『まんがタイムきららフォワード』2017年1月号、発売されました。表紙は『がっこうぐらし!』。これまでは、本編がどれだけ過酷で痛ましい状況にあっても、表紙だけは楽しげな情景描かれてきたものでしたが、ああ、もうついにここまできたとでもいえばいいでしょうか、こんなにも切実さたたえたくるみが描かれまして、ああ、この子に、この子らにしあわせな未来よきておくれ、そう願わないではおられないような気持ちにさせられるんですね。ええ、『がっこうぐらし!』、佳境であります。
『こじらせ BOY meets GIRL!』、新連載です。付き合ってほしい、告白されても心に決めた人がいるからと断ってしまう大月亨。海外にいってしまった幼なじみの双子の兄妹、男らしい柚貴と優しい柚宇。柚宇が好きだというんですね。子供の頃の思いを今も大切にしている、そんな彼のもとに柚貴、柚宇の兄妹が戻ってきたというのですから穏かではありません。ああ、久しぶりに再会した柚貴と柚宇は、ちょっと想像とは違ったけれど、とても素敵な女の子、そして美少年! これは、これは、大変なことになりましたよ。でも、きっと、ここにギミックがあるんだろうな。なにか彼の思い違いであるとか、そうしたものがあるのだろうな。ええ、ありました! 亨が兄だと思っていた柚貴、こちらが女の子! そして優しくおっとりとした柚宇、こちらが男の子だったというんですね。おお、これはなんらかの選択が迫られる!? 見事に期待をすくいあげてきたってわけですよ。さて、亨の選択です。初恋を貫いて柚宇くんに気持ちを向かわせるか、あるいは柚宇ちゃんに心変わりするか。どちらを選ぶかは決まったようなものだと思いはしますが、とりあえず一悶着ありそうですよね。
『むすびめ』、ゲストです。霊が見える。しかし、このことを知られれば、きっと気味悪がられてしまう。子供時分のつらい思い出にとらわれている女の子、結。高校は、地元から離れた学校を選択。心機一転、高校デビューをはかるつもりでいるんですが、なのに通学の途中、目があってしまったのは、まさかの幽霊。頼みがあると呼び掛けられて、聞けば、結と同じ学校に通うことになった友達、その子と友達になってほしい。心希ちゃん。私と一緒に進学するはずだったのに、ひとり自分だけが事故で死んでしまって、その望みをはたせなかったどころか、心希が心を閉ざしてしまって……。友達をなんとか助けたい。その心残りで、こうして今も現世にとどまっているのだというんですね。小さな物語です。自分の生活の平穏のためには、霊などにはかかわらない方がいい、そう思っていた結が、切々と身の上を話す幽霊、羽奈にほだされて、その頼みをきく。羽奈の頼みを聞くんじゃなくて、友達がほしいと思ってたから丁度いい、そういって、協力してっていってね、ええ、結、優しい子です。それからの展開も、ストレートに声をかけて、そして、幽霊が見える、自分の秘密を告白して、と、その突飛な告白が心希にちゃんと伝わる、受け止められる、それだけの下地が丁寧に語られていたところ、大変好感を持って読みました。しかし、これ、羽奈、成仏したのでしょうけれど、魅力的な女の子でした。なんだか別れるのは残念、そう思わせるチャーミングさ、よくよく表されていたと思います。
『ゆるキャン△』、いろいろ並行して動いていってますよ。まずは肉。あおいが懸賞で当てました。クリスマス頃には届きます。ということで、予定されていたクリスマスのキャンプ。それで使いましょう! ああ、夢が広がります。他にも、軽くて比較的廉価な焚き火台の導入とかね、キャンプの道具、その情報なども紹介しつつ、話は別の方面に転がっていって、というのは、顧問のこと。別に野外活動サークルは顧問を捜してたりしてたわけじゃないんですけどね、でも縁があったのでしょう。焚き火台を試してるところにやってきた、注意しにきたんですけどね、鳥羽先生、この人が顧問になるんです。というか、押し付けられてたよね。自分の時間を大切にしたい、そう思ってる鳥羽先生には野クルのゆるい活動はいいんじゃない? と、それに、鳥羽先生、なにか見覚えがあるってリンがいってた。いや、まあ、あの人よね? と、そのことになでしこが気づくプロセスおかしくって、ああ、これ、ほんとおかしいわ。いずれ合流するのだろう、出会った時のもろもろ、妹さんとの会話とかからね、そんな予感させてましたけど、いやはや、結構な時間がかかりました。でも、こうして出会えて、仲間になった!? ほんと、こいつはなおさら面白くなりそうですよ。
『なでしこドレミソラ』。美弥、稽古に精が出ますね。あんまり音の出ない駒、忍び駒を使ってるっていうんだけど、弟からはうるさいって不評で、ピアノの時よりもずっと長く弾いてる、そういってね、苦情が出とるわけです。でも、美弥、お母さんといい関係築いでますね。ピアノを習わせてくれてたことが、三味線の上達にも繋がってる。それに演奏を聞きにきてくれるっていってくれて、13日にみんなで合奏をする、それをさっそくカレンダーに書き込んでくれているところとか、本当、しみじみいい親子だと思わせてくれました。そして部室で練習。そうすると陽夜がきて、恵真がきて、そして香乃もきて。ええ、和楽器同好会の皆、いいチームになってきてますよね。それを実感させてくれて、そして話題は合宿へ。香乃のお母さんのお弟子さん、お寺の娘さんのはからいで、合宿にお寺を使わせてくれるっていうんです。ああ、活動が広がっていきますね。それと一緒に、人の輪も広がっていきますね。
- 『まんがタイムきららフォワード』第11巻第1号(2017年1月号)
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