2017年5月13日土曜日

『まんがタイムジャンボ』2017年6月号

『まんがタイムジャンボ』2017年6月号、昨日の続きです。

『中の人に恋をしました。』、紬の恋、なんと、お隣さんにばっちり伝わっちゃうのか。これはまったくの予想外。ふらふら歩いててお隣さんとぶつかってしまった紬。その流れでふたり公園で話をすることになったというんですが、このところおかしい、ヒーローショーでレッドさんにお礼を渡して以来、なんかおかしい。ともあれこの会話でもって、こないだのレッド宛のプレゼントが変身前の彼ではなく変身後の中身である自分宛と理解してしまった。そして紬の気持ちが恋であるらしいこと、しかもそれが初恋であるということ、ばっちり意識させられて、いやけどお隣さん、それでウハウハになっちまうとかじゃなく、むしろ戸惑うんですね。さて、最後にちょっと気になる流れ。レッドの変身前の役者、黒崎に届いてしまった紬からのプレゼント。でもって、これ、自分宛と思ってそれでその気になってしまうとか!? ああ、なんかややこしいことになりそうな予感がしますね。でもこの反応で、お隣さんとは決定的に違うってこと、はっきり示されてしまいましたね。

『ペンタブと戦車』、おお、最高ですよ。ちょっとした行き違いでスミが勘違いしてしまった。武田大尉と里見曾祖父。俺たちは夫婦だからな! という武田の言葉を里見相手と思ってしまって、さあ大変。恋敵が男になってしまいましたわ! そのたんびたんびに差し挟まれる美しい武田、里見のカップリング、これが見事に最高で、しかも動揺するスミを面白がって後ろから武田に抱き付く里見ですよ。うおお、頬擦りまでするか! うおお、素晴しいな。けど、今回のエピソードでもって、いろいろ困りもののスミが、情熱的で夢想家で理想主義者で自由な気持ちを持った強い女性とはっきり知らされて、おお、それを知った武田大尉、まさかスミのことちょっと好きになってしまってる! 89式はどうしますの! 心に誓った相手は89式だけなんじゃありませんの!? しかしスミさんすごいですよね。武田と89式の夫婦、結納って話を聞いて、理解はしがたいけど安心しました! なんと、さらっと受け止めて、これ、つまるところ今は里見曾祖父にしか興味がないってことだよね! ほんと面白い。しかし武田大尉、どうするのだろう。もしこれでスミに気持ちを移さば、さらにはスミが武田に応えるようなことがあれば、里見青年の存在が危うい! ああ、危険な領域に踏み込んでまいりましたね。

『シコふんじゃえば?』、最終回ですよ。相撲部屋を隠し撮りする怪しい女子が警察につかまりそう。まあ舞なんですが、友人の危機を救うべく飛び出した杏子。ここは自分の家で、友人に頼んで写真を撮ってもらってたと。しかもなりゆきで力士の尻が好きだなんていわされちゃって、おおう、後ろで舞が仲間発見とばかりに喜んでもうてますよ! さて、かくしてかなったカムアウト。驚きこそはしたけれど友人たちもだからなんだということもなく、ただ舞だけは興奮しまくってるわけですが、これでちょっと嬉しいのは、父ですよね。ああ、娘が自分の仕事に興味を持ってくれたと喜んで、頼まれていたチケットもまさかのマス席! 友人とのわだかまりもなくなって、また父もこんなに喜んで、杏子もまたよかったなあ。親孝行ですよ。相撲観戦が終わって、友人たちとの帰り道。杏子が見せたあの笑顔もまた素敵でした。ええ、相撲をきずなに友情も親子の情も深める、そうした漫画でありました。

『あの日の海と16歳の夏休み』、これとてもいいですね。商工会の会長やってる祖父の手伝いで美容室訪れた菜乃。すごく素朴な女の子。この子、さきの髪形が違ってること気づいてね、可愛いねって、そして店長に切ってもらったと聞いて自分もやってもらいたい。そうか、いろいろおしゃれに興味がある。でもちょっといつもと髪形変えると、いじわるなこといわれちゃう。ああ、かわいそう。そう思ったら、自分が思った以上にさきが怒ってくれていて、ああ、いいお友達だ。しかし、さきちゃん、怒ると怖いのね。ぽろりと菜乃の口からこぼれた美々という名前を頼りに探し出そうとしてる! この町だときっとすぐ見つかっちゃうよ! さて、その話を聞いた店長さんの言葉、その美々って子のことをもったいないねって、嫌なこというんじゃなくて、アドバイスするようにすればいいのに。おしゃれという素敵なことは素敵なことに使うべきなんだって、ああ、ほんと、感じいるものありますね。そして菜乃、ちょっとのアレンジでがらっと雰囲気が変わった! これ、凄いな。髪形、ちょっとアレンジが加わった程度なのに、ほんとに全然違うの。そしてこの変化が菜乃の気持ちに影響与えたんだなあ。強くなった、気丈になった、自信ができたんだ。本当、感動的でしたよ。絵の説得力が、続く言葉も支えて、メッセージをひしひしと伝える支えになってるんだって感じさせられて、素晴しかったです。

  • 『まんがタイムジャンボ』第23巻第6号(2017年6月号)

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