『まんがタイムきららフォワード』2017年1月号、昨日の続きです。
『はるかなレシーブ』、はるかな強化メニュー発動ですよ。エミリ、クレアの母、マリッサがやってきて、はるか、かなたに稽古をつけてくれます。かなたのこと、いったんビーチバレーから離れたかなたのこと、きっと心配していたんでしょうね。抱き締めて、戻ってきてくれて嬉しい。そして、はるかのことも抱き締めて、ああ、長身のはるかよりもさらに背が高いんだ。あのはるかの、嬉しいんだか悔しんだかみたいなこといってるの、なんかわかる感じでおかしかった。コンプレックスでありながら同時にアイデンティティであるのだな。マリッサはプロのコーチ。シーズン中はアメリカ西海岸に、そしてシーズンオフには日本に帰ってきてコーチしてくれる。今回はクレアの頼みですね。はるか、かなたペアに課されたのは、メリッサのスパイクを取る。それだけ。けど、それが極めて困難ということを、あの大ゴマ一発で読者に理解させる。おお、これ、素晴しいわ。次々と打ち込まれるスパイクに、メリッサはできないことは言わないと思うとのかなたの言葉。かなたはメリッサに信頼を置いている。そうしたことをちゃんとわからせるのも流石でした。しかし今回は、いや今回もというべきでしょうか、目の前の壁に対し、はるか、かなた、ふたりで考え、試し、乗り越える、そうした様、しっかり提示されて、いやもう、とてもいいスポーツ漫画です。
『ちょっといっぱい!』、とてもいいですよ。真澄のおみやげで大変です。市場でもらってきたおまけ。箱の中、ガタガタ音をたてているそいつはなにかといいますと、タコ、立派なタコ。いや、これ、安くないよ。さて、タコを料理します。シメて、塩で揉んで、茹でて、というプロセスたどるんですが、真澄はタコが苦手という。というか、もみじ以外すごい逃げ腰ですよ! タコがですね、結構ユーモラスに描かれていまして、ええ、あんまりリアル志向じゃない。だからでしょうか、もみじとタコの対決もなんだか面白くって、タコも食べられちゃあかなわんでしょうからね、必死で抵抗してるその表情がなんだか可愛い、と思ったやさきに目と目の間を突かれてしまうのでありましたー! あー、目がバッテンに! 塩で揉むのはちゆりんの仕事。ぬめりを取るわけですが、これもまた大騒ぎ。でも、それが楽しそうだったんですね。と、その時、店の前にひとりたたずむ影ひとつ。ああー、開店待ってるんだ! はやく、はやく気づいてあげて!
『夢喰いメリー』は、メリーと夢路の出会いの頃でありますよ。なぜかわからんけれど、メリーのいる夢魔の世界、それも界境の門にまぎれこんできた夢路とメリーの対話からはじまるんですが、あれ、なんか、メリーの印象が違うな。あ、前髪か! 前髪左右にふたつにわけて、帽子から前髪が出ない、おでこがどーんと見えてる、それだけで随分雰囲気が変わるなあ。なんかこういうメリーも可愛いですね。さて、メリー、彼女がはじめて出会った人間、それが夢路だったという話。最初は帰れと、そればかりだったメリーが、夢路に現界の話を聞くうちに、いろいろ知り、興味を持って、その興味は夢路にも向けられてるみたいですね、表情もずっと豊かになって、夢路のやってくること心待ちするようにもなって、そして髪形! なんと、そういう由来! しかし、こうしている間にいろいろと状況は動いていたというんですよ。空に見える扉、位置を違えているものがある。最初は小さな異変、けれどついには鍵がひとつなくなって……。メリーはもともとは夢路のことを知っていた。それが現界にきたときには忘れてしまっていて、ということはこれからその異変の瞬間が語られることになるのでしょうか。失われた鍵。現れた夢魔。メリーのあずかり知らぬできごと、ひとつひとつが後の現在に関わってくるのでしょうか。
『45分間の魔法使い』、よいですね。林間学校です。魔法を使って生活しますよ。そういうんですが、具体的になにをどうするんだろう? と思っていたら、この魚のとりかた、すごいな! 海、切り出しちゃったよ! 火をおこすのも魔法、風よけの壁を作るのも魔法。切り出した海から魚を取り出すのも魔法。魔法の有用性、ばっちり見せてくれました。以上料理班のエピソード。対し掃除班はというと、うおお、突然の来訪者。繊月理を訊ねてきたという。この人、自称悪い魔法使い。土の檻でひかりのこと閉じ込めて、人質だという。理に対する復讐だという。いや、その恨み、なんだかすごく小粒なんだけど……。というか、ふたり、普通に友達だよね? 物騒なこといってますけど、出会ったふたり、なんだかノリノリで、むしろ楽しそうですよね?
- 『まんがタイムきららフォワード』第11巻第1号(2017年1月号)
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