2017年12月25日月曜日

『まんがタイムきららフォワード』2018年2月号

『まんがタイムきららフォワード』2018年2月号、一昨日の続きです。

『なでしこドレミソラ』。里歩の存在が気になっている美弥。その焦りが演奏にも出てきているというのですね。演奏を見てもらってる時に、焦ってる? と指摘を受けて、音が雑、テンポが速い。手っ取り早くカッコよさを追求しているように聞こえる。その際にですね、美弥には一音一音を慈しむような感覚があったから、その違いがより感じとれたようなこといわれてるんです。ええ、この音を慈しむ、大切に大切にひとつひとつの音を掬う。そうした描写は本当にこの漫画の、美弥という人の個性をよくよく表していて、とても美しいと思ってました。これね、なかなか難しいんですよね。ついつい粗雑に、あるいはないがしろにしてしまいがちなところを、根本、大本に立ち返らせてくれる、そんな指摘だったと思わされました。後半のAWAYUKIのライブ、これもまた印象的で、お座敷、少人数相手に披露する、そんな会。そこでの演奏で、音の違いに気がついて、そして音楽に、響きに引き込まれていく、そうした描写に無音というものをどう考えるか。この、実際には音で表現することのできない漫画という媒体で、音楽の、音の印象、感触を、こうもうまく手触りさえもともなうかのように伝える、この表現力、今回も見事に発揮されて、ああ、音楽は素晴しいね。合奏は楽しそうだって、なんかそういう気持ちにさせられて、三味線、習いにいこうかな。なんて思ったりしちゃうんですね。

『江波くんは生きるのがつらい』。江波くん、ピンチを乗り越えちゃったよ! バンドやってる、歌詞を書いてる。苦しまぎれについた嘘、その落とし前は自分でつけないといけない……。歌いました、歌いましたよ。というか、結構ノリがいいよね、この人。感情、没入させるようにして歌って、しかしなんだろう、このネガティブな歌詞。でも、そういうのもいいと思う、とか思ってたら、部の皆にも結構好評で、って、待って、感動して泣きそうになってる人がいるよ! でも、この経験が江波にひとつステップを超えさせた。ここが僕のスタートライン。ああ、これ、江波にとっては大きな転換点ですよ。ほんと、よかったなあ、江波くん。で、清澄さん。あのさ、ちょっと…歩かない? 公園にて、すごく楽しかったと告げられて、ああ、これ、なにが起こるのだろう。ちょっと予測のつかない展開。なんか、清澄さんのことだから、思わぬところを突いてきそうに思うんですよね。

『にじいろフォトグラフ』。葵、カメラ買おうと思ってるのですか。アルバムを作ろうと思う。写真が嫌いだったこの子が、突然そういいだして、それ、サラとの生活に感じる楽しさ、思い出を残したいという気持ちからなんだ。この素朴なモチベーション、とてもいいと思いましたよ。今のこの楽しい気持ち、なにものかを大切に思う、そうした気持ちが、いつかあの時の思い出として振り返られる日がくる。そのよすがとなるもののひとつ、それが写真であるってわけでありますね。しかし、中古でも一眼レフからとか、結構気合い入ってますね。あずきに相談しようというんでしょうか、探していたら、金髪の見た目ヤンキー女子があずきの頬を叩いた! って、ここに割って入る葵、たいした度胸だ。すごいよ。でも、これが誤解とかね、ああ、大きな問題がなくってよかった。写真部の顧問なのかな、美術の先生にアドバイスもらいにいったら、いろいろあるカメラのうちから、トイカメラを紹介してくれた。安いし、それっぽく映るしって、まずは入門にいいんじゃないかっていうんですが、はたしてこれがどういう結果に繋がるのかな? 葵、皐とサラと一緒にカメラを買いにいきます。そこでどういうものを手にとるのか。その選択が楽しみですね。

『こじらせ BOY meets GIRL! 』。報告、連絡、相談、これ大事! ほんと、いつも思ってたんですよ。恋愛ものの漫画でもドラマでもなんでもですけど、とりあえずお前ら、まずは話し合え。今、自分がどう思ってるか、ちゃんと話して、ちゃんと聞くがいいよって、ずっとずっと思ってきて、最近も、ちゃんと一言断わっとこうよ! って、やきもきやきもきさせられることあったものですから、亨ちゃん、あなたは偉いわ。聞いたよ。真っ向から聞いたよ。先日耳にした、告白された柚貴が断わる際にいったこと。結婚の約束してる奴がいるからっていう話ね。ずっとずっと気になって、もやもや悶々としていた亨が、花火大会のその夜に、気安く接してくる柚貴の態度に戸惑って、お前はこれでいいのか、自分は意識する対象でさえないのかって、思いあまって聞いちゃった! やったー! 亨ちゃん、素晴しいよ。でもって柚貴もすごくいい。全然ぼやかさない。真っ直ぐな目で亨見据えて、お前じゃん。素晴しいわ、このふたり。この小さなもやもやで、亨は柚貴に向けた自分の気持ちに気づきはじめるし、そして柚貴はもう亨のこと好きなんだって明示しちゃうしで、なんてすっきりきっぱり、気持ちのいいふたりなんだろう! 感動しました。誤解とかすれ違いとか、全然引っぱらない。今私は、すごく晴れやかな気分です!

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