしてしまおう。ご近所さんも続々やってきて、町内のレクリエーションになってしまうというのが痛快で、ほんと、こういう大人サイドの話もいいなって思わされましたよ。

『見上げればいつも妹が。』。遥、もうすぐ受験なんですね。そうか、17歳か、ということは大学受験。ご飯もそっちのけでノートやら単語帳やらにかじりついて、いやいや、不安なんだっていうのはわかるけど、そうやって余裕なくすのもよくないよ! ツブテが遥のためになにかしてやりたい。そう思うのはよいけれど、ちょっといろいろ過剰になってるのが、むしろ遥の重荷になってる、プレッシャーかけちゃってるっていうのがね、気持ちわかるだけにね、ええ、お兄ちゃん、妹のために頑張りたかったんだよね。職場では大杉、面白すぎ。困ってるツブテを見てきゅんとくる。さらに困らせてさらにきゅんとくる。そんな大杉のアドバイス、もうてきめんで、まさか、遥お姉ちゃんっていって頼りなさいっていうのね、ツブテのまわり、変わった女の子ばっかりだなあ。けどほんと、これでうまくいったようで、よかったのかわるかったのか。いや、遥のためにはよかったですよね。いいサポートできましたね。

『ウレ漫とガケ漫』。さらに女子高生、増えました。茜の友達、春日ちづる。ボーイッシュ? 明るくほがらか、ノリのいい女の子で、白井のこと、初対面で白井っちなんて呼んじゃって、でもこの距離の近さ、気を使わない感じ? いいんじゃないでしょうか! 女子高生ふたりとおじさん。おじさんの居心地の悪さ、ちょっとわかる。で、白井のこと、ちゃんと漫画家と認識してくれて、気を使わせちゃったらどうしよう、そう思いきや、全然そんなことなかったっていうのね、ああ、茜には、自分の漫画にどういう絵が必要か、きっちり自分の中に基準があるんですなあ。白井っち、茜からの指示受けて、ポーズモデルでちづると近づいちゃってドギマギしたりして、こういうドタバタな感じはただただ面白く、写真の流出を怖れるところたかね、もう最高でしたよね。そしてこういう面白い話のすえに、茜の漫画に対するひたむきな態度や、茜に感化されて気持ちあげていく白井とかね、ぴしっと気持ちのひきしまるような展開もありましてね、これ、いいなあって思ったのですね。

『瀬戸際女優!白石さん』。映画、完成ですよ。撮影期間中は恋人だって沢谷にいわれて、ドキドキしてた白石だけど、沢谷、メディアの前ではそうしたこと、おくびにも出さない。俳優コワイ、平然とウソを! とかいってる白石、あんたも俳優じゃないですか! いや、この人はほんと純情というか、素直で嘘がつけなくて、それが魅力だよなあ。沢谷、本当に白石に惚れ込んでるんですね。お姉さんに甘えちゃってるのかと思ったら、本当につきあおうとか、どこまで本気なの!? そう思いながらも、どんどん魅かれていく白石の様子、面白かったです。で、鬼瓦に相談して、いよいよ気持ちを決めたかと思ったら、それが災いして誤解されて、あー、本当に沢谷、白石のこと好きだったんだなあ! あっさり恋が決着しちゃって、いやもうこれでこそ白石さん! って感じなのでしょうか。思うようにいかない感じ、わずかの悲哀とおかしみがまじりあって、大変に面白かったです。

  • 『まんがタイム』第38巻第1号(2018年1月号)

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