『まんがホーム』2017年6月号、一昨日の続きです。
『マツ係長は女ヲタ』、とてもいいですね。ウメ君、カラワンライブデビュー! 集まる人たちはまさしくフル装備といった出で立ちで、ひとり普通の格好のウメ君が浮いている。でも安心ですよね。マツ係長が必要装備をばっちり用意してきてくれた! おお、職場でもライブでもいい先輩です。しかし今回は、予想通りではあるんですけど、マツ係長の高揚っぷりがすごいですね。注意事項のアナウンスの時点で振り切れてる。ライブ開始、登場からメンバー紹介に入るまでに感極まりすぎている。テンションの高い周囲とマツ係長に囲まれて、ひとり冷静にステージを観察しているウメ君だけど、おおすごい、だいちゃん魅惑のアイコンタクトに揺らいだぞ。マツ係長の解説つきの鑑賞。生き生きとしたマツ係長に魅了されて、ああ、なんてこった、マツ係長は渡さねえぞ。ともあれ、ウメ君、ちょっと感化されてしまってますよね。これ、ライブの魔力ですね。
『マチ姉さんの妄想アワー』。おお、姉さんというモンスターを作ったのは教育現場だったんじゃないか……。トシが教育の暗部に踏み込みかけていますね。さて本編。赤ずきんのお婆さん、これめちゃくちゃ面白い。狼、気圧されとるやんか。王子に冷めるシンデレラもいかします。反面、クレバーで節度ある王子に惚れ直してる人魚姫の悲しさよ! おお、ほんといかしました。泉の女神も絶好調で、うん、パパ、ひとつくらい息子にくれてやろうよ。そしてライフワークバランスほどほどのてんとう虫の出現! おかしい。もう最高です。「ヒストリエ」もいかしました。「逆パターン」も本来の構図を逆転させて面白みを引き出して、素晴しい。どのネタもよくよく磨かれたよさがあって、発想のよさに見せる工夫が乗ってくる。面白み、光ってますよ。
『座敷童子あんこ』、面白いです。童っぽくないあんこですけど、だっていきたいところがホストクラブに執事喫茶。たい焼きのくだりも実によくて、あんこはあんこ一択、他のは邪道と認めない、そういいながら食べるだけは食べる。この現金さ、さすがのあんこさんです。イケメン妖怪の話もおかしかったですよ。月に住む桂男なるイケメン妖怪。月を見ていれば会える、そう聞いてカーテンを開けたお母さんが、見てしまうと寿命が縮む、その情報得てすぐさまカーテンを閉める。まあ、そらそうよね。今回はあんこが見事に振り込め詐欺を撃退して、おお、さすがの座敷童子と感心させられました。不幸を寄せ付けませんよ。
『うちの秘書さま』。はじめ様、七瀬とふたりで遊園地にいくんですよ。しかも手なんてつないじゃって、といいたいけれど、坊ちゃんはその気でも七瀬ははじめを子供扱い。ええ、定番の展開。はじめの恋が実るとか、こいつぁ一生ないな。安心感がありますね。今回はメイド連はお休みかと思ってました。そうしたらちゃんとこっそりついてきていて、さりげなくサポート。急遽着ぐるみに入ったメイドさん、そこからラストまで出てこないんですよね。そうか、しばらく着ぐるみにしばられてしまってたのか……。ジェットコースターにはじめが乗ったら、受けとめるべくスタンバイする。これメイドの行動より、周囲の心の声が面白かったですよ。しかしメイドさんたち、身を削ってますね。おばけ屋敷で見守ってたメイドさん、はじめの言葉に傷ついて涙目。そして最後に七瀬ごはんをふるまわれるというね。今回はメイドさん受難の回でした。いや、ふたりのこと放っておけばいいんだから、半分、自業自得みたいな話なんですけどね。
- 『まんがホーム』第31巻第6号(2017年6月号)
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