2016年7月3日日曜日

『まんがホーム』2016年8月号

『まんがホーム』2016年8月号、昨日の続きです。

敗者復活戦!』は、月穂サマのお家の話とかからちょっと離れまして、ええと、なんていったらいいのだろう、古書好きの業といったお話。ニーナが直面するんですね。古書好きたちの奇行を見ましてね、本の購入は毎月15センチまでの制限課されてる人とか、また持ってる本でもぼんぼん買っちゃうお客さんとかね。いやあ、ちょっと他人事じゃないですよ。今は電子をメインにしたから自分は量の問題からは開放され、され……、されてないわ。雑誌がえらいことに……。でもって絶版だから同じ本を2冊買ったとか、復刻が出たからってまた買ったとかもざらにある。あ、そういえば初版と2刷以降で収録されてる内容がわずかに違うからといって重ねて買ったのもあったな……。そうだよ、『ただいま勤務中』だよ! この3巻がですね、初版初刷と2刷以降で内容がちょっと違うの! なんで!? と思ったけど、結果的にたくさん収録されるのはありがたい話で、かくしてちょっとの違いから同じ本を2冊買うことに。いや、勘定としては違う本なんですよ。うん、これは業なんです。家の本の中から探すのが大変だから電子で買ったりもしてるよ。もうほんと、あかんと思う。ほんと、今回の月穂サマのわけわからん理屈、わかってしまうんだものなあ。業です。今回の話、本の病にかかってない人からは、わけのわからん人っているんだ! そういう珍しいもの見るような気持ちで、そして同病のものからは、あい哀れむように読めるのではないかと思います。ええ、広い間口。素晴しいですね。

『マツ係長は女ヲタ』、これも同病相哀れむ類の漫画でしょうか。アイドルオタクのマツ係長。仕事はできる。気遣いもできる。けれどその情熱はアイドルグループ、カラフル☆ワンダーに注がれていて、なかでもしろたんにぞっこん。そんな彼女のアイドルしろたんに向ける愛が語られる漫画。いやね、ウメ君が聞き役なんですけど、この彼の一言一言に温厚な係長が普段見せない表情見せたりね、ええ、素晴しい。こういうお嬢さん大好きです。さて、おかしかったの、DVDのくだりですよ。お父さんがね、すっかりしろたんの理解者、あるいは娘の理解者か、になってしまってまして、おかしいおかしい。で、おかしなマツ係長だけど、最後の投入金額の話題に口を閉ざすシリアス。ああー! うん、同病相哀れむ系漫画でありますね。うん、つらい……。

『うちの秘書さま』は、山に避暑ですよ。秘書だけに! HAHAHAHA! ……。失礼しました。はじめのいいかげんな一言に、七瀬が本気出すんですね。避暑地なら普段の倍勉強できるのに。って、この坊ちゃんがやるわけないじゃん! と思うのだけど、言質はとったとばかりに避暑地に向かって、というか、君ん家、別荘くらい持ってそうなものなのに、なんでそんな物件……。クモの出現に動揺しつつもそれを隠すメイド長に感激しました。そして深夜の女子会に参加するはじめ。それが全然色気のない女子会で、いやあ、さすが七瀬とでもいうべきところでありますね。今回は怪談寄りの落ちを見せましたけど、これ、はじめは目撃したけど、七瀬は気づいていないまま? これ、仮に見てたらどんな反応示したんでしょうね。

『マチ姉さんの妄想アワー』の「ヒトいろいろ」。ああ、なんていいやつなの! というか、ここまでいい人だからこそ恩返しを受けるに値する! みたいな話なのかな? みたいにも思ったりして、しかし最後の動揺してる鶴たちがおかしくてしかたありませんでした。今回はいい人づくめといった風。あ、猿もか。そんな話を抜けた先に、因幡の白兎と奄美黒兎の組み合わせに大国主命が興奮してたりね、ほんと、なんともいえん味わい。さらに羽衣のアレもさ、すごい発想! いやもうとにかくしびれました。

  • 『まんがホーム』第30巻第8号(2016年8月号)

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